>> ただしユニット自体は箱の左右に配置するつもりですが //
ん? そうすると、アイソバリック型にはなりませんよ?
アイソバリック型は、2つのドライバを前後に並べて、前側は普通に見えている状態、後ろ側は完全に囲われてしまう状態になります。たとえて言うなら、「日」という字の「上の横棒」と「中の横棒」にそれぞれドライバが付いている状態です。あるいは、「口」という字の「上の横棒」に、向かい合って密着させたドライバが付いている状態です。
もし、「口」という字の「上の横棒」と「下の横棒」に1つずつドライバを付けるのであれば、2つの可能性が出てきます。
1つは、それぞれのドライバが同方向に動くものですが、これは無限大バッフルと同じです。理屈の上では2つのドライバ間の空気が振動系質量に加わりますが、無限大バッフルの場合はバッフル面積(とドライバの取り付け位置)が支配的なので、ほとんど意味はないでしょう。
もう1つは、それぞれのドライバが「外・外」あるいは「内・内」と逆方向に駆動する場合で、これだと計算上は単なるダブルウーファーと同じです。つまり、「口」という字の「上の横棒」に2個のドライバを付けるのと変わりません。
この場合、エンクロージャーの容量は単純計算すると2倍になり、カットオフ周波数は同じで、音圧は2倍になります(アンプのパワーも2倍必要ですが)。音圧が2倍になる結果、より低い周波数での音圧も上がるので、見かけ上の低域限界は延びますが、それ以外には特にメリットがありません。
特に密閉箱の場合、最適なQを得ようとすると容量はほぼ自動的に決まるので、スピーカーの限界ギリギリの音圧で常用するような状況で、少しでも余裕を稼ぎたい場合でなければ、単にアンプの出力を2倍にすれば足ります(バスレフだと、たとえば15~25リットルくらいで使えるウーファーの場合、ダブルウーファーにすれば30リットルくらいから使えるので、あまり容量を増やさずに低域限界を伸ばせる余地があるのですが)。
という訳で、もしアイソバリック型ではなく、このような「実質ダブルウーファー」を想定しているのであれば、ドライバを1個に減らして普通の密閉箱として設計し、アンプの出力を増やした方が、よりコンパクトで、より安く作ることができます。
お礼
ありがとうございます。答え出ました。 ダブルウーファーというべきなんですね。 うちのはフロントとセンター以外は全部「ダイポール型」なので、そういう呼び名でいいと思っていました。 違いも計算方法もわかりましたので、重ねてお礼申し上げます。