原因はいくつか考えられると思います。一つは技術向上のため、彼女がチャレンジしたスケート技術の矯正の難しさです。若い頃に体で覚えた、体に染み付いたやり方を矯正すふのは容易いことではありません。例えるなら3日かかって覚えたことを一度忘れるのに3日、覚え直すのに3日かかるとするなら、矯正には三倍の時間がかかるわけですから、普通はチャレンジすらしません。むしろ天才の彼女こそのチャレンジと言え、技術の矯正はたとえ彼女と言えども大変なことなのです。したがって今はステップアップための生みの苦しみの過程にあるための不調だと考えられると思います。
二つめは、長い不調のはての好調さから、気負い過ぎて、練習をやり過ぎ、体調を崩した場合の不調。浅田選手も直前まで絶好調だったそうですから、つい練習をやりずぎてしまい体調を崩した可能性があると思います。これは根底に心理的不安がある場合に陥りやすい落とし穴で例えば受験生が試験前日まで勉強をやり過ぎて試験当日混乱してしまうのに似ています。
そして、浅田選手は否定するかもしれませんがお母様を亡くされたことからくる不調です。一般に身内との死別の悲しみから心理的に回復するのに通常1年はかかると言われています。ちょうど3ヶ月くらいがその人のいないことに慣れ、逆に寂しさが募ってくる頃で、嬉しいことも悲しいことも分かち合ってきた人を失うことは片翼をもがれたに等しい。本当は半年くらいまではまだまだ悲しんでいるべき時なのです。浅田選手はまさに今、喪の途上、つらくないはずはありません。それ故、佐藤コーチ夫妻が包み込むような優しさで彼女を支ええているのはずです。
あれだけの素晴らしい選手です。私達は彼女を信じて復活を待ちましょう。オリンピックまではまだまだ二年あります。大会ごとに周りが一喜一憂しては、浅田選手を追い詰め、苦めるごとになります。
虎の谷落としのように次々と彼女にふりかかるアクシデントや困難な状況。それにもかかわらず、逃げ出すこともなく何度でも立ち上がり、ひたむきに努力を続ける彼女。だからこその天才的才能であるし、それゆえ神様に選ばれし者の深い苦悩も味わうわけですね。今は修行僧のような浅田選手ですが、いつか、底抜けに明るい笑顔が見られると信じています。今回は今回として気持ちを切り替えたらいい。まずは、本人も私たちも結果を求め焦らないことです。
お礼
回答ありがとうございます。 どのスポーツでもそうですが、プロのトップレベルの技術というのは本当にギリギリのところでバランスを保っているんですね。浅田選手は人一倍、みんなの期待に応えたいという思いがあるように見えます。気負わず、競技への楽しみを持ちながら頑張ってほしいですね