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日本企業の意思決定が遅い理由
日本企業(特に大手メーカー)の意思決定は 韓国企業(例えばサムスン)や欧米企業に比べて なぜ遅いのでしょうか?
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日本は企業にかぎらず、日本政府さえも、最終決定の権限を誰が持っているのか分からないと以前から言われています。 今から13年くらい前に出版された「人間を幸福にしない日本というシステム」にもそういうことが書かれていたと思います。 「決定を下す」ということは、それにともなう責任が誰にあるかを明確にするということです。 でも、日本では、失敗したときの責任をとりたくないってことで、誰が決めたのか分からない「稟議書」とか「空気」でものごとを決めようとするから時間がかかるのだと思います。 第2次大戦の終わりごろの戦艦大和の沖縄特攻についても、論理で考えれば成功の可能性はゼロだけど、逆らえない「空気」で決定されたなんて言われていますからね。 こういう論理的に決められない体質が、最近の日本家電大手の経営危機を招いたという説もあります。 また、「いつまでも決められない」「誰が責任者か分からない」「いきなり責任者と自認する人が後から現れて、決まったことをひっくりかえす」ということで、インドのソフトウエア会社の社長は、「日本人相手には、仕事はできない。日本人にはソフト開発は無理なのではないか?」と言って日本から撤退したという話もあるくらいです。 例えば、会社の仕事で、利益が大幅アップしたとしても、その立役者が大抜擢されることもなく、「みんなの力で成功した!」となるし、大失敗があっても、個人の責任を厳しく追及しない。 「大豊作も大凶作も、お天道様が決めたこと」的な「農耕民族的価値観」が根本にあるのかもしれませんね。
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- nasi000
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長引くデフレで投資に使えるお金が大幅に縮小するという事態になったからです。 そのため新規投資やその意思決定に必要以上の時間や労力を割くようになって来たのです。その一方でここ20年の世界はITバブルと世界的な途上国の高度経済成長などによりイケイケドンドンで投資資金が飛び交うような状態でしたので、企業の意思決定などあってないようなものです。 ここ20年の日本では、資産デフレによる倒産の危機に多くの企業が置かれてきました。そのため本業はまずまず良好だが資産デフレによりバランスシートが悪化して経営に問題をきたすことになり、そのような企業は、あらゆる部分でコストカットを優先せざるをえない状況に置かれてきました。事業を縮小し投資を最小化、人もできるだけ雇わず人材を最小化、これらで浮いた資金は借金返済という行動に迫られ、デフレ環境ではそれが生き残りのための最適の解となりました。 多くの日本企業はここ20年このような資産デフレの悪循環への対応に迫られることで、本業とは全く別の次元で経営危機に立たされて来ました。 日本市場というホームがそんな状態で、海外へ大規模投資を行い市場開拓をと言ってもそれは自殺行為となってしまう訳です。投資や債務の最小化に努めなければバランスシートが更に悪化し経営危機に陥ってしまう状況で大きな投資をしろ、失敗も許容しろというのは無理な話なわけですね。 長引くデフレで投資の最小化と借金返済が優先されるようになった結果、異常なまでに投資に慎重になり、結果として意思決定も遅くなるようになったというのが現在の多くの日本企業の状態です。
- Guan-Yu
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No.3です。大企業の経営とは、大株主(筆頭株主)の意思を反映したものです。 以前、三角合併が解禁になる前の日本で『企業は一体誰の物か?』という事がよく話題になり、議論にもなりました。 そして、"もの言う株主"として村上ファンドの 村上世彰氏が頻繁にメディアに登場し、時の人になりました。 欧米の考えははっきりしています。『企業は株主のもの』です。 欧米企業やサムソンなどは、株主である外資系金融機関から常に"早く金稼げ、もっと儲けろ"とハッパをかけられています。 ぼやぼやしていたらタイミングを逃すかもしれません。 そこで、外国の企業は素早く意思決定をし、実行に移すのです。 もうお分かりだと思いますが、日本企業の意思決定が遅いのも大株主の意思の反映という事です。
- Mokuzo100nenn
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>韓国企業(例えばサムスン) 韓国企業はサムスン電子が例外的に意思決定が早い会社ですが、韓国電力などの大企業は日本と同じです。 日本では電機メーカーでは、日本電産という大手メーカーが例外的に意思決定が早いです。 また、ホンダなども巨大メーカーでありながら意思決定が早い企業として有名ですね。 世界の企業のなかでも、欧州系は日本の大手メーカーと同じような慎重で安定した意思決定をする企業が多く、アメリカと中国の大手企業は朝令暮改で意思決定が早い企業が多い感じです。
- hekiyu
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これは、日本特有の集団主義に根本の理由が あると思われます。 欧米や韓国、中国といった国は、一部エリートが 決めて、下々はその決定に従うだけ、という トップダウン方式が基本になっています。 これに対して、日本は集団主義ですから、下から 上がって来るのを待って、上が決める、という ボトムアップ方式を採っています。 だから、皆の納得が得られるまで決定することが できません。 だから、決定が遅いのです。 政治でも同じですね。 こういう根底に加えて、失われた20年があります。 長い間不況が続き、経営者が臆病になっているのが 決定の遅さに拍車をかけています。 これには善い面もあります。 戦後、民主主義がすんなり根付いたのは、この集団主義 に負うところが大きいでしょう。 韓国や中国は未だに民主制が根付かないですね。 又、日本がもたもたしている間に、 韓国はユーロや米国とFTAを締結してしまいました。 少し速すぎるような気もします。 これが裏目に出たら、トップダウン方式の欠点という ことになるでしょう。
- Guan-Yu
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外国企業の株主は欧米の外資系金融機がほとんどです。 この欧米外資系金融機関は短期での成果を出す事を企業に求めます。 ですから企業側は、株主からの期待に答える為に即断即決で判断し、実行に移します。 もしこの時、実行に移せなかったならば、経営陣は株主によってクビにされてしまいます。 韓国のサムソンも欧米外資系金融機関に買収されてから、意思決定が早くなりました。 私の個人的な考えですが、日本企業は外資系金融機関に買収されない為に、意思決定を遅らせいる面もあるのではないかという気がします。
日本は民主主義・平等志向が強いのか、サラリーマン社長です。 組織が大きくなればなるほど、官僚制のいい点悪い点が出てしまいます。 ですので、社長及び経営陣は一族でなくて官僚あがりのサラリーマンです。 経営能力より上の人との相性や以前の仕事の実績が大事になります。本当の大手になれば、傘下の企業の社長を務めることもありますが。 会社の部分的にしか見ずに仕事してきて、求心力は合ってない状態かつ自信もないでしょう。 昔は前の代表取締役に気に入られた人。最近では一芸に秀でた人がなっているとされてました。 フランスも平等志向が強いと聞きましたが、組織はトップダウンだと思います。日本のボトムアップとは違います。 あと日本人は不安を感じやすい遺伝子があるとも言われてます。