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S45CとSCM435の使い分けと特性について
- S45CとSCM435の使い分けについて悩んでいます。焼き加減に関してはSCM435のほうが入りやすいとのことですが、硬さについてはどちらが優れているのでしょうか?特性についても教えてください。
- S45CとSCM435はどのように使い分ければよいか悩んでいます。焼き加減に関してはSCM435のほうが入りやすいと言われていますが、硬さについてはどちらが優れているのでしょうか?特性について詳しく教えていただけませんか?
- S45CとSCM435の使い分けについて悩んでいます。現段階ではSCM435のほうが焼き入れが容易とされていますが、硬さに関してはどちらが優れているのでしょうか?また、特性や利用シーンも教えていただけると助かります。
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すでに、多くの方が回答されているので、あまりありませんが、SCM435の方が焼きが入りやすいということは、大きな材料でも中まで硬くなるということです。一般的にSCM435の場合径で70φ程度まではある程度硬さが保証されますが、S45Cですとφ40くらいまでです。また、焼入れ状態での硬さはあまり変わりませんが、ハガネは一般的に焼戻しという処理を行なって粘さを出しています。これは焼入れしたものを600℃ 程度に加熱して硬さを落とすものです。これによって、SCM435はHRC2530程度に、S45CはHRC1823程度になります。 本題のどちらを選択するかは、コストと要求される強度によるのではないかと思います。強度は高くても靱性は低くなるので壊れやすくなります。しかし、強度が足りなくても壊れるといったことがあります。難しいところで、考え方としては大きな物であればSCM435、小さな物であればS45Cでよいのではないでしょうか?後は、安い材料(S45C)から試してみるのもよいかと思います。
「焼入性良否=硬化層が深い≠焼入硬度が高い」である事はご存知かと思います。 SCMとSCを比較した場合、当然SCMの方が焼入性は良いですが、SC材に同様の焼入性を持たせる場合は、ボロン(硼素)を0.07wt%程度添加すれば良いです。 SCM435とS45Cは比較対象ではなく、SCM435に対してはS35Cが原低の対象になります。ボロン添加のS35C-Bで高周波焼入の場合、表面硬度はHRC5059が実績です。SCM435はそれより2ポイントほど低くなります。 全硬化層は変わりません。硬度差があるのは、S35C-B材を投入する時に、焼き戻しを廃止してしまった為です。S38C以上ではこれは難しいですが、S35C以下ならワーク形状にもよりますが、焼き戻し廃止は可能です。 我々自動車を扱う部門では、立ち上がりはSCM、原低ネタとしてSC材を投入する、といった二度手間をかつて行っていましたが、現在ではそういう事はあまりありません(あっちゃいけないですね)。 同じ形状のものを試作して、一度実機テストしてみて下さい。機能を満たせばS35C-Bで何の問題もありませんし、大方の予想を覆す結果が出るかもしれません(ウチはそうでした)。これで20円/台(加工費込み)の原低をしました。
他の方も回答しているように、SCM435はS45Cに比べると全体的に焼きが入るので焼き戻しを行うと全体的に粘り強さが増します。 ですから、そのような必要がある個所に使えば良いと言うことになります。 ボルトなどは良い例だということですね。 御参考までに
S45Cは一般機械部品などに使われて、SCMは強度を要する一般機械部品に使われる。 (生材に比べて強いが、折れる可能性がある。) S45Cで引っ張り強さ58Kg/mm2に対してSCM435は70Kg/mm2位の強さがあり、さらに焼き入れによって95Kg/mm2以上の引っ張り強さになります。(強度的には粘り強く強靱、ハイテンションボルトなどの材質) ご参考まで。(硬度だけを取れば45Cに軍配が上がるかも?)