もう一つの質問で獣医学部へ農業高校からの推薦があるということで、もう受付を閉め切られたのでこちらに回答しておきます。同じく推薦で獣医学部へいけますか?という質問に対する他のサイトからの回答の転載です。
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国公立の獣医課程(12大学)で、
公募推薦でいったい何名の募集(定員)があるかといえば、
岩手 3
帯広畜産 4
東京農工 4
岐阜大 4
山口大 6
計.21名(平成19年)
全国で、毎年、たったこれだけです。
まず推薦はかなり狭き門だと考えたほうがいいと思います。
一般入試で受けるか、お金はかかりますが、自宅から通える私大があれば、
考慮に入れたほうがいいんじゃないでしょうか。
私大獣医学部・学科の推薦のある大学・公募推薦合格者数は、
麻布大 74名、
北里大 20名、
日本獣医生命科学大 48名
日大 70名
酪農学園大 37名
計. 249名
となっています。(平成19年)
毎年、獣医を目指す受験生はどれぐらいいるかを調べてみましたら、国公立大の獣医課程の実際の受験者数の合計で、約2,650名。私大との併願もありますから、これに私大5大学の受験数を足すと、延べ5000名ぐらいが獣医を志していることになります。国立と私大の併願数を考慮しても、約3~4000名が獣医になりたいと思っているようです。
獣医師国家試験の受験者数は、約1200人で85%程度が合格していますから、獣医課程のある全17大学から、ほぼ1千名以上が毎年卒業すると考えられます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・抜粋 元リンクは下
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1417399179
各大学の推薦入試要項
http://medical.way-nifty.com/vet/05/index.html
問題はこの部分です
>獣医師国家試験の受験者数は、約1200人で85%程度が合格していますから、獣医課程のある全17大学から、ほぼ1千名以上が毎年卒業すると考えられます。
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獣医学部の総定員というのはどれくらいかということです。年によって変動があるのですが、国公立はたったの380人です。これに私立の560人を合わせても940人にしかなりません。
ちなみにこれが医学部ですと、国公立で5,700人、私立を合わせるとだいたい9,000人です。
http://heppokov.client.jp/tokubetu1/vet4.html
リンク先にあるように、国公立獣医学部というのは医学部医学科に較べればちょっとは易しいものの、やはり難しい部類に入ります。
私が心配しているのは、あなたがなぜ農林高校から獣医学部を目指すかです。普通科高校、それもかなりの進学校に行ける実力がありながら(要は中学で一番の成績)、あえて農業高校を目指すのなら、推薦で私立の獣医学部に行ける可能性はあります。しかし、普通科に行けないから農林高校に行くのならまず推薦であっても合格は不可能です。
もう一つ、仮に頑張って高校で学力が伸びて私立の獣医学部に推薦では入れたとします。これはこれでめでたいことです。しかし、獣医になるには6年間ですべての科目の試験に合格して卒業し、かつ獣医国家試験に合格しなければなりません。
この国家試験がものすごく難しいのです。考えてみてください、東京大学とか北海道大学とかの国立大学の入学の難しさは半端ではありません。当然、国家試験というのはこのような学生のレベルに合わせてあります。
従って、私立の獣医学部の国家試験合格率というのは格段に落ちてしまいます。・・・ここからが本題です。他に国家試験があるものとしては、薬学部、医学部、歯学部、看護学部があるのですが、私立大の方が国家試験の合格率は高くなります。100%ということもあります。なぜか入試は易しい私立大の方が国立大よりも高いのです。
これにはカラクリがあって、私立の薬学部、医学部、歯学部、看護学部そして獣医学部などでは、学力が足りない学生が大量に入学しています。結果としてこれらの学生は大学の授業について行けず留年を繰り返し退学しています。
つまり私立大から上記の国家試験を受ける学生というのは、なんとか6年間大学の講義について行けて、かつすべての試験に合格した学生ばかりです。どれくらい残るのか・・大学によっては半分位しか残らない場合もあります
さらに大学は国家試験合格率が下がらないように、5年生の時点で国家試験に合格する可能性がない学生を絶対に6年生には進級させません。・・・・そうすると私立大の方が国立大より合格率が高いという逆転現象が起きるのです。これがカラクリです。国立大はそんなことはしません。そもそも学力が高い学生が入っていますので,自由に受けさせるのです。
要は私立大の医学部、薬学部、歯学部、看護学部、獣医学部に入学した生徒のかなりの部分が、国家試験に合格するどころか、途中で留年を繰り返して退学している現実があるということです。やはり高校入学時点の学力、大学入学時点の学力は無視できません。
あなたの場合も私立の獣医学部に推薦で合格出来ても結局留年を繰り返して退学、となる可能性は大いにあります。また私立は授業料が高いのでその費用をきちんと工面できるのかということが問題になります
リンクは私立大の授業料です
http://medical.way-nifty.com/vet/11/
ざっと学費だけで6年間で1300万必要です。これに6年分の生活費や教科書や住居費がかかります。合わせれば2,400万以上はかかりますこれだけは用意できますか?
そして学力不足で留年を繰り返して退学、あるいは何年たっても国家試験に合格出来なければ、6年科に費やした2,400万円は無駄になります。
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あなたの夢を潰そうとしているわけではありません。が、高校生というか中学生では先のことが見えていないのです。
ここで、自分に響きのよい回答をもらって満足するのはやむを得ないことですが,私はあえて厳しく書くようにしています。
ご自分の学力・・中学校でも成績が一番かどうか。
あなたの家庭の経済力・・年間400万円程度、6年間で2,400万円をあなたのために用意できるおうちなのか
以上も頭の中に入れておいてください。