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保護継電器の選び方・使い方について
- 保護継電器の選び方や使い方についての勉強を始めた初心者がいます。
- 特に「選び方・使い方 保護継電器/林武志著」を参考にしているのですが、内容が理解できません。
- 具体的には、CT比や容量の計算方法、動作時間などについてわからないことがあります。お知恵をお貸しいただけると助かります。
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この書籍は、メーカーの継電器のプロが書いた本ですので専門家にとっては当たり前のことですが、初心者には難しいと思います。なかなか継電器に関する書籍は購入者は少ないのと技術革新は速いので、勉強するのはメーカのカタログ、メーカー継電器の取扱説明書などが有益です。 MITSUBISHIにおいては配電盤制御技術講座を開催されていますので参加するのが有益です。(継電器盤設計者などが対象ですが、費用負担すれば参加は可能と思いますので、三菱代理店に申し込むの一案です。) 2)パーセントインピーダンス法の使い方 計算方法は工業高校の電気科で習うと思います。パーセントインピーダンス法は、電力系統の短絡容量や電圧降下の計算の際に役立つ便利なものです。 電力系統には、500kV、275kV、154kV、77kV、33kV、22kV、6.6kVといった様々な電圧階級があり、電源の短絡容量や、電源から末端までの電圧降下を求める場合、電源から末端に至るまでの電路や変圧器のインピーダンスを変圧比で換算して計算するという気の遠くなる作業をしなければいけません。 各インピーダンスの電圧を気にすることなく系統のインピーダンスを算出することができます。ある基準容量(10MVA)で統一された各機器の%インピーダンスをあらかじめ系統図等に記載しておけば、容易に出来る計算方法です。(容易に電気計算を行うための手法です。) 3)「1000%」以上で0.6秒動作にする場合」とありますが、なぜ0,6秒なのでしょうか? 例えば整定を0.4秒にすると特高変変圧器の2次側(高圧側)の継電器と時限協調を取るために、直列遮断しない時間差(0.3秒)を設けるとすると、0.1秒以内(継電器動作+遮断器動作時間)で動作させる必要があります。非常に高圧側の整定が難しくなる場合があります。 余裕を考えて、この設計者は0.6秒にしています。 別に0.4秒や0.5秒がいけないことは法的にありません。あくまでも電気主任技術者の考えで行って良いのですが、多くの場合は設備設置時にメーカー設計者が整定計算を行っています。 4)変圧器二次側短絡時に一次側の継電器に流れる電流の1.5倍としていますが、この1.5倍(裕度)は、どこから出てきた値でしょうか? この裕度は、変流器(CT)誤差+継電器(Ry)誤差+裕度 となります。 一般的に用いられる値で、メーカーや設計者が変われば若干の変動はあります。 上記の内容は、私の考えを入れていますので、著者の方の意図が反映されているかわかりません。 この書籍に関する質問(FAX)は、オーム社出版部にて回答して貰えるはずですので、書籍の最終項を見てください。
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- aruhai
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「選び方・使い方 保護継電器/林武志著」の書籍を買ってみました。 1)「CT比は1/20なので・・・・」とありますが、1/20とはどこから出てきた値でしょうか? これは、変流器(CT)が100/5Aとなっていますので1次電流100Aで2次電流5Aとなりますので、CT比は1/20となります。 ※ 2次電流は、1次電流の1/20倍となります。 2)「10MVA容量をベースとして計算」する意味? この10MVAをベース(基準容量)にするのは、電力会社の500kV系統から需要家の6.6kV系統まで幅広く使用されています。 1000MVAでは大きすぎるし、100kVAでは小さすぎる値となります。 容量として10MVAは小さい需要家の容量から原子力発電所のような大きな容量までカバー出来ます。 3)「1000%」以上で0.6秒動作にする場合」とありますが、なぜ0,6秒なのでしょうか? この本の著者の考えもありますが、推測をしますと 過電流継電器の限時要素で5,000kVAの変圧器保護(熱的強度)を行う必要があります。 この5,000kVAの変圧器は、JEC2200規格で作られていますので、熱的強度は「自己インピーダンスで制限される電流(短絡電流) 2秒間」となりますので、裕度を考えて0.6秒としております。 過電流継電器の限時要素整定: I=2.3A L=3 4)「整定は、二次短絡電流では動作しない値」として、40Aを求めていますが、これもなぜ40Aになるのかがわかりません。 この整定は、過電流継電器の瞬時要素(0.05以内に動作)の整定で66kV短絡事故において確実に動作する整定としましす。但し、5,000kVAの変圧器の2次短絡事故は「(3)」による限時要素にて保護させます。瞬時要素が動作することは6.6kV側のリレーと時限協調が取れなくなりますので、 530A×5/100*1.5(裕度)=40A を整定します。 過電流継電器の瞬時要素整定: I=40A 保護継電器の整定を行う場合は、需要家から電力会社の機器の特性、保護継電器構成など幅広く知っておく必要があります。 以上 解る範囲で回答しました。ご活躍を期待しております。
- sou_tarou
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本は読んでいませんので、推測を交えて >1)「CT比は1/20なので・・・・」とありますが、1/20とはどこから出てきた値でしょうか?継電器は1/20と決まっているのでしょうか? 整定値を検討する主回路の図があると思います。 そのなかのCT比が1/20になっていると思います。 CTの2次側は5Aが多いので、1次側は100Aではないかと思います。 >2)「10MVA容量をベースとして計算」として、書かれている計算式の意味が分かりません。そもそもなぜ10MVAという値が出てくるのでしょうか? 故障計算を始める前に%Zをそろえる必要があります。 66kVクラスだと基準容量(ベース容量)は10MVAで計算するのです。 できれば、計算式を書いてもらえると、、、、 >3)「1000%」以上で0.6秒動作にする場合」とありますが、なぜ0,6秒なのでしょうか? 時限協調のためだと推測します。 >4)「整定は、二次短絡電流では動作しない値」として、40Aを求めていますが、これもなぜ40Aになるのかがわかりません。 「二次短絡電流では動作しない値」となっていますので、おそらく変圧器の2次側での故障電流を求めていると思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 CT比の件は分かりました。 ご指摘の通りでした。 2)について %インピーダンス法の考え方なのですね。ここがまだよくわかっていません。 >66kVクラスだと基準容量(ベース容量)は10MVAで計算するのです。 そういう計算の常識が理解できてません・・・。 3)の件 >時限協調のためだと推測します。 のようですが、「0.6秒」という値がどこから出てきたのかがわかりません。 4)の件 これも変圧器二次側短絡時に一次側の継電器に流れる電流を1.5倍した値として40Aを整定値としていますが、この1.5倍(裕度)が、どこから出てきた値なのかがわかりません。。。
お礼
ご回答ありがとうございます。 1)CT比は分かりました。 >2)「10MVA容量をベースとして計算」する意味? つまり%インピーダンス法の考え方ということですね。 この「%インピーダンス法」がまだよく理解できていません。 公式は分かるのですが、なぜ、どんなときにどういう目的で使うのか・・・。 3)「1000%」以上で0.6秒動作にする場合」とありますが、なぜ0,6秒なのでしょうか? 「0.6秒」という時間は、継電器の規格かなにかで決まっている値なのでしょうか? 0.4秒や0.5秒じゃだめなのですか? 4)「整定は、二次短絡電流では動作しない値」として、40Aを求めていますが、これもなぜ40Aになるのかがわかりません。 変圧器二次側短絡時に一次側の継電器に流れる電流の1.5倍としていますが、この1.5倍(裕度)は、どこから出てきた値でしょうか? >選び方・使い方 保護継電器/林武志著」の書籍を買ってみました。 前にも書いたとおり、私はこの本で、保護継電器を基礎から勉強しようと思っています。(まあ、その前にもう一度、電気理論の基礎も勉強する必要はありそうですが・・・) ただ、どうも保護継電器の基礎の基礎については知っているのが当たり前みたいに書かれているところがあり、困っています。 この辺も含めて、他に基礎の勉強が出来る書籍などをご存知でしたらお教えいただけるとありがたいです。 よろしくお願いします。