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WWEについて
WWEってガチですか? 日本のプロレスみたいにショーみたいな感じですか?
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WWEは初めて公に「ブック(シナリオ・オチ)を認めた」団体です。その意味では興行・ショーなのでしょうが、だからといって日本で興行一本やりで素人を使ってムーブメントを起こしたハッスルとは真逆の、正しくあれが「プロレス団体」といえるでしょう。 WWEをブックで決められた、事前に勝敗が決まったつまらないもの、と見るのは穿った見方です。そもそもプロレスの中にある「ブック破り」という要素を最初に持ち込んだのも、WWF(WWEの前身)でした。 それまでのプロレスはどれほど人気があろうが実力があろうが、試合という興行前に興行元・ブッカーが決めた勝利以外行なってはいけない鉄の掟がありました。もちろん、それをミスる・破る選手はその団体が持つテリトリーから追放され(当時のプロレスは団体というより地域ごとの組織という側面がほとんどだった)、トップクラスから追放されると1段下の地域に移籍するか引退するかしかない世界でした。 しかし、現在のWWEの創始者であるビンス・マクマホン(・ジュニア。末尾のジュニアは気に入らないらしいですが)のパパ、マジソン・スクエア・ガーデンをテリトリーにしていたビンス・マクマホン・シニアは、当時の自らの団体WWWFにて、ある程度戦う選手間での結果の融通を認め始めました。日本絡みで有名といえば、WWWFがWWFに改称した後の、キラー・カーンによるアンドレ・ザ・ジャイアントの右足をへし折ったというギミック。元々アンドレ自身がカーンの能力に惚れ込み、本来のブックではアンドレの勝利(当時のアンドレは絶対的ベビーフェイスで無敵の大巨人という扱い)のはずが、ちょうど運良く(悪く?)右足に異変を感じたところをカーン自身も気づき(この機転の速さもアンドレを始めジャイアント馬場やマクマホン父子に見込まれた才能)、とっさにトップコーナーからのニードロップを負傷した右足に落として、結果キラー・カーン=アンドレの足を折った男、という異名を持って大人気となりました。 この流れ、初めてではありません。かつて若手だったスタン・ハンセンも当時のMSGの帝王、ブルーノ・サンマルチノをボディスラムで上げ損なって頭(脳天から前頭部にかけて)から落としてしまい、結果的に頚椎損傷の重傷を負わせたこともありましたが、これも「サンマルチノの首をへし折ったパワーファイター」という売りに転化して大活躍のきっかけにしました。一般的にブック・シナリオ厳守の団体では、こんなことをすれば干されるか追放かの二択しかありません。 こういうとっさのブック変更・ブック破りが可能だったのも、WWF・WWEが今でも世界屈指の「プロレスラー育成組織」を持っているからです。要するに日本などと違い、基本的によほどのショーイベントでない限り(WWEがブックの存在を認めるきっかけになった、選手の傷害保険絡みで年に数会開催される大会場でのイベントのみ演出として訓練を受けていない素人の出場を認め、その際に「ブックありき」と事実上認めた)、プロレスの育成過程を経験していない人物をリングに上げることはありません。どれほどの素人でも、リングに上げる際には必ず下部組織でのトレーニングを義務としています。ビンス・マクマホンとビリオネアー髪切りマッチを行った大富豪ドナルド・トランプなどは、自らがリングで試合するわけでもないのに(実際の試合はボビー・ラシュリーvsウマガ)事前のロープワークや受け身のトレーニングを受けています。無論、殿堂入りを果たしたMLBの安打製造機ピート・ローズや、ビッグショーと無差別級のボクシングマッチを展開したフロイド・メイウェザーも例外なくです。 ※例外として明らかにWWE下部組織の練習よりも過酷と思われる練習過程を経験している格闘家などは事前練習なしで上がることもあります。曙太郎がビッグショーと相撲マッチを行った際は、ほぼフリーパスでした。相撲はWWEも認める猛稽古なのでしょう。 WWEは「ショーアップされた興行」です。でも、こと試合に限れば「世界屈指といえる技・肉体レベルを現在も保っている」れっきとした”ガチのプロレス”を展開出来る団体です。他の団体(日本も含む)ではその資金力・動員力、育成組織の規模からして決して真似は出来ない、間違いなく世界最高のプロレス団体といえると思います。そろそろビンスのショーアップ路線から娘婿のトリプルH主導のより”プロレスらしい”興行に変わりつつあるようなので、それこそビンスが尻を出したり汚物をポンプ車で撒き散らしたりという、ナンセンス極まりない方向での興行は減っていくのでしょう。 長文失礼しました。
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格闘技ファンです。 WWEはショーですが勝ち負けが決まっている場合とそうでない場合があります。 日本のプロレスも勝ち負けが決まっている場合とそうでない場合があります。