こんにちは。保険薬局で調剤してもらった際の金額、確かに同じ内容の薬なのに負担金額が微妙に違うことがありますね。
保険調剤は保険点数を算出して、その合計金額から患者の負担割合に応じてお支払いいただく金額が決まります。
この保険点数ですが、保険調剤の場合は大きく分けて
・調剤基本料
・調剤料
・薬学管理料
の3つに分かれています。
このうち調剤料は処方されている医薬品の内容や日数が同じであれば変動しません。
調剤基本料は20点~41点まで開きがあります。
(少ないですが15点というケースもあり得ます)
20点~41点の開きというものが負担金額にどれくらい影響するかですが、10割負担で210円の違いです。
3割負担の方であれば63円の違いが出ますが、10円未満は四捨五入するので調剤基本料だけで最大60円の違いが出る可能性があります。
また、調剤基本料には薬局の施設基準や後発品への対応度などで加算があります。
厚生労働大臣が定める施設基準に適合している場合、32点が加算されます。
(施設基準の詳細な内容は割愛いたします)
後発品の調剤比率が65%以上の薬局は18点が、75%以上の薬局は22点が加算されます。
この加算分まで計算に含めると、最低20点~41+32+22=95点の開きになってしまい、3割負担の場合の差額は230円にもなります。
薬学管理料で差が出るケースは他の方が指摘している通り手帳を持参しているかどうかで変わりますが、これは単純ではありません。
手帳を持参して薬学管理料が安くなるのは、
・調剤基本料が41点か31点の薬局に
・6か月以内に再来局及び手帳持参
これを満たしたときに、薬剤服用歴管理指導料というものが50点から38点になります。
A薬局とB薬局で調剤報酬明細書というものが発行されて渡されていることと思います。
それを見比べて、点数が違うところを探してみてください。
>高い方で理由を聞いたら「たいして違わないでしょう」という答え。そういう問題ではないだろう
全くその通りと思います。
薬局利用者の方に聞かれた際には答えるのがスジというものでしょう。
ご参考になりましたら幸いです。
ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) プロフィール
ドラッグストア・調剤薬局を全国約1300店舗展開しているココカラファインのWEB担当薬剤師です。
健康、美容についての気軽な相談相手として「お友達以上お医者さん未満」のような存在を目指してます。
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お礼
詳しいご回答ありがとうございました。大変複雑な制度なのですね。一般人にはとてもわかりにくいですね。