2011年の3月から、同年5月の大阪ステーションシティの開業に備えて大阪駅へのアクセスを向上させるために大和路快速と関空・紀州路快速を日中は15分間隔(それ以前は20分間隔)で運転することになり、それに合わせて環状線の日中の各駅停車がそれまでの10分間隔から15分間隔に変更されました。
このため、大正・芦原橋・今宮の各駅は運転間隔が開いてしまうことになるので、弁天町とほぼ同数の利用客がある大正駅を快速停車駅とすることで、利用できる列車の本数が減らないようにしました(結果として1時間に6本から12本と倍増することになりました)
芦原橋駅は利用者が少ないこと、今宮駅は同じく利用者が少ないことと大和路線の各駅停車が利用できることから、快速停車の対応は取られませんでした。
この時点では、環状線からゆめ咲線に直通する列車が日中に15分間隔で運転されていたため、福島駅については対応はされませんでした。
続いて、2012年3月のダイヤ改正で日中の環状線・ゆめ咲線直通列車が削減されることになりました。
このため、福島・野田の両駅も運転間隔が開いてしまうことになったため、利用の多い福島駅は快速停車駅となりました。野田駅は芦原橋や今宮よりは利用は多いのですが、快速停車の対応が取られませんでした。
また、環状線・ゆめ咲線直通列車は天王寺-京橋-大阪-西九条-桜島という経路で運転しているため、削減の結果天王寺-京橋-大阪間の列車本数も減ることになります。
これを補うために、従来は京橋で折り返していた関空・紀州路快速が天王寺まで延長されることになりました。
大阪-京橋間は4本列車が減りましたが、ここはそれ以前は1時間に16本も運転されていたので、減っても12本の利用が確保されています。
現在、環状線では1時間に12本の列車を利用できる駅がほとんどですが、快速が通過する野田・芦原橋・今宮の3駅は4本しか利用できず、また12本のうち8本は大和路線や阪和線に直通するため、新今宮から天王寺を越えて寺田町・鶴橋方面に向かう列車も4本しかないという状況になってしまっています。
2011年3月のダイヤ改正では大和路線・阪和線も15分間隔で各列車を運転するように変更されたため、大和路線や阪和線の駅でも1時間に4本しか使えないという駅が増えました。
この両線では、快速の停車駅を追加するというような措置は執られていません。
お礼
mer-lionさん 非常に詳しく、丁寧に親切この上ないご回答ありがとうございます(お礼が遅くなり申し訳ございません)。 なるほど、まさかグランフロントと関連していたとは思いもよりませんでした。普通は減り、快速が増えた事によるマイナス要因を、利用者が多い各駅に快速を停車させることでプラスに転じさせたのですね。とても戦略的な意味合いを感じます。 また、各駅の利用者数まで記載いただきましてありがとうございます。弁天町は思ったよりも多くなかったり、今宮や芦原も思ったより逆に少なかったのが印象的でした。 大変納得のできる回答に重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。