北朝鮮にとって自国の核兵器は周りの国(日米韓中露)から経済的政治的譲歩を引き出すための投資であり、「使うぞ」という脅しはしょっちゅうしますが、実際のところ使えば、数時間も経たないうちに人民共和国がなくなってしまうことは承知していますから、そうそう気にするほどのことはないです。
ただ北朝鮮は1990年代にはすでに中距離弾道ミサイル(ノドン)の実戦配備をはじめ、現段階では300基以上が配備されているといわれています。日本の原発はすべて攻撃目標になっていることは確かです。彼らがいきなりミサイル攻撃を仕掛けてくるとは思いにくいですが、事態が切迫すればいろいろなことが考えられます。
たとえば北朝鮮内部で反金政権の反乱が起きたとしましょう。反乱軍が劣勢となり西側に救援を求めてきたとき、日米はどう反応するでしょうか? 三沢、岩国、佐世保の米軍は臨戦態勢に入り自衛隊も非常事態を取るでしょう。そうなれば北朝鮮ロケット部隊は三沢、岩国、佐世保の米軍や戦略目標である日本の発電所を攻撃したいという誘惑にかられると思います。合理的に考えれば、そういう攻撃はなんら自国を助けることにはなりませんが、北朝鮮式の思考であればそういう攻撃をやらかさないとは言えないでしょう。
私はもう一つ恐れていることがあって、それは偶発的な事故によりミサイルが発射される事態です。偶発事故によるミサイル発射に始まる核戦争は筒井康隆の名作「霊長類南へ」でコミカルに描かれていますが、北朝鮮の工業と品質管理、軍統治のレベルを考えると、ありえないくはないと思っています。
で、対処ですが・・・・神か仏か靖国の英霊か、何かに祈ることぐらいしかできないと思います。安倍さんもたいしてかわらない見解だと思いますよ。