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焼き戻し脆性
- SK85、板厚2mmのワークを油焼き入れ・180℃焼き戻しの後、歪み矯正のために治具で締め付けてから、250℃で再度焼き戻しを検討しています。
- 250℃は低温焼き戻し脆性を考慮すべき温度帯の下限だと思うのですが、この場合も考慮すべきなのでしょうか?
- 質問文章からは、SK85、板厚2mmのワークを油焼き入れ・180℃焼き戻しした後、歪み矯正のために治具で締め付けてから、250℃で再度焼き戻しを検討していることが分かります。この場合、250℃の温度も低温焼き戻し脆性を考慮すべき温度帯の下限となります。
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SK85の焼戻温度と靱性の関係は、特殊鋼ガイド熱処理編167頁の図では、200度は山頂、250度は谷底(靱性は200度の場合の3/8)になっています。 ただ回答(1)のように、SK120になると大きな変化はなくなり、SKD11やSKD61では見られません。これらは元々ある炭化物の存在が寄与しているものと考えられています。 締付けてから、再度同じ温度で焼戻して矯正できませんか。 回答(1)引用の図を見ずに投稿してしまいました。この図では、確かに低温焼戻脆性は起きていません。 小生の意見では、小生紹介のデータを採用するほうが安全と思います。 その理由は評価方法の違いです。 小生の紹介のデータは曲げ試験のたわみ量で評価しています。 一方、回答(1)引用図は2mmU衝撃値です。60HRCの低靱性材料の2mmU衝撃試験では1J/cm2以下になってしまい、値が低すぎて正確な評価ができません。 訂正。「1J/cm2」は「10J/cm2」でした。 5J/cm2以上ならばある程度評価はできるので、今回の結果は微妙です。
その部品に何を要求するかによります。 低温焼戻脆性が起きたって構わなく、あくまで所望硬さ重視という要求がむしろ多いように思え、やっちゃうことあります。 それとSK85のような過共析鋼では衝撃値低下がハッキリと観察されないこともあるようです。 今さら客先に聞けない・・・・極端に解釈すれば、現状から一切の変更はまかりならぬ、になりはしませんか? 歪みの問題を解決したく条件変更を検討してますと率直に相談を持ちかけるべきです。解決できればコストダウンの展望も、win-win になると。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 おっしゃる通り、用途によって考慮すべきか否かは変わると思うのですが、 数年前から量産しているので今さら客先に聞けない、という状況でして、 一般的な判断材料があればと考えております。 過共析鋼で衝撃値低下がはっきりと観察されないことがある、というのは 初耳でした。 参考資料含め、ありがとうございました。 ありがとうございます。 客先との打ち合わせも予定しております。その際の提案材料として 矯正を検討している段階です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 矯正温度ですが、200℃で矯正して見ましたがあまり効果は見られませんでした。 曲げ試験のたわみ量を比較してみようと思います。