ちゃいます。
CPUというものは、トランジスタという部品が大量、かつ複雑に組み合わさって作られています。とりあえず今は、そういう名前の小人さんたちが住んでいると思ってください。
この小人さんたちに電気を流して、働かせることで、計算をしたり、動画を再生させたり、ゲームを動かしたりするのですが、大量の小人が一緒に働くというのは、実際はとても大変なことなのです。ちょうど私達のいうところの、運動会のムカデ競争みたいなもので、1,2,1,2,右,左,右,左と、動かすタイミングを知らせてやらないとみんなズッコけるのです。
そういうわけで、コンピュータの世界でも、中の小人に働くためのタイミングを教えてやる必要があるのです。これがクロックです。人間の世界では、旗をもったり、笛を吹く係が目立つところにいるものですが、コンピュータの場合は電子部品や小さな回路が行います。
昔はよく、水晶(クリスタル)を使った部品をクロックにつかっていました。こういった部品は、ぽんぽんぽんぽん、と一定のリズムを刻む電気を作ってくれます。で、この電気をCPUに送り込んでやれば、中の小人さんがリズムに合わせて動く、というわけです。
1秒間に1回のはやさで、ぽんぽんぽん・・・、と合図を送ることを1Hz(1ヘルツ)といいます。2Hzなら1秒間に2回のはやさ、100Hzなら100回、1GHzは1,000,000,000回ほど、ぽぽぽぽーんと送るのです。ですから、この値が大きいほど、小人トランジスタは素早く動き、パソコンは速くて快適になるのです。
ただし!
それは同じ種類のCPU同士だけでの話です。ムカデ競争にしても、身長180cmの大男達が1秒に1歩づつ進むことと、140センチぐらいの小学生の1歩1歩では別物でしょう。コンピュータの世界もそれと同じで、CPUの種類が違うと、中に住んでいる小人の作りや並び方や人数も違うため、単純に比べられないのです。
ですから、クロックは単に1秒間に動ける「歩数」こそ示しますが、トータルの性能というのは、もっと色々な要素がいくつも組み合わさるので、本当のところどっちが速いかとなると、実際に測ってみるしかありません(下に参考になりそうなページをのせときます。まあ測り方でも色々あるのですが)。
また、i3とかi4とか(あったっけ?)i5とかありますが、これは実際の性能を計算するための数字ではなく、みんなこっちのほうが一歩あたりの性能が上だからね、高いけど買ってね!とアピールするための商品名にすぎません。
だから、同じクロック同士のi7がi3の倍以上速いぞ!というような話ではありません。二郎さんが一郎さんの二倍の性能ではないのと同じです。