昨年衆院選の惨敗後に言われたのは「自民党にとって政権獲得はスタートラインだが、民主党にとってはゴールラインになってしまった」ということでした。
つまり政権を獲得してからこそ、結束して政権維持のために尽力せねばならないにも拘わらず、それまで「政権獲得のため」という大義名分で押さえ込まれていた党内抗争が吹き出してしまったのです。
例えば菅政権のとき民主党内では党内抗争が激化し、いわゆる「菅おろし」が起きましたが、その際に前首相であった鳩山由紀夫は当時の首相である菅直人をマスコミの前で「ペテン師」とまで罵りました。
前首相が現首相を公然と罵倒すれば、殆どの有権者はただ単に「見苦しい醜態」としか思わず、党全体にとってマイナスにしかならないのは明らかです。
こんな事はほんの一例で民主党政権の3年間は、政権獲得直後の数ヶ月を除きひたすら党内抗争か主要政治家同士が足の引っ張り合いに明け暮れる日々でした。
もちろん自民党でも党内抗争はしょっちゅうやっていますが、それを表だって行わず、不満はあっても最終的には執行部の元で結束します。
当然ながらこれは自民党の政治家が無私の心で党に尽しているなどという話ではなく「権力を得る為には結束が必要であり、抗争を大っぴらに行うのは、最終的には自分自身の利益にならない」という認識があるからです。
逆を言えば民主党にはそのような認識がなく、各派閥が党執行部の元で結束して政権を支えるという事が出来なかったと言うことになります。
これは民主党が「自民党から政権を奪取する」という以外の目的を持たぬ集団であり、厳密に言えば「政党」ではなく「選挙互助会」でしかなかった事が原因です。
もともと民主党に対する支持は「自民党に代わって何かやってくれるかもしれない」という期待票が大部分であったため、そのような見苦しい事態を前にしてそのような期待が雲散霧消した以上、支持が壊滅状態になってしまうのは当然でしょう。
そして有権者が政治に求めるのは一に安定であり、二に生活の向上です。
現在の日本においてそれが一番期待出来るのは自民党であり、民主党には期待出来ないと大多数の有権者に認識されているのが質問者様のおっしゃる現在の状況を生んだのです。
お礼
大変遅くなりましたが、御回答をありがとうございます。 うーん、やっぱり、民主党政権時代の方が、官僚主導がひどかった、ということでしょうか?