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メッキ処理後のPVDコーティングって?
- SKD11にメッキ処理後にPVDコーティングを施す意味とは?
- PVDコーティング時にメッキが剥がれる可能性はあるのか?
- 金型のキャビティにはメッキ処理が不可なのか?
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みんなの回答
金型ではありませんが、機械部品に、無電解ニッケルメッキ後PVD処理を行っております。 目的としては、防錆性能のUPです。 ダイス鋼の焼入れ焼き戻し(高温戻し)した物は、PVD一回の処理面では、PVDにピンホールがあるため、常温で水(水道水)をつけておくと1時間くらいで赤錆が浮いてきます。 そのためPVDの下地に無電解ニッケルメッキを施しています。無電解ニッケルメッキもピンホールはありますが、無電解のピンホールとPVDのピンホールが重なることは非常に確率が低くなると考えられるためではないでしょうか。 メッキにPVD処理を行う場合、メッキ時に水素がメッキ層に取り込まれているため、アニール(ベーキング)等を行い水素を追い出してやる必要があるようです。 ちなみに、初期の頃、メッキ後PVDでメッキが剥がれた事はありませんが、アニールの温度がおかしくて、PVDの密着不良は起こりました。
こんにちは SKD11+硬質クロム+コーティングの意味はお客様のお考えでしょうから、 ご確認するしかないでしょう。 私の想像は、 SKD11調質で硬度アップ→耐摩耗性向上、 硬質クロム→耐食性と更なる耐摩耗性向上、かじり防止、 コーティング→更なる更なる耐摩耗性向上、ひょっとしたら耐食性の向上、 でも、最後のコーティングの要否は検討したほうが良いと思います。 硬質クロムにコーティング、できると思います。 ただし、素材(この場合硬質クロム)のことをちゃんと理解している コーティング業者に限られると思います。 下手こくと、メッキが剥がれる前にコーティングが剥がれると思います。 これは、巣の有無にはあまり影響されません(そのはずです)。 さて、本回答をしている本題です。 メッキ関係者として、「そもそも金型のキャビティだったらメッキ処理すると巣が出来るので不可」というのはあまりにも悲しい表現です。 お取り引きのあるメッキ業者さんが泣きますよ。 でも、その業者さんはその程度のレベルかもしれません。 メッキ業者はたくさんあります。みな同じレベルではありません。 同じメッキ、同じメッキ液、同じ設備でも、技術者のノウハウで品質は大きく変ります。 また、メッキも硬質クロムだけではありません。 金型のキャビティで、かつプラ型ならカニゼンメッキでも良いのでは? ただし、巣は減少します。厚めっきは難しいです。価格は何倍もします。 要求を満たすためにカニゼンメッキを施している分野もあります。 お作りになっている金型の分野と要求レベルによって取捨選択する必要があると思います。長くなりましたがご参考までに。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。実際にこの処理をやっておるわけではなく、話し合いの中でそういう議論が出てきましたのでその中で疑問に思ったことを質問させてもらいました。メッキに関して無知であり思い込みもあったように思います。貴殿のような関係者の方の意見を聞かせていただき、とても参考になりました。ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。PVDでもピンホールはやはりあるのですね。メッキ上にPVD処理することでピンホールの処理としても有効なことがわかりました。アニール処理も必要なんですね。(水素除去も知りませんでした)どうも詳しくありがとうございました。