某大学院入試の面接で,面接官が手の甲で机を「コーン」と叩いて,「この音はどこから来てどこへ消えたのでしょう」と聞かれました。
法律学の大学院で,私自身も文系でしたが,一体何を聞いてるのか分からなかったので,思った通りに答えました。
「『どこから来たのか』ということについては,先生の朝ご飯です。先生の朝ご飯,食パンだかご飯とみそ汁だかは分かりませんが,それがもっていた食物としてのエネルギー,つまりカロリーが先生の運動エネルギーに変換されて,先生が思考・動作をしました。その結果,机が叩かれて振動し,空気を震わせて音波となりました。
また,『どこへ消えたのか』ということについては,空気を振動させた力,つまり振動波としての音がもっていたエネルギーが距離移動に伴って減衰し,消失したということだと思います。」
と,大して知りもしない理系の知識で答えたら,
「いや,そういう理科の話じゃなくて。要するにこの音は何もないところから生まれ,どこかへ消えていってしまった。それでは,同じように果敢なく消えていく貴方は,法律を学んで何をしたいですか?」
という,調子づいた中学生が口にする哲学みたいな返答が。
堪え切れず半笑いで,
「何もないところから生まれた訳でもないですし,『どこかへ』消えた訳でもありません。『私の存在』に関しても同様のことが言えるとは思いますが,ともかく,『法律を学んで何をしたいか』というシンプルな問にだけお答えすると…」
と返しました。
未だに,何がしたかったのか分かりません。「法律を学んで何をしたいか」とただ一言訊けばいいだけなのに。
ストレス耐性でも見てたのかなァ。
その大学院には合格しましたが,入学しなかったので,その先生とはそれきり。弁護士の方でした。
お礼
ご回答ありがとうございました☆ 合わなかったのですね☆ ありがとうございました☆