• 締切済み

歯周治療。不良肉芽と免疫について

変な質問ばかりで恐縮です。 歯周治療で 不良肉芽の取り残しがあった場合 不良肉芽<免疫力 になれば、自然治癒に向かうのでしょうか? 不良肉芽は薬などで叩けますか? 治癒に向かうとしたら、吸収していくのでしょうか。

みんなの回答

  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.4

>不良肉芽は増殖してどんどん骨を侵してしまう これは全くの間違いです。 肉芽は骨を侵食しません。 骨というのは、細菌の感染に対してとても弱い組織なのです。細菌が骨に侵入すると、骨髄炎などの重篤な症状を生じてしまいます。そこで、生体の防御機構は、細菌が骨に到達しそうになると、骨を壊して移動させ、細菌が骨に到達できないようにします。江戸時代の火消しが家を壊して延焼を防いだのと同じですね。 このときに骨を壊すのは歯骨細胞という細胞です。この歯骨細胞が骨を壊すことで、骨髄炎などを生じるのを防いでいるのです。 ですから、歯周病で骨がなくなるのは、細菌や不良肉芽が骨を侵食するのではなく、歯骨細胞が骨髄炎を防ぐために骨を避難させているのです。 わたしが子供のころ見た怪獣映画に、海から来た怪獣が日本に上陸して、町を壊しながら進んでゆくときに、警察だったか自衛隊だったかが、怪獣の進路の住民を非難させるシーンがありました。 おばあさんが、「ご先祖の仏壇がある家から離れたくない」と言って避難しようとしないのです。そこへ自衛隊員が来て、そのおばあさんを無理やり家から引きずり出すのです。するとその直後に怪獣が家をドシンと踏み潰すのです。 おばあさんは自衛隊員のおかげで命が助かります。 この自衛隊員が歯骨細胞です。骨を無理やり壊して他所へ持っていってしまうのです。そのかわり骨髄炎などの重篤な症状の発生を防ぐことができます。 さて、自衛隊は怪獣の被害がこれ以上広がるのを防ぐために、バリケードを築くことにしました。強力なバリケードで怪獣の動きを止めておいて、戦車の大砲で怪獣をやっつける作戦です。そこでまず強力なバリケードを作りました。怪獣はバリケードに阻まれてそこから先に進むことができません。 このバリケードが、繊維から成る肉芽で、「被包」と呼ばれたりします。肉芽というのは細菌の侵入と拡大を防ぐバリケードなのです。 そして、戦車が大砲をぶっ放します。怪獣は砲弾を浴びて傷つき、逃げ始めました。さあ、戦車で追いかけて、怪獣をやっつけましょう。 と思ったら、なんと言うことでしょう。怪獣を防ぐバリケードがあまりにも強力すぎて、戦車が通過できません。怪獣の進撃を防いだバリケードが逆に邪魔者になってしまったのです。怪獣は逃げて、生き延びてしまいました。きっとまた襲ってきます。困ったことになりました。 これを見ていたゴシップ雑誌記者が、このバリケードに名前をつけました。 なんという名前だと思いますか?そうです。「不良肉芽」という名前をつけたのです。 人間て勝手ですね。 >不良肉芽には感染力があるため バリケードは住民を殺しません。バリケードは住宅を破壊しません。 ですから、肉芽というのは生体を守るためのものであって、生体に害を与えるようなことはありません。 でもバリケードは戦車の進路を妨害してしまいますし、怪獣に壊された家を建て直そうとするときに、邪魔になります。そんなバリケードを人間は自分たちの勝手な都合で、身体を守る役に立つ「被包」と呼んでありがたがったり、邪魔な「不良肉芽」だと言って排斥したりするのです。 基本的には同じモノです。 歯周病では骨が治って欲しいわけです。歯骨細胞によって非難させられた骨が、元の場所へ戻ってくれると良いのです。ところが、その場所には細菌の侵入を防いだ肉芽がいます。そのため、骨が元の場所へ戻ってくることができません。そこで、自分勝手な人間はこの「邪魔者」を「不良肉芽」と呼ぶのです。 とは言っても、「不良肉芽」がいるために骨が治ることができないのは事実ですから、歯周病の治療ではこの肉芽を除去し、骨が元に戻るのを促すわけです。 不良肉芽と優良肉芽(という名前はないけれど)との差は、実はありません。人間(と医者)から見て役に立つのか立たないのか、という差です。その勝手な都合で「不良肉芽」と呼んでいるだけなのです。

iniminimanimomo
質問者

お礼

あけましておめでとうございます。 改めての質問にご回答くださりありがとうございます。 お礼がまとまらず遅くなり申し訳ありません。 スペクタクルな解説に、ある意味感動を覚えました。 引き込まれました。 不良肉芽はバリケードであり、それ自体は悪さはしない、 という解釈でよいのかなと思いますが たとえば、 根尖性歯周炎の場合、感染根管治療がうまく行けば あとは放っておけばよいのでしょうか・・。 怪獣はどこに行く??? もし、ヒビや破折があれば、 いくらバリケードを張っても怪獣が暴れますよね?? まだまだお尋ねしたいことがありますが うまくまとまらないので改めて新規の質問をするかもしれません。 その時によろしければまたよろしくお願いいたします。

  • kaitara1
  • ベストアンサー率12% (1154/9141)
回答No.3

kaitara1ですが、ご丁寧に補足をいただいたので改めて私見を述べます。専門家による処置を受けた後はおっしゃるように歯垢をきれいに取り除くことだけが確実な歯周病予防法だと思います。私は素人ですからそれ以上の事は申し上げられませんが、薬などでは対応できないことは事実と思っています。テレビの広告などには実に無責任なものがあります。

iniminimanimomo
質問者

お礼

kaitara1様 再度のご回答くださりありがとうございます。 全く同意です。自分でケアすることが何よりの予防であり、場合によっては 治療にもなりうると思います。 しかしながら 残念なことに、今回医療介入が必須の状態になってしまったので (根本的な原因は不明な点もありますが) 自浄作用が及ぶ段階まで持って行けたら あとは気合で治したい!!!と強く思っております。 焦りや不安もあり、失礼なお礼と補足になっていたかもしれませんがどうかお許しください。 >テレビの広告などには実に無責任なものが ありますよね。世の中は利権が絡むことで 真実が見えなくなっていることが多々あると思います。 脱線しました。 この度はありがとうございました。

  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.2

「雑草と言う名の植物はない」と言った人がいましたね。 「不良」肉芽という名称は、人間が勝手に「不良」とつけただけで、実は治癒機転(治ろうとする作用)で生じるものなのです。 歯周病は歯茎の病気です。歯の根元に住み着いた菌が、まず最初に上皮(じょうひ)と呼ばれる歯肉の表面を覆っている細胞を壊します。次に、上皮の下の結合組織(けつごうそしき)と呼ばれる、繊維を壊します。この段階までが「歯肉炎」で、肉眼的には歯の根元の歯茎が少し赤くなっただけで、素人は見てもわかりません。そして、その次に歯茎の骨が壊されてゆきます。 さて、歯茎の表面の上皮が壊され、繊維が壊され、さらに骨まで壊されるようになると、そのままでは骨が身体の外へ露出してしまいます。そこで、身体の生体防御機構は、上皮、繊維、骨の欠損を治そうとします。このとき壊された順番の逆に、まず骨が治り次いで繊維が治り最後に上皮が治るとよいのですが、骨の治癒速度はとても遅い性質があります。スキーで骨折をしたときに治るのには数ヶ月かかりますよね。これが骨の治るスピードです。 治癒のスピードが一番速いのは、表面の上皮細胞です。次いで繊維、もっとも遅いのが骨です。そこで、まず上皮が成長して歯肉の歯周病で破壊された部分を覆い、次いで繊維が増殖して、骨が壊されてできた空間を埋めます。 そして最後に骨が・・・?あれ?骨があった場所が、繊維で埋められちゃって、骨ができるはずの場所がなくなっちゃったぞ。 そうです。この、「骨が壊されてできた空間を埋めている繊維」が不良肉芽なのです。 この繊維は、壊された骨がさらにこれ以上壊されるのを防ぐために、身体の防御機構が作ったものなのです。人体は、内側に骨があり、それを繊維が覆い、さらに外側を上皮が覆う、という構造でできています。いわゆる「不良肉芽」ができたときは、骨、繊維、上皮という構造ができていますから、治癒形態の一種とみなすことができます。旗本退屈男の「天下御免の向う傷」(古い?)と同じ構造です。これが歯肉にできたのが不良肉芽なのです。 免疫力というのは、生体防御機構の一部で、細菌と戦って身体を守る機能があります。「不良肉芽」は、細菌によって壊された身体を元のように修復するために作られるものです。ですから、この二つは協力関係にあります。 ガンダム(免疫力)が敵のザクと戦っている間に木馬の応急修理(不良肉芽)をするようなものなのです。ですから、 不良肉芽<免疫力 ということは、 修理要員<ガンダム ということは、 ガンダムが木馬を修理している乗組員を攻撃する、ということですから、そんなことはそもそもありえないわけです。 木馬の艦長は、応急修理はあくまでも急場しのぎの修理だということを認識していますが、生体は骨の欠損を繊維で埋めたときに、これが急場しのぎであることを認識できません。骨、繊維、上皮という構造ができているので、これが恒久的な治癒であると誤認してしまい、骨を作らなくなってしまいます。歯科医師としては、骨が元のようにできて欲しいわけですから、骨ができるのを邪魔している繊維を「不良」肉芽と呼んで、嫌がるわけです。 不良肉芽は船体を修理する乗組員ですから、これを叩く薬ということは、乗組員を攻撃する薬、つまり人体そのものを害する毒物ということになります。ですから不良肉芽を「治癒」させる薬は存在しません。だって、不良肉芽が治癒の一種なのですからね。 この不良肉芽は、数十年かけて骨に変わってゆくことがあるのですが、多くの場合は骨がないことが原因で歯周病を再発してしまうため、実際にはこれが吸収されて骨になることはまずないとお考えください。

iniminimanimomo
質問者

お礼

大変詳しいご回答ありがとうございます。 だんだんわかってきたように思います。 不良肉芽はある意味私のたちの体を守ってくれるための 見方の組織として発生するわけですね。 よろしければもう少し伺ってもよろしいでしょうか。 不良肉芽は増殖してどんどん骨を侵してしまう、というような表現のサイトがありますし、 自分自身も 「不良肉芽には感染力があるため 不良肉芽を掻爬し、新鮮な傷口を作ることで健全な組織ができ 治癒に向かう」 というイメージがありましたので、 「取り去ったほうが良い」と思っていました。 その結果、 「取り残した不良肉芽には感染力が残っているのではないか?だがそこに流れる血流やリンパ液?で、感染力を抑えることができるのではないか」 という疑問ができ、質問に至りました。 それとも、 不良肉芽は生態系のようなものが完結していてそれ自身は骨を侵さないが 歯垢や細菌、養分?に触れると、不健全肉芽になるとか・・? 不良肉芽と感染について、さらにご教示いただけると嬉しいです。

  • kaitara1
  • ベストアンサー率12% (1154/9141)
回答No.1

不良も何も薬は全く効果なし。歯石を再びつけないことだけ。歯石は歯科医でしか取り除けない。歯石をきれいに取ってもらった後は、歯石のもとになる歯垢をひたすら丁寧に掃除していくことだけ。歯垢をつけたままで自然に治るはずがない。また薬でたたくという形容も、…としたら吸収していくという言い方も、歯周病治療には実体のない、害になる表現です。原点に戻って歯を歯垢から守るというような感じを持ったらどうかと思います。

iniminimanimomo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 言葉足らずだったので補足させてください。 自分ではどうすることもできない歯肉の深いところの肉芽 (感染があると骨が肉芽に換わると聞いています) これを掻爬してもらったのに取り残しがある、 ・・が、 ブラッシングなど歯垢の除去に努めてプラークコントロールをし、 食事などにも気をつけて免疫力も上げるように努力し、 患者自身が日常生活でできることを努力する。 「なにもしないで薬などで歯周病対策ができるか」 という相談ではないので そのような場合についてよろしければもう一度ご回答くだされば嬉しいです。