書きとりとしては、
電話は「でんわ」と書くものだ、
ということを、
知識として教えてしまえばよいのです。
子どもが「聞こえた通りに書く」というのは、
むしろ当たり前のことなのです。
「お母さん」を「おかさん」と書いたり、
「たのしかった」を「たのしかた」と書いたり。
聞こえづらい音は、最初は書けないものです。
でも、勉強として、
「お母さん」は「あ」を入れる、
「たのしかった」は「っ」を入れる
というようなことが分かってくると、
初めて出会う知らない言葉であっても、
長音や促音らしいと気がつけば、母音を入れたり小さい「っ」を入れたり
できるようになるのです。
聞きとりについても一応書きますが、
質問者さんが、「でんわ」「れんわ」と言ったのを聞いて、
2つは違うけれど、「で」なのか「れ」なのかわからない、
という程度であれば、
長音や促音の学習と同じように、ダ行やザ行の言葉の書き方も、
勉強として覚えていけばいいと思います。
ただ、「でんわ」と「れんわ」が全く同じに聞こえる、ということであれば、
書きとりの練習とはまた別問題として、聴力の検査をした方がよいと思います。
(この点はクリアになっているのかもしれませんね)
滑舌の良くない子向けの市販のプリントはわかりませんが、
敢えて言うなら、聴力の低い子(聾学校の子)向けのプリントを探すと良いかもしれませんね。
ただ、そのようなプリントがなくても、
普通の国語のノートに、お母さんが、電話の絵と「でんわ」という言葉を書き、それを練習させる。
いくつか「で」と「れ」、「だ」と「ら」などがつく言葉で練習したら、
絵だけを書いて、どっちでしょう?とクイズにしてみるとか。
「でんわ」「れんわ」ということばと絵を線で結ぶのもおもしろいし、カードにしてもいいですね。
ピンポイントで学習させたいなら、自作の教材が一番だと思います。
ザ行ダ行ということですが、たぶん、以下の3パターン位が言いにくいのではないでしょうか。
1年生の子が知っている語彙ということで考えると、
例えば…
「で」と「れ」
・「でんわ」「れんわ」
・「なんで」「なんれ」
・「おめでとう」「おめれとう」
・「でかい」「れかい」
・「れもん」「でもん」
・「かれんだあ」「かでんだあ」
・「かれえらいす」「かでえらいす」
・「それで」「そでで」「それれ」
「だ」と「ら」
・「だいこん」「らいこん」
・「だっこ」「らっこ」
・「だいすき」「らいすき」
・「だんご」「らんご」
・「らくだ」「だくら」「だくだ」「だくら」
・「らいおん」「だいおん」
・「らっこ」「だっこ」
「ぜ」と「で」
・「ぜったい」「でったい」
・「ぜんぶ」「でんぶ」
・「ぜりい」「でりい」
・「でかける」「ぜかける」
・「でかい」「ぜかい」
など。
ポイントは、「で」と「れ」なら、「で」が正解の問題と、「れ」が正解の問題を混ぜることです。
いつも一方のみ(例えば「で」だけ)が正解だと、面白くありませんから。
日本人がLとRを知らなくても、勉強として、「この単語はL」と覚えるのと同じようなものです。
一年生なら、毎日、日記を書かせるのもいいですよ。(最初は1行からでいいので。)
書かせながら、「それれ」と書いたら、すぐ、「それで」だよ、と教えてあげる。
そうやって繰り返していくと、
「ああ、それで、だった。」と覚えていきますから。
お礼
詳しく教えていただきありがとうございます!早速実践してみようと思います。ありがとうございました!