慎重になるなら、茎は枯れが進んで引っ張って抜けるまでは待ち、できれば刃物は使わない方が良いです。ユリなどはハサミを介してウイルス病に罹ってしまう事があるので、できれば花が終わった後も実に成る部分だけ付けねから手で摘むか、刃物を使うなら使用後の刃を捨てられるカッターナイフなどで切り取ると良いです。他の植物やユリの他の株に感染していたウイルスが刃物について、その刃物を介して感染することは珍しい事ではありません。それに、ウイルス感染予防にとハサミやナイフを消毒・滅菌することはほぼ不可能なので。
それと、食用ユリの球根生産の栽培法ですが専業農家は種根の植え付けから出荷までの数年間一度も花は咲かせません・・・。花を咲かせてしまうと相当の養分を費やし球根が大きく育てられません。なので蕾が見え始めたら速やかに人が手で摘み取ってしまいます。私が長年住んでいた地域の近くに食用ユリの球根生産地があり、少なくともその地域では出荷用の球根は栽培中一度も花は咲かせず、私の調べた範囲では食用ユリの球根生産農家で花を咲かせている所はありません・・・。
私の知っている産地には元々野生のユリの天然の大群生があって、野生が咲くので環境がユリに最適との判断で食用ユリ球根の栽培を始めたそうで、今では観光用にといろいろな種類のユリを集め咲かせた公園もあり、公園との契約農家が観賞用の他のユリの球根生産もしていますが、観賞用のユリの球根である場合なら品種の確認のために花を咲かせます。ただ、これは植えている品種が間違っていないかの確認の為だけなので、もし違う花が混ざって咲き間違っていれば球根ごと抜いてしまい、大丈夫だった物も確認次第花はすぐに摘み取られてしまいます。
食用ユリの種根を殖やし育てる場合も種子からではなく、増殖用にと出荷用の球根よりも大きく育てた球根の鱗片を鱗片挿しして芽を出させ、それを育てて種根を獲っていました。その方が種子から育てるよりも効率よく、年数を短くできて実生増殖と違い同じ特徴の物を安定して生産できます。
花後のユリの茎は葉がまだついていますからまだまだ光合成が出来て、そこから球根に養分が送られます。茎が有る事で新たに育つ球根が消耗してしまう事はありません。もし事情が許すなら茎がすっかり枯れてしまうまで切らずとも大丈夫ですよ。ただ枯れた茎が折れて風などで飛んでいき場所が解らなくなる事もあるので掘る目印として傍に棒など刺して(球根に刺さない様に注意)目印にしておくと良いです。
お礼
回答いただきありがとうございました。 詳しい説明をありがとうございます。野生ゆりの天然大群生に行ってみたいです。球根を買ったとき、2,3年に一度、植え替えを推奨されていましたけど、花壇のスペース上、植え替えできる場所がなく、植えっぱなしです。もちろん、新しい植物を植えることもなくなりました。