ご質問のうち、
「一般木部及びフローリングは1液形とする」という部分について私見を申し上げます。
例えば、住宅のフローリングの場合などは、UV塗装に変わる以前は2液形ウレタンクリヤーを工場塗装されていました。
したがってご質問者が不思議に思われるのはごもっともです。
木部のクリヤー塗装で一般的にもっとも注意を要するのは、その部位は屋外にあって、日光や雨に曝される場合は、
2液形ウレタンクリヤーのような木部表面に塗膜を作る塗装を行うと、非常に弱いということです。
といいますのは、日光の紫外線による木部の劣化や、雨水による木部の膨張収縮によって、塗膜の剥離が生じるからです。
端的な例を申しますと、住宅の縁側に濡れ縁を設置する場合がありますが、クリヤー塗装された濡れ縁は入居時はきれい
ですが、おそらくは数年のうちに塗膜が剥離してしまいます。
これは塗膜を付けるクリヤー塗装だからです。同じ2液形ウレタンでも、不透明な2液形ウレタンエナメルで裏面や端面
すべてを塗装するなら、事情は変わって、少なくとも紫外線をかなり防ぎますから、かなり耐久性があります。
しかしながら、我々日本人は木目の美しさにこだわりがありますので、エナメルで塗りつぶすのは好まれないわけです。
もし屋外の木部にウレタンクリヤーを塗装する時は、1液形の油性系のウレタンクリヤーが実績があります。
これは、塗膜を作るタイプの塗料でなくて、木部に浸透するタイプのウレタンクリヤーです。基材強化と、汚れ防止の効果
があります。
また、体育館(屋内)の床などは、従来は、1液形の湿気硬化型ウレタンクリヤーがやはり実績があります。
これは塗膜もしっかり作りますし、強度もあり、適度なノンスリップ性もあります。1液形だからといって、必ずしも弱い
わけではありません。
以上、ご参考になれば幸甚です。