柳井氏のスピーチ全文を読んでいないので、どのような意図の発言かを判断することは難しいですが、ニュースサイトには以下のようば抜粋が出ていました。
「人間のピークは25歳だと思っている。スポーツ選手でも科学者でも小説家でも。新入社員の皆さんはピークアウトが近いから、それ以降は経験と勉強。自分で学んで実行していく態度が必要だ」
やっぱりこれだけではピークが何を表しているのかわかりません。
人間は様々な要素で構築される存在です。ピークはその要素ごとに存在します。
たとえば、肉体的な成長で言えばスポーツ界ではスキャモンの成長曲線というものが有名です。
これは、神経、リンパ、筋肉の成長度合いをグラフ化したもので、項目ごとに成長のピーク年齢は異なります。
運動という単純な要素について言えば吸収力のピークは小学校高学年です。
心肺機能の成長ピークは中学生年代。
筋力の成長ピークは高校生年代以降。
だからスポーツ界ではそれに合わせたトレーニングを行います。
精神的な分野も同じようにピーク年齢はあるでしょうし、社会における経験の吸収にもピークはあるでしょう。
25歳が何らかのピークであると決めるなら、私だったら仕事や社会全般に向かう姿勢を決定づける時期、あるいはそういった事柄に対する吸収力のピークとして捉えるでしょうね。
ですが、人間の能力は吸収力のピークを過ぎても伸びていきます。
多くの仕事は経験がものを言います。
経験は25歳を過ぎてからでも、というより、それ以降に積み重ねていくものです。
草花の美しい時期はいつでしょう。
新緑の時期でしょうか。花が咲く時期でしょうか。紅葉の時期でしょうか。枯れた時期でしょうか。
どの時期にも美しさを見出すことは出来ますよね。
人間もそれと同じだと思います。
ですから、私なら人間のピークは「今」と言いますね。
柳井氏だって25歳の時の自分と今の自分を比べれば、今の自分のほうが能力は上だと思っているはずです。
でもそれでは若い新入社員に対するスピーチとしては訴求力が無いですから、25歳という判りやすい目標を与えることは間違いではないと思います。
お礼
回答ありがとうございます。