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障害年金初診日とは?初診日の重要性と申立方法を解説!
- 障害厚生年金3級の請求中の方が、初診日について疑問を持っています。
- 昭和53年の右大腿骨骨折が完治していたかどうか証明できず、平成14年に右股関節の痛みと跛行が出て、平成23年に手術を受けた。
- 年金事務所から初診日に関する問い合わせがあり、申立書を提出したが不支給となり、現在再審査を行っているが、初診日の重要性や証言の必要性について疑問を持っている。
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傷病名が「外傷性変形性股関節症」となってしまっているかぎり、昭和53年当時の骨折の影響は完全否定できません。 これについては、回答2でもお話ししたとおりです。 ですから、その発生日は、昭和53年でなければなりません。 ただ、その上で、現在までの経過をたどっていって、変形性股関節症の具体的な自覚症状が表にあらわれるとき(平成14年~平成16年前後?)までにおける「骨折の直接の影響」を否定しなければいけません。 これが「社会的治癒を認める」という意味です。 なお、医学的に見て治癒が認められないとしても、自覚症状がなく、周囲の者が影響を感じていなかったとしたら、社会的治癒が認められる可能性はあると思います。 但し、請求するときからあらかじめ想定できるようなことはなく、医師も本人もわかりません。 請求をしてみて、もろもろの書類で日本年金機構がこれこれこういうふうに認定してくれたので結果的に社会的治癒が認められた‥‥という感じになるに過ぎません。 >「どこかの時点でちゃんと認められるならばそこをあらためて発症した時期とすることもできる」ということだと解釈しました。よろしいでしょうか。 それで結構です。 もろもろの書類で社会的治癒が認められれば、平成14年~16年当時の自覚症状を訴えた頃を初診日とできる場合もあり得る、という意味です。 但し、確約ではありませんし、最初からそう想定して請求できるわけでもありません。 要は、可能なかぎりの社会的治癒を示せるべき書類などをだーっと用意して、状況証拠で説得してゆくようなイメージですね。そうしないと、日本年金機構を納得させられないわけです。 しかし、現況では、平成4年頃に既に痛みを訴えておられます。 となると、自覚症状を訴えた頃がさらに10年もさかのぼってしまいます。 客観的に考えたときに、骨折から現在の症状までに連続性があり、途中で治癒したとは考えにくいと思うのですけれども。 > WinWaveさんは骨折が治癒していたとは考えにくいのでやはり初診日は53年となってしまうとお考えなのでしょうか。 はい。 私見ではありますけれども、そう思っています。 平成4年に痛みを訴えており、それがカルテに記されてしまっているため、ご自分ではそう訴えたことを憶えてはおられなくとも、連続性が否定できにくくなるためです。 > 法改正の件は存じ上げませんでした。参考にさせていただきます。 以下(年金局)に載っているすべてのPDFです。 障害認定基準なんたらという文字が出てくるはずですから、すぐにぴんとくると思います。 すぐに更新されて見えなくなってしまうので、ダウンロードを強くおすすめします。非常に貴重なものです。 (廃止される関係通知うんぬんとも書かれていますが、廃止されるのは★の通知です) http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/new/tsuchi/newindex.html#tu_12 http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T110201T0060.pdf (★) 結局、医療のしくみそのものではないんです。障害年金は。 障害年金独特の福祉的考え方も入ってきますし、独特な基準もありますので、そこもちゃんと把握できていないとだめです。 障害年金の現行の障害認定基準(すべての障害/PDF)[とても貴重!] http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001xu0y-att/2r9852000001xu7q.pdf
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- WinWave
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昭和61年3月までは、旧・年金制度です(旧厚生年金保険法による障害年金、障害福祉年金)。 現行の年金制度(障害基礎年金、障害厚生年金)になったのは、昭和61年4月以降です。 昭和53年に右大腿骨骨折があるということは、この骨折の「医学的治癒や社会的治癒が証明され、かつ、相当因果関係が否定される」ということがないと(いずれもあとで説明します)、現在の右変形性股関節症が“全く新たな傷病”として生じたとは見なされず、昭和53年当時を初診日(旧・年金制度では「発病日」)としなければならないことがあります(★1)。 このとき、当時に厚生年金保険の被保険者でなければ、受給はNGです(★2)。 また、20歳前に発病日があったのだとしたら、昭和61年3月末時点で障害福祉年金(現在の「20歳前初診による障害基礎年金」)をもらい得る状態を満たしていないとNGです(★3)。 平成14年(40歳前後)で右股関節への痛み・跛行(はこう。いわゆる「びっこ」)が生じていますが、しかし、診断書において「外傷後変形性股関節症/原因:骨折/傷病発生日:昭和53年」と記されてしまっている以上、★1にしたがって、医学的治癒や社会的治癒を証明し、かつ、変形性股関節症が骨折とは因果関係がないことを明らかにしなければなりません。 しかし、診断書(医証といって、診療録[カルテ]によって記されるので、医師法上でもたいへんな効力があります)にしっかりと記されてしまっている以上、骨折の影響を否定できないので、★2や★3のとおりに考え、結果として、不支給となっています。 年金事務所での説明と、日本年金機構からの照会内容とで相違がある、ということはよくあります。 日本年金機構による照会のほうが、本来の性格(疑問点とされていること)をあらわしています。 > 今度は昭和53年ころから現在までの証言を複数の方に書いていただきました。 社会的治癒を客観的に証明すべき資料(第三者証明)とはなります。 > 診断書の傷病発生日を以前は昭和53年とあったのを、本人の申し立てで平成16年に変えてもらいました。 ここは、まずNGになりかねません。 本人の申立や第三者証明だけで認める、ということはしないことになっているためです。 そんなことをしてしまったら、意図的に不正を行なおうと思ったらできてしまいます。そういう不正が入り込む余地は排除されなければいけません。 言い替えれば、やはり、診療録(カルテ)やレントゲン写真などを元にした、医師法上での「医証」をきちんと付けることが求められてきます(ほぼ必須)。 > 今度は大丈夫かと思っていたらまた照会が来たのです。 > 初診日のカルテとレントゲン写真を提出してくださいとのこと。 > 取り寄せたカルテには平成4年ころから徐々に痛みが出てきた、とありました。 そういうものなのです。変形性股関節症での障害年金は。 たとえば、先天性股関節脱臼の影響も排除しなければならないので、亜脱臼なのか完全脱臼なのかを判別するために、最も過去のものから順次、レントゲン写真を添付させます。 併せて、日常生活状況や就労状況を書かせます。 移動や歩行のときの状況を書かせるもので、所定の様式もあります。 20歳前から脱臼歴を持っていた場合は、体育の授業への参加状況も書かせます。 その上で、初診日以降現在までのレントゲン写真を追っていって、その傷病の進行・悪化状況や日常生活への影響を見てゆき、移動や歩行に影響が見られないときは、社会的治癒として、ここで初めて、20歳以降の厚生年金保険被保険者期間中に初診日がある、と認められます。 あなたの場合も、ほんとうは、最初の段階からこのような流れでなされるべきだったので、ある意味で年金事務所の認識不足のようなところはありました。 > 自分ではその時の事が思い出せません。 > でも書いてあるということは やはり 自分でそう言ったのだと思います。 カルテにしっかりと書かれている以上、絶対的な証拠(医証)になってしまいます。 言い替えれば、平成4年頃までにさらにさかのぼってしまう、ということも意味します。 > 医学的に骨折と傷病は因果関係があるも、新たな傷病と認めてもらいたく証言を付けて約25年の社会的治癒の期間があったと主張したい。 既に説明しましたが、証言や本人の申立だけで認められることはないですよ。 カルテはもちろん、レントゲン写真などの医学的なデータも当然必要とします。 > しかし初診時のカルテで平成4年から自覚症状があったとみられる。 > 自覚症状があると社会的治癒を主張するのは無理なのでしょうか。 期待させてしまってもあれなので、あえてはっきり申しあげますが、それだけ可能性は減ります。 何らかの自覚症状を訴えた、ということは、現在への流れがもう既にそのときに生じてしまっていた(治癒していたとは考えにくい)と言えるからです。 > そもそも日本年金機構はなぜカルテとレントゲンを求めてきたのでしょうか。 これも説明させていただいたとおりです。 ステップステップ(病歴の流れを見る)で、社会的治癒や第三者証明(証言)や本人申立などを、客観的に補強・証明すべき資料として使うのです。 日本年金機構としてはある時点&時点で区切ってゆき、どこかの時点でちゃんと認められるならばそこをあらためて初診日とすることもできるが、しかし現時点では何とも言いようがないので、できるかぎりの資料を出させて調べるんだよ‥‥というわけです。 変形性股関節症の障害年金は、いろいろトラブルも多いんですよ。 困難をきわめることでも有名で、それが理由の1つともなり、今年9月1日以降、障害年金の障害認定基準や診断書様式もがらっと変わります(この改正はご存じですか?)。
お礼
詳しいご回答ありがとうございます。 >変形性股関節症が骨折とは因果関係がないことを明らかにしなければなりません。 残念ながら因果関係はあるのです。傷病名にもある通り外傷性変形性股関節症だからです。 傷病発生日は以前も「本人の申立」で昭和53年でした。 医師は股関節症の発症日は特定できないが(かいつまんで言うと)「初診日が発症日」とおっしゃってました。もちろん25年間足の不調で病院には行っていません。 と言うことで今回平成16年と医師が書き入れたのです。 >日本年金機構としてはある時点&時点で区切ってゆき、どこかの時点でちゃんと認めら >れるならばそこをあらためて初診日とすることもできるが これは「どこかの時点でちゃんと認められるならばそこをあらためて発症した時期とすることもできる」ということだと解釈しました。よろしいでしょうか。 >何らかの自覚症状を訴えた、ということは、現在への流れがもう既にそのときに生じて >しまっていた(治癒していたとは考えにくい)と言えるからです。 そうですね。それはそう思います。 しかし平成4年ころの発症で、それまでは社会的治癒と認められる可能性はあると思いたいものです。良い方に考えすぎでしょうか。 WinWaveさんは骨折が治癒していたとは考えにくいのでやはり初診日は53年となってしまうとお考えなのでしょうか。 法改正の件は存じ上げませんでした。参考にさせていただきます。
- suzuko
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詳しくはないのですが、 >昭和53年右大腿骨骨折。治療後完治。(これが完治していたことが証明できない)平成14年40歳くらいで ならば、昭和53年にはあなたは「20歳未満」ですよね。 >理由は発病日が厚生年金加入前だから。 確かに「厚生年金」は加入していませんが「20歳未満のときに初診日があり、20歳以降で障害の状態にある」のですから「障がい者基礎年金」の受給資格はあると思うのですが。 >日本年金機構はなぜカルテとレントゲンを求めてきたのでしょうか 推測ですが、骨折の跡などから「骨が変形した経緯」を推し量りたいからかと。
お礼
請求は障害厚生年金3級で、障害基礎年金は2級からです。状態が2級には該当しないので障害基礎年金の受給資格がないのです。 ご回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。
お礼
再度ご丁寧にご回答くださりありがとうございます。 周りでは話は聞いてもらえても、なかなか踏み込んだことまでご存知の方がいないので助かりました。 お答えいただいているうちに私の疑問点なども整理できました。 いろいろ参考になるURLまで貼っていただきありがとうございます。 あとで読んでみたいと思います。