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マグネシウム発電
昨日、夢の扉でマグネシウム発電をやっていました。 マグネシウムにカルシウムと混入することで、爆発的燃料を抑制し、 海水にも溶けず、 長時間発電でき、 太陽光に当てることで、回復させることができる。 原発のように放射性廃棄物を出さず、 CO2も出さない。 まだまだ課題はたくさんあると思うけど、 この技術は期待できるでしょうか?
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>この技術は期待できるでしょうか? 私は結構、期待しています(^_^;)。 勿論、主力発電機構になるとは思っていません。 MgO/CaO を Mg/Ca に還元する際に利用する太陽光 (発電ではなく Fresnel Lens で還元熱を得るようですが) の効率がどれくらい取れるかということと MgO/CaO を回収して Mg/Ca に還元する Recycle 効率がどれくらいになるのかが鍵になりますが、余剰電力を MgO/CaO の還元に充てても良いのではないかと思います。 揚水発電は原子力発電の余剰電力で水を Dam に揚水しているのですが、Dam に貯める水量には限りがあるのに対して、還元された Mg/Ca は固体燃料ですので何処にでも貯蔵できますよね。 電力は容易に貯めておけない事や、90% 強程度の電力使用率でも送電が安定しなくなってきて 10% 近い電力が無駄になってしまうことからも、この無駄な電力を上手く整流して細々とでも良いから夏の電力需要増大に備えて Mg/Ca 還元燃料を貯め込むというのも手ではないかと思っています。 太陽光発電は発電 Panel を製造するのに要する工業電力が馬鹿にならず、半導体 Panel の寿命も問題ですし、Lithium 電池のような電池も製造電力と寿命という問題があるのに対して Fresnel Lens で太陽熱を Mg/Ca 還元熱にまで集光し、電力の元となる Mg/Ca は製造電力を要さず、貯蔵寿命も永久的なものであるというのも期待できますね。 Mg/Ca を燃やしても (酸化させても) 二酸化炭素が出ない、高効率で MgO/CaO を回収できるのであれば Recycle 運転の過程で何処にも二酸化炭素を作り出す要素がないというのも注目できるかと思います。 ただし、Mg/Ca を MgO/CaO にする過程での発熱で蒸気 Turbin 発電機を回す機構は火力発電そのものですので、二酸化炭素を排出しない火力発電と言えますが、実際には単純に Mg/Ca と MgO/CaO を Recycle させるものなのか、触媒を用いたりする過程で毒性のものが発生しないのかといった事まで詳しく解説されている文献を見たことがないので、その辺りがちょっと不安なところです。・・・一応 MgO は緩下剤として用いられる薬性がありますが・・・多少空中に排出されてもお通じが良くなるくらいかな(笑)・・・でも、味は極めて不味いので、発電所近辺は嫌な空気になるかも(汗)・・・。
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- at9_am
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> レーザーをかまさなくても、反射板で太陽光を集光して2000度以上にするところがみそです。 まず、太陽光線はどんなに集めても理論上でも太陽の表面温度の6000度位までしか上がりません。 しかも、太陽光線は様々な波長の光なので単一の点に焦点を集めることは、通常のレンズ等では不可能に近いです。したがって、単一の波長で揃えるため、レーザーを利用することになります。 2000度以下の温度で還元するためにケイ化鉄やフェロシリコン等という触媒が必要ですが、これは回収できませんので、マグネシウムサイクルの最大の利点である「システムとして追加的な資源を必要としないこと」を殺すことになります。 更に言えば、2000度に達する温度に集光できるということと、その温度で還元を行うことの間には、非常に大きな隔たりがあります。 一応、こういう研究を東北大学が行っていますが http://www.mgciv.com/blog/tohoku-university-begins-an-experiment-for-smelting-magnesium-with-solar-thermal.html 今のところ実験室レベルでしかなく、どの程度の効率が出るのかについては全くの未知数ですので、評価する・しない以前に、評価する根拠が今のところ提示されていない状況です。 将来にどうなるかは別にして、現時点では全く現実的ではありません。
- 27club
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「長時間発電でき」と言うことであれば、電池に良いですね。
- at9_am
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> 電気エネルギーで変換しているわけではない 私の説明でもそうなっていますね。 記事中の70km^2が太陽光パネルで必要な面積と一致しているから、この面積はそこから出てきたのだろう、という指摘だけですね。 > 反射板で集光して、熱分解して還元していたようです。 マグネシウムの還元に必要な熱は大体4000度くらい、触媒を使っても1500度~2000度位です。これを石炭などで行うと大変ですので太陽光励起レーザー光線で行おう、というのがマグネシウム発電です。 逆に言えば、元々のエネルギー源は太陽光だということです。 途中にレーザーを入れるのは、そうしないと温度が足りないからです。 しかしながら、レーザーへの変換効率からして2%しかありませんので、仮に他の変換効率が100%だったとしても、太陽光エネルギーの2%までしか利用することはできません。 これは、1m^2あたり40kwh/年でしかなく、日本の電気エネルギー全てを賄うには25000km^2、約160km四方が必要となります。 大体四国一つ半分、福島県二つ分です。 実際には、例えば還元に使われるエネルギーは80%でしかなく、還元したマグネシウムのエネルギーを取り出す際にもロスが生じますので、これでは全然足りません。 因みにレーザーの変換効率は、矢部教授の「目標値」ですら10%でしかありません。 他のエネルギーロスが全くなかったとして(ありえないけれども)、輸送コストを度外視できたとして、現状の5倍という未来技術が利用できたとしても、70km四方という広さ(和歌山県と大体同じ面積)が必要となります。
補足
>逆に言えば、元々のエネルギー源は太陽光だということです。 >途中にレーザーを入れるのは、そうしないと温度が足りないからです。 還元をどれだけ安く、効率的にできるかが課題ですが、 レーザーをかまさなくても、反射板で太陽光を集光して2000度以上にするところがみそです。 日本ではそれだけ太陽光が強いところはなく、 サハラ砂漠とかオーストラリアの砂漠とか太陽光の強いところで還元を行うのです。 わざわざ変換効率がわるいレーザーをかます必要は無いようなことが放送されていました。
- eextu9
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>「太陽エネルギーを得やすいオーストラリアでは70km四方の土地*6)を使うだけで日本が消費する全エネルギーを得られるという。」 福島原発周辺の70km四方を活用すれば、被爆者も減るし一石二鳥なんですがねぇ~♪♪♪ 合理的な考えができず、「不可能」で片付けるのはちょっとお堅いですよねっ^^♪♪♪
- at9_am
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少しだけ補足します。 70km四方=4900km^2です。したがって、この面積で日本の電力を賄うことができるとすれば、1m^2あたり200kwh/年という数字が出てきます。 オーストラリアの太陽光エネルギーも、日本とそれほど変わりません。大体1m^2あたり年間2000kwh程度です。 したがって、変換効率が10%ということになります。これは現在の太陽光パネル(10%~15%)と同じ値です。おそらくこの記事は太陽光パネルを言っているのでしょう。 さて、本当にこれが現実的でしょうか? 先にも述べましたが、火力発電所の発電効率を考えると、太陽エネルギーをマグネシウムに蓄えるのには、変換効率が30%以上なければなりません。しかしながら、現実には太陽光レーザーのエネルギー効率はたった2%であり、変換効率が2%を超えることはできません。 したがって、不可能です。 勿論、今後の技術展開次第では現実的になる可能性はありますが、現時点では研究室レベルのものであり、実現には程遠いものです。 現在の技術で実現しようとすると、先の回答のように広大な土地が必要とされます。
補足
TVで見たかぎりでは、電気エネルギーで変換しているわけではないでした。 反射板で集光して、熱分解して還元していたようです。
- at9_am
- ベストアンサー率40% (1540/3760)
多分、これと同じような番組でしょう。 http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1201/31/news055_3.html > まだまだ課題はたくさんあると思うけど、この技術は期待できるでしょうか? あまり期待できません。 エネルギー保存の法則は知っていますか? エネルギーサイクル全体を考えた場合、ロスがあるため、インプットよりもアウトプットの方が小さくなります。 したがって、「太陽光に当てることで回復させることができる」からには、照射した太陽光線よりも小さいエネルギーしか取り出すことができません。 太陽光エネルギーは、最も条件の良い時で1m^2あたり1kw程度でしかありません。この理想的な状態で一日6時間このエネルギーを受け取ったとして(太陽光発電は年2000時間で計算されています)、年間で2190kwhです。実際には、天候が悪ければ減りますし、夏よりも冬の方が、昼よりも明け方や夕方の方が減りますので、これよりもさらに小さいです。 また、変換効率で減少してしまうのでこんなには出ません。太陽光励起レーザーの効率は2%程度、そのうち還元に使われるのは45%、更に燃焼させて火力により発電を行うならその効率は35%程度です。輸送コストその他を全く無視したとしても0.315%、7kwh/年でしかありません。 一方で、日本の消費電力は100万GWhです。 つまり、輸送エネルギーを無視するという条件であっても、15万5千km^2が必要とされます。日本全国の陸地面積が大体38万km^2なので約4割、居住可能面積は12万1千km^2なので、それよりも広い面積が必要です。 今後、エネルギーの変換効率が劇的に上がれば別ですが、そうでなければ、上記のように広大な面積を必要とします。 因みに全世界(消費電力:年に2000万GWh)で計算すると290万km^2程度となります。ゴビ砂漠二つ半分位の面積ですね。
補足
そのURLにも書いてありますが、 「太陽エネルギーを得やすいオーストラリアでは70km四方の土地*6)を使うだけで日本が消費する全エネルギーを得られるという。」 還元は、日本で行わなくてもいい。
- Saturn5
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期待はできますが、過度の期待は禁物です。 海水や土中に発電できる形のマグネシウムがあるわけではありません。 何かのエネルギーで精錬する必要があり、それが太陽光エネルギーなのです。 ですから、現状の太陽光発電と基本的には同じものです。 現在の太陽電池パネルと比較して発電効率に優れるようならば爆発的に 広まるでしょう。しかし、それは難しいように思います。
補足
精錬は課題の一つですね。 太陽電池と違うのは、電気を使うときは、空気電池なので、太陽光は関係ない。 回復させるときに、太陽光で精錬するということですね。 処理のしようがない、核燃料廃棄物よりはいいですね。
補足
夢の扉は、その東北大の先生(小濱泰昭教授)の研究を紹介したものです。 すでに実用化しているのであれば、研究する必要はないし、 将来性ということでは、可能性はゼロではないと思います(成功可能性がほぼゼロの高速増殖炉や核融合よりは可能性ははるかに高い)。 >今のところ実験室レベルでしかなく、どの程度の効率が出るのかについては全くの未知数ですので、評価する・しない以前に、評価する根拠が今のところ提示されていない状況です。 今の段階では課題は多いですけど、課題が解決できたときには、大いなる成果が得られる。