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建築の関連職業についての質問
- 建築デザイナーとは、建物をデザインし、クライアントの要望を反映させて設計図を作成する専門職です。
- 建築の構造を専門とする職種は、建物の耐震性や構造計算を行い、建物の安全性を確保する仕事です。
- 採光や照明などに特化した職種も存在し、建物内の環境や快適性を考慮して設計する役割を担っています。
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1,デザイナーが考えアイデアをもとに部屋の大きさや配管など設計して図面におこすようなことを専門にしている職種はあるのでしょうか? ある程度の規模になると、デザイナーはデザインをメインとした仕事をやり、詳細の図面は他のスタッフが行うことは珍しくありません。そもそも、入ったばっかりの新人はデザインの仕事をすぐには任せてくれないでしょうから、必然的にデザイナーのアイデアを実際に作ることができるように設計し、図面にする仕事しかできないでしょう。もちろん、新人がいきなりクライアントと打ち合わせすることもできないと思います。 2、構造を専門とする仕事はどのようなことをするのでしょうか? 構造設計者は、基本計画に基づいて、納まりやコスト面、デザイン面で合理的な架構を考え計算し申請書を造り、現場で検査をしたりします。構造もデザインに大きく係る仕事です。細く見せたいのにぶっとい柱を作ったら台無しですよね。それをデザイナーと一緒に考えていくのが仕事です。もちろん、既存の建物を地震に対して強くしたり、杭の径を決めたり地盤改良の方法を考えたり、デザインと殆どかからわない仕事もたくさんあります。 3、採光や照明やその他にもあることを専門にしている職種はあるのでしょうか? インテリアデザイナーという職種があります。主に、構造に関わらない建物内部の空間をデザインします。メインは店舗設計ですね。照明や色、材質、サインなどをお店のイメージに合うように決める仕事です。その中でも分かれているのは照明デザインです。照明はとても専門性が高く、シミュレーションを行って空間の雰囲気作りをします。音響設計も専門性が高く、設計者のチームに加わってクライアントの要望に答える空間を実現します。 設計を仕事とする会社についてはだいたいこんなかんじで分かれています。 ・ゼネコン設計部 建物を施工するのが主な仕事ですが、設計施工の物件などでは自社で設計します。建築家事務所や組織事務所と同レベルの高い能力を持った人が沢山います。スーパーゼネコンから準大手まで多くのゼネコンには設計部を抱えています。ただ、積算部より弱い体質(コスト最優先)の設計部も多かったりします。プラント(石油コンビナートとか)や土木など、一般の人に馴染みのない設計の仕事も沢山あります。海外の仕事がしたかったら最短距離かもしれないですね。 例:竹中工務店設計 http://www.takenaka.co.jp/design/ ・インフラ系 なかなか侮れないのが東電、関電、九電、NTTなどのインフラ系です。特にNTTファシリティーズは日本最大級の設計組織です。とにかく自社の物件を大量に持っているので不況にも強く、改修工事だけでも仕事が無限にあって羨ましい限りです。さらにその組織力を活かして一般の病院や事務所などなんでも設計します。全く迷惑な話です(^_^;)。 例:NTTファシリティーズ https://www.ntt-f.co.jp/ ・組織事務所 数百人の大規模な事務所の場合でも、ひとつの物件に係るのは数人~十数人といったところです。構造設計者、設備設計社、電気設備技術者やデザイナーなど様々な専門職種も抱えていますし、建築家的なスター設計者もいます。専門職から建築家としての独立まで、一番進路のバリエーションが多いかもしれません。 例:日建設計 http://www.nikken.co.jp/ja/ ・建築家事務所 大先生から地元の名のない建築家のおじさんまで、所帯は小さくても打ち合わせから現場管理まで、何でもやらせてもらえるチャンスのあるのが建築家事務所です。新人でも現場に行かされて大工さんに混じってコンクリ打設を手伝ったりすることもあると聞きます。ただ、修行の場としての意味も強く、驚くほど低賃金・長時間労働の事務所もあります。自分でバイトをしたり、親から仕送りをしてもらわないと食べていけないレベルの事務所もあるので要注意です。殆どの人が、独立するために頑張っていると思います。 例:伊東豊雄建築設計事務所 http://www.toyo-ito.co.jp/WWW/index/index_j.html ・建築家事務所と組織事務所の中間ぽいところ デザイン面で名のある花型建築家を看板にしているけれども、仕事の内容は組織事務所に近いのがこれです。雑誌に載るような建物以外にもつまらないマンションにも手を出します。こちらも仕事の内容のバリエーション、将来の選択肢も豊富です。 例:プランテック http://www.plantec.co.jp/ ・インテリア事務所 商業建築は数年に一度は必ずリニューアルします。一つ一つの規模は小さくとも、個性のあるお店の空間づくりに関わることができるのがここです。建築工事につきものの確認申請がない仕事も多く、建築の枠にとらわれず、デジタルアートやグラフィックアートやテキスタイルアートなども駆使します。組織事務所などとのコラボレーションも多くあります。丹青社、乃村工藝社などの大手は空間コンセプト立案から総合プロデュースまで手がけます。この2社は伝統工芸の技術も高いことが知られています。小さなところでは現場で工事もしたりします。 例:丹青社 http://www.tanseisha.co.jp/ ・デベロッパー系 自ら土地を取得し、土地を開発し、建物を建てて売却したり賃貸して収益を挙げるのがデベロッパーです。自社の物件なので自社で設計する機会が多くなります。豊富な設計実績を活かし、自社物件以外の設計にも意欲的です。これまた迷惑な話です(^_^;)。 例:三菱地所設計 http://www.mj-sekkei.com/ ・企業内の設計部 チェーン店は共通のルールに基づき店舗オペレーションが行われますが、厨房の設計や客席の設計を標準化することが大切です。この開発を自社でやっているところがあります。動線一つで店の売上が変わってしまうのですから責任重大です。工場をはじめ建物を大量に保有している製造業の会社も、維持管理、営繕部隊として設計部を抱えているところがたくさんあります。多くは自ら設計はせず、他の事務所に発注することが多いようですが、施主として建築の専門知識が必要になる場合も多いのです。施主の立場で設計に口を出せる魅力はありますが、本社からの圧力も相当なものです。やる気の全くない設計部も混在していますが、ベールに包まれているのがこの業種です。新規採用は少なく、ゼネコンからの転職が多いように思います。 ・ハウスメーカー ハウスメーカーも標準設計はありますが、敷地は様々なのでひとつひとつプランを書く必要があります。標準ディテールでお客さんの敷地にピタリとハマるプランをものすごいスピードで書かなくてはなりません。設計者の独自性は発揮しにくく、営業が主役の会社ですが、信頼されるハウスメーカーは耐久性やコストに独自のノウハウを持っています。 例:ミサワホーム http://www.misawa.co.jp/ 疲れてきたのでこのくらいにしておきますが、どんな業界にも建築設計の仕事はあります。質問者様はもっともっと視野を広げて自分の未来に向かって挑戦的になってもらいたいです。 がんばってくださいね。
お礼
とても詳しくお教えいたできまして本当に感謝しています。 とても参考になりました。 自分が一生働きたいと思える分野で挑戦していきたいとおもいます。