ご質問にある研究は存じませんが、私は別の研究を聞いたことがあります。
男性は性的魅力を感じる女性を物体として見ているという研究です。
その女性の「ヌードぐあい」が高ければ高いほど、脳では物体を扱う場所が活性化、
特に性差別的な男性ほど、社会的交流に関連する分野も鎮静化した、という研究です。
物体といっても人間であると認識できないのではなく、人格を無視するということです。
「便利な道具」とはつまり、男性の性欲を解消するのにぴったりの道具、なのでしょうね。
これは別にふしぎなことではないと思います。
異性愛の男性なら誰でもすくなくとも一度は、
「女の体は魅力的だが、女の心は面倒くさい、ほしくない」と思ったことがあるはずです。
理由としては男性の繁殖の成功において必ずしも女性の心を手に入れなくても体さえ手に入れば目的は達成されること、
むしろ、その女性と協調的・長期的な関係を希望しない限り女性の心を無視したほうが効率がよいこと、
男性が攻撃性の獲得とひきかえに社会性(共感とか)を失ったこと、
などが根底にあるのではないでしょうか?
女性は、といっても女性もひとくくりにはできませんが、
私の実感では男性が女性を見るのと同じような目線で性的魅力のある男性を見る女性はごくまれです。
そもそも女性は容姿だけで性的関心が成立しません。
ただこれはもしかしたら私の年齢が関係するのかもしれません。
年配の女性なら、若い性的魅力のある男性に対して遠慮なしの性的な視線で見ているのかもしれません。
面白いことに、男性は年配になれば、ある程度「相手の女性の人格に配慮する」ことを覚える人が増えるような気がします。
年頃の娘さんをもつ年配の男性は「安心できる」人であることが多いですね。
昔の男尊女卑的な、女は男のための器という価値観の人も若い世代より多いですけど。
女性は一般的には相手の心をほしがります。
女性の繁殖の成功は男性が女性とその子どもを庇護してくれるかどうか、にかかっているわけです。
長期的な関係が必須ですし、攻撃性を持てない代わりに発達した社会性、
そういったことからやたらと相手との情緒的結びつきを重視する価値観を持ちがちなので、
男性のように異性を道具とはみなしにくいのではないでしょうか?
世の中鬼嫁という存在もいますが、しかし関係の最初から男性を見た瞬間からその人格を無視していたわけではありません。
さらにいえば、女性の好みは男性よりも幅広く、評価基準も容姿以外の要素が多くを占めます。
また格好いい男性を見ても女性が手放しで好評を下すことは少ないそうです。
「かっこいい男は遊んでいるんじゃないかと思って警戒してしまいます。」という言葉、お聞きになったことはないですか?
女性のとっては男性との関係性が全てです。
創作物でも男性は叙事的、女性は叙情的で、女性は登場人物同士の関係性を延々と続けますね。
一般的に男性は女性を同一視できる存在ではなく、客体として見ています。
私の身内で心理学を修めた人間は「その違いはポルノにも現れている」と言っていました。
異性愛むけポルノでは、女性は文字通り男性の性欲を満たす道具として扱われます。
男性の性的ファンタジーの中には、相手女性を完全な客体としてみなさなければ不可能な、
極度に暴力的であったり倒錯的であったり、女性の人格を無視したり、相当劣位に置いたものが数多くあります。
が、同性愛向けポルノでは、相手は自分と同じ属性のため、そうした「無茶」はかなり減るし、
俳優の演技にもそれは現れると言っていました。
女性でそれと完全に同じ、対象を客体としてみなしているポルノは、ボーイズラブだとか。
これは女性むけ、それも比較的低年齢から女性が好むポルノで、女性は性的シーンに一切絡みません。
女性はどうしても性に関してデメリットやリスクが高いことから性に関して恐怖心を持っており、
ポルノ中に女性が登場するとその恐怖心を持って感情移入してしまうので同性を排している、
それでも最も重要視されるのは男性の登場人物同士の関係性あるので、
女性むけポルノの特徴を持っている・・・
と聞きました。
こういう、相手を完全客体と見る場合でも女性は相手を道具としてみなしていないので、
やっぱり男女はだいぶ違うのだと思います。
ちなみに、同性愛者の男性はファッションに凝るというイメージありませんか?
今年初めにアメリカで出版された、著名なゲイの男性が書いた本には、この理由を
「ゲイの恋愛対象が同性だからこそ、自分へのチェックも厳しくなる」
と書いていたそうです。
異性愛の男性は自分がビール腹でも、伴侶の女性がちょっと太ってくると容赦なく「痩せろ」と命ずるダブルスタンダード発言を行いますが、これは自分と女性をきっぱり分けて考えているから、だそうです。
そういえば映画「フルモンティ」でも、似たような発言がありました。
この映画は不況によって失業した男友だち同士が女性向けのストリップをやってお金を稼ごう!とする話です。
最初主人公たちはたるんだお腹を「女はビール腹の男に魅力を感じるものだ!」と決めつけて笑い飛ばしているのですが、
ある時、ぽっちゃりの仲間の一人が「女性だって、ひきしまったお腹の男の方が好きなんじゃないかな。」と言うのです。
この男性は愛妻家なので、女性をより自分に近い存在、客体ではなく主体として見ることができたというシーンです。
長々とすみません。
お礼
すごくくわしくてためになりました! なるほど、ポルノも確かに男女で違いますね。 女性はなんていうかかわいそうですね。