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ウェットカーボンを削ると模様はどうなる?
ウェットカーボン製のリアウィングに付いている整流のためのフィンを削ったとしたら、 カーボンの柄は消えるのでしょうか? 綺麗に削ってコンパウンドをかけても元の綺麗さにはならないのでしょうか? 上記は例ですが、要はウェットカーボンを削った時の模様の変化についてです。 よろしくお願いします。
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質問者が選んだベストアンサー
塗装・塗料専門です。 ウェットカーボンパーツ受注ワンオフ制作したことあります。 質問者さんの部品はクリア未塗装状態ですかな? フィンもカーボン製?それともフィンだけ黒色? ただ、質問者さんのカーボン製品の構造が分からないのでねぇ・・・ 判断材料に、きれいな写真で全体とアップがあれば判断しやすいのだけど。 ウェットカーボンパーツは基本的にクリアゲルコート・クリアポリエステル樹脂で固めてあって、更にウレタン系クリア塗装するのが普通。 結論から言うと、表面樹脂層越えてカーボン層まで削り込むと、下地に積層されているグラスファイバーなどの素材まで達して、カーボン目が無くなることも。 ウィングの場合、カーボンクロス⇒グラスファイバーで積層貼りつけして、何がしかのベースを芯材に入れています。 オールカーボンクロス一体表面成型の場合、フィンなんかを削り落とすと、そのフィンの型に被せてあるカーボンクロスが無くなるので、カーボン目は消失して下地素材が顔を出すこと請け合いです。 削った所だけカーボンパターンおかしくなりますね。 例に挙げているウィングで 1.フルカーボンの場合:本体とフィンのカーボンが別体構造で出来ていて、「製品としては一体構造に見える」タイプならばフィンの強度確保のため、フィンは別体のカーボン部品で根元は足場みたいなアングル構造にしておいて、ウィング本体型にカーボンクロス貼ってから、フィンを取り付けるための切れ目を入れて、そこにフィン部品差し込んでから更に樹脂塗りこんで、グラスファイバー積層して固める。 2.フィンだけ全くの別部品でウィング本体が出来てから、後からフィンを樹脂で接着一体化。 3.フィン部分だけ型に黒ゲル樹脂を流し込んでから本体カーボン貼り仕上げか、フィンも透明樹脂のまま全部出来上がってから、透明だと変なのでフィンを黒塗装仕上げ。 まぁ、コストと制作の手間の関係あるので、高さが低いフィンで黒色の場合3.という手法が多いかな。 フルカーボンでもウィング本体とフィンが全くの別体で、フィンだけ後接着構造なら削り落とすことは簡単です。フィンの根元をノコで大まかに切り落として、サンダー、ヤスリ、サンドペーパーで面を均せば良いので。 フィンだけ黒色とか「カーボン調仕上げ」の場合で、塗装仕上げだと前述通り削り落とすの簡単。 フィン型に別色の樹脂流し込んである場合、ウィング本体表面のどのあたりまでその樹脂が来てるか、判断難しいところ。 こればっかりは、本体とフィンの境目をじっくり観察して、どう加工するか自分自身で判断するしかないのよ。 そこで、注意です・・・ 削ることが可能の前提で行くと、削った後にポリエステル樹脂層が残っていれば“クリア塗装⇒コンパウンド”は出来ます。 クリア塗装してある場合は、削るとクリア塗装が無くなるからコンパウンドだけでと言うのには無理がありますねぇ。 アドバイスとしては、先にクリア塗装が正解。 カーボン目の層まで削ってしまった場合、カーボンクロス繊維にポリエステル樹脂がきれいに染みこませてあるように見えても、削れることで多少はカーボン繊維の隙間や、網目の隙間が顔出すことがあるんですよ。 そこにコンパウンドなんか掛けると、コンパウンドがそのすき間に入り込むので、白いスジや細かな斑点が出来るんですな。 で、これが繊維間に細かく食い込んでしまっているから、洗ったくらいでは簡単に落ちないことがあるんですわ。 基本、FRPもCFRPも繊維がきっちり樹脂で固められているもんですけど、脱泡圧着不十分で隙間が出来ていることがあるので。 そうすると、コンパウンド先に掛けると粒子が白いまま残るし、クリア塗っても消えないし水洗いなんかしても落ちないし、水分残ってるとクリア塗装は湿気で弾くし濁るし。 なので、「コンパウンドは掛けない方が良い」というのが見解。 素人目でコンパウンド行けるかどうか、水洗いできそうか判断できないでしょ? なので、 ポリエステル樹脂層削って繊維層まで達した場合、(これは削っていくうちに表面の色合いの感じが、明らかに輪染みみたいになるから繊維層に達したと分かります)細かな削った白い粉が繊維に入っていることがあるんですが。 これは削った粉も元は透明樹脂だからクリア塗装すると殆ど違和感なく隠れます。 あまり粘度の濃いクリアだと微細な隙間に入り込んでくれないので白くなったまま残ることあります。 最初はシンナーで薄めた少しシャバシャバなクリアを先に吹き付けておいて隙間に浸透させ、透明感を戻してから、アフターにツヤ持ちのための普通のクリアを吹き付けると良いです。 気になるから粉を落としたい場合、シリコンオフ系の脱脂剤吹き付けて毛先の細かな歯ブラシで洗うのが正解。 まぁ、加工する腕と道具、材料が揃ってお金にも余裕があるなら、透明ポリエステル樹脂買ってきて、切り落としたフィン表面の凸凹を大まかに均して、残った凸凹や削り過ぎた表面を新たに透明ポリエステル樹脂で埋めて、サンドペーパーで表面を均すと言うのが一番確実ですな。 樹脂はほんの少ししか使わないから、これはこれで勿体ないしお金の無駄ですが。 クリア塗装は、素人さんが缶スプレーでやるとなるとリスク大きいですよ。 特にウレタンクリアで塗装済みの場合、元の塗装が悪いと(プロから見るといい加減な管理での塗装です)缶スプレー吹き付けると、表面がシワシワ(縮み)現象出ること多いです。 これは缶スプレーが悪いんではなく、元の塗装に問題があるわけ。 やむを得ず缶スプレーでやる場合、先にボカシ剤吹き、その後にクリアだと比較的きれいに出来るでしょ。 冬場のこの寒い時期に塗装は失敗の元だから、無理して塗装するのは止めておくことを勧めます。 春先の暖くなる時期まで待ってからの方が良いですよ。 いずれにしても、FRPもCFRPも削った後の未塗装状態ゲルコート表面むき出しでは、耐候性が無いので数か月で表面が白く濁って来て劣化します。 必ずクリアなどの塗装をして、パーツの表面劣化を防ぐことが必要です。
お礼
大変詳しい回答ありがとうございます。 フィンもCFRPだと思いますが、別構造かどうかまではわかりません・・・。 フィンを削ることを考えるとFRP製のものを購入する方がよさそうですね。