『偏差値』は、あくまでも(高校・大学選びの?)一つの尺度でしかない
のだと思っています。
もし、どこかの高校を受検しよう(させよう?)かと迷っていて、
高校は偏差値だけの違いで、あとは同じじゃ無いのかとお考えでしたら、
それは違うと思います。
偏差値の違いだけで、高校・大学選びは出来ないと思います。
>全国の高校生って同じ内容の勉強をする?
これは違います。
普通科の学科以外にも農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉
などの授業を行っている職業教育を主とする学科を設置する高校もあるので
各校バラバラな教育内容です。
それでは、普通高校だけで比較するなら同じ?
と思われるかもしれませんが、各校には、学校教育目標というのがあって、
どんな生徒を育てたいのか、将来何ができる社会人を育てたいのか、また、
保護者や地域の要請は何なのかによって、各校それぞれに独自の特色が
あります。
例えば、理系に力を入れている学校であれば、理数科目の単位数が違います。
(学校によって、数学の授業が週1回だけだったり、週5回以上あったりする
=単位)
勉強だけではなく、部活動に力を入れていたり、地域行事に積極的に参加
していたり、最近は総合学科だったり、中高一貫だったり、単位制だったり、
普通科フィールド制など様々な特徴がある新しい高校が生まれています。
高校の場合、国・数などは、必履修科目、必履修単位数と言って、
必ず履修(勉強)しなければならない科目と、最低限の時間数だけが
決まっているだけなので、学校によって時間数、科目の種類はバラバラです。
場合によっては学校設定科目といって全国どこの高校にも無い学校独自の
科目を申請して増やすこともできます(外国映画と文化や、富士山学など)。
また、普通科目以外にも自分の興味関心や将来の夢に応じて幅広く選択科目を
選ぶこともできます(保育や、工芸など)。
>高い学校では詳しく。低い学校では大まかに
みたいなことってありますか?
はい、これも当然あります。
各校どんな生徒を育てたいのかによって学習内容、その教科の単位数が
全く違うからです。
そしてそもそも教科書の内容が違ってたりします。
例えば、日本史の教科書にはAとBがありますが、Aでは、「近現代史」を
中心に幅広い知識の勉強します。また、日本史Bでは、「古代史」から
スタートするのでAの教科書より若干難しく、大学受験を意識した内容と
なっています。また、単位数の違いによってもAとBの教科書を使い分けて
いたりします。
>また、大学についても偏差値40も60でも入って卒業すれば看護師になれる…
はい、その通りです。
>何が違うんですか?
先ほども言いましたが、どういった学生(看護師)を育てたいのかによって
全く違います。知識とコミュニケーション能力を重視した学生を育てたいのか、
現場での実習を重視しているのか、国家資格の合格率を重視しているのか
など…。
また大学によって施設設備も全く違いますから学習内容にも若干違いが
出てきたりします。当然新しい機器を備えた大学であれば、最新の機器を
使った実習ができるでしょう。
また、卒業生の評判が良ければ、求人・就職数にも差があったり、卒業生の
数が多ければ、少なからず派閥(力のあるグループ)があったり、
OB・OGの力によっては出世に違いが出たりすることもあるかもしれません。
教師だって優秀な国立大学を出たからと言って優秀な教師だとは必ずしも
言えません。それほど学力の高くない私大出身の先生のほうがやる気のない
生徒の心をいち早くつかみ、素晴らしい授業をして立派な生徒を育てた
優秀な先生はたくさんいます。
要するに学校は、偏差値だけでは単純に比較できず、個々人が、その学校へ
入学してからそこで何をどう学んで、どのように学校を活用したのか
なのだと思います。
だから進路において学校選びは特に重要です。
偏差値だけの比較ではなく、様々な資料を収集して単純に、そこで何が
学べるのか、何を学びたいのか、部活・サークルの活動状況はどうなのか
(偏差値(勉強)以外の課外活動を重視している就職先、進学先は多いです)、
学生、先生方の雰囲気どうか?資格の合格率は?施設・設備は?就職先は
そこで学んだ学習内容の就職先にきちんと就いているか?といったことを
オープンキャンパス(体験入学)に必ず参加して、しっかりと
“自分の目” で確認して、調べて納得した学校選びをすることが
大切です。