こんにちは。C型肝炎の治癒、治療後の肝臓のリスク、感染経路などについてですね。
まず質問者様が仰るようにC型肝炎は完治が可能な病気になりました。
これはC型肝炎ウイルスが起こす慢性的な肝炎を治療するものではなく原因となっているウイルスそのものを排除する治療です。
ハーボニーやヴィキラックスなどの抗ウイルス剤を用いた治療により、95%ほどの方がウイルスを除去できるようです。
ウイルスの除去ができるということは、完治後は他人にうつしてしまうことはなくなります。
しかしウイルスによって肝臓が負ったダメージが回復するわけではありません。
ウイルスによる持続的な炎症がなくなるので肝硬変や肝臓がんに進行するリスクは大きく減りますが、ダメージを負った肝臓のケアは必要ですし、ウイルス除去時点で肝硬変などになってしまっていた場合には、元の健康な肝臓に戻すのは非常に難しくなります。
次に感染経路ですが、C型肝炎ウイルスは血液感染によって拡散します。
感染者の血液が血液内に入ることで感染しますので、空気感染や飛沫感染、経口感染も起きません。
性交渉による感染や、感染している母親からの母子感染も稀と言われています。
主な感染経路は注射針の使いまわしや衛生環境の整ってない場での入れ墨や針治療、ピアスなどです。
昔は注射針が使い捨てではなかった時代がありますし、血液製剤を使用したことで感染してしまう例もたくさんありましたが、現代では通常の衛生管理が行われている場であれば大丈夫です。
(医療者の針刺し事故が問題視されるのはほぼ唯一と言っていい感染リスクだからです)
感染者とタオルなどを共有すると、傷からタオルに血が付いて、その血が付いた部分が非感染者の傷に触れたりした場合に感染します。
つまり、一般の人が通常の生活をしている範囲で他人にうつしてしまうケースはほとんどないと言って差し支えないのではないでしょうか。
ご参考になりましたら幸いです。
ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) プロフィール
ドラッグストア・調剤薬局を全国約1300店舗展開しているココカラファインのWEB担当薬剤師です。
健康、美容についての気軽な相談相手として「お友達以上お医者さん未満」のような存在を目指してます。
...
もっと見る
お礼
完治後は移すことはないんですね。 肝臓も肝硬変までいってなければ大丈夫ということですね。 感染経路の方もわかりました。 ありがとうございます。