親の世代の指定校推薦は、成績優秀、真面目、学力は合格にちょっとだけ足りないが、後で追いつくだろう、
というような人が「推薦」されるものでした。
その親の世代の低レベル大学が、当時推薦の乱発を始めていて。
どうせ低レベルな学生しか来ないなら、入試方式を変えてもうちょっと面白いのが集まらないか、ということだったのでしょう。
ところが昨今少子化で。
18歳人口はピーク時の6割。大学の定員は微増。
親の世代でも、底辺大学にしか行けないような奴は、勉強なんてどうせしやしないのに(or 現に勉強なんてできてないのに)、本当に大学に行く必要があるのか?というような感じでしたが、その層を全部吸収しても、まだ定員に足りない。
仕方がないので、中学校の勉強も怪しいが(or 確実にできていないが)入れてしまおう、となっています。
推薦乱発の目的が、「学生確保」による「学費の確保」と「文科省からの補助金の確保」に変わってしまっているのです。
代議士の後援会(?)だか支持者だかの名簿に犬や猫の名前が入っていた、ということがありましたが、学費と補助金が入れば、たぶん犬でも猫でもいいんでしょう。
たぶん中堅以下の大学はこんな感じ。
それよりちょっと上の大学になると、若干目的が変わって。
推薦入試は予備校の偏差値ランク表に表れません。
少子化ですから、普通に入試をすれば、レベルの高い奴は上位大学に逃げ、レベルの低い奴ばかり集まるはずで、すると、偏差値ランク表を見れば、大学のレベルが下がったように見えてしまいます。
そこで、推薦を乱発しておいて、それで定員を埋めておき、枠を小さくして一般入試を行うことで、見かけの偏差値ランクを維持しています。
ということに会社もそろそろ気付き始めたようで。
推薦組は採らない、少なくとも採りたくない、とちらほら聞きます。
実際、従来の大学名から想像される学力レベルと当人の学力に乖離が見られそうです。
学力レベルが違いますんで、講義内容について行けないなど、当人の学生生活に悪影響が出ることもあります。
そもそも勉強というのは、大学入学のためにすることではありません。
ということを十分ふまえた上で、指定校推薦をご検討下さい。
偏差値57くらいの高校なら、早慶まで来ている可能性があるでしょう。
先輩がヘマをして指定校から外されたとか、逆に先輩が大活躍して指定校に加えられた、なんてこともあるでしょう。
希望の専攻なのかどうか、なんてことも重要です。
当たり前ですが、良い大学ほど校内での競争が激しいはずです。
お礼
とても丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。 学校のメンツといいますか、所詮、法人、金が儲からないと、なりたたないのですね。 学生は、お金を運んでくる道具。 そんなこといったって、何の解決にもならないので、せいぜいよい大学にいけるよう 勉強がんばらせます。推薦の枠も相談してみます。 ありがとうございました。