日本の履歴書の学歴欄と学歴偏重はむしろ逆だと思います。
下の方で日本の履歴書ほど簡素なものはないという発言がありましたが
まったく同感です。海外で専門の職を得ようとしたら、どういう大学で
どういう勉強をしたか、その結果として論文等の提出を求められること
だってめずらしくないんです。
そのくらい大学、大学院出身者の社会的地位は高いんです。
その証拠に国際的には博士号を持つ人に「ミスター、ミズ」と呼び掛けるのが
失礼なこととされています。仲良くなれば別に問題はないんですが
一般人であれなんであれ「ドクター」と呼ぶのが慣習です。
日本人はどーしてもエリートを伺った見方にしか捉えられないように
思います。どうも高学歴と官僚というのがセットだからなんでしょうかね。
学歴欄が必要なのは、どういう大学に入ったのかではなく、
何を専攻したのかという、専門的な情報を得るためのものと考えれば
いいんじゃないんでしょうか。
もちろん、学術的な知識なんて必要ない職業もあります。でも学歴欄はある。
それは日本の履歴書が市販の履歴書に記入する方式だからなんですね。
上の繰返しになりますが、本来は履歴書とは自分を売り込むための
大切な書類ですから、履歴書自体がビジネス上の交渉道具になるわけです。
よく外資系へ転職を考えてる人がいますが、彼等も前職での実績を書類に
してそれを履歴書としています。書式だって必要事項を除けば自由です。
早い話しが日本の履歴書は役所の書類みたいで、どんな職業であれ
同じ書式であるということです。
だから、学歴なんて必要がない職業でも学歴が必要な職業と同じ書式の
履歴書を使ってる以上、学歴欄があるんですね。
もう一つ付け加えれば、日本はほんとは低学歴偏重主義なんですよ。
なぜかといえば「博士」の就職活動の厳しいこと厳しいこと。
多少は変わりつつありますが、日本の博士はそのまま大学の学者という
考えがあるのか、民間への就職はほんと難しい。
それでいて給料は大卒が5年たったくらいと全然変わらない。
だから日本の若い博士はどんどん海外へ高飛びしてしまうんですね。
海外では修士号なんて博士号に挫折した人がおなさけでもらえる
ような存在で、日本のように修士=大学院を卒業した学生とは
見てもらえないんですよ。
以上、高飛びした先輩ばかりに囲まれている院生の意見でした。