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編集社の仕事とは?
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良い読者様ですね。 あまりにもまっとうな疑問で、お答えしたいと思って書き始めたのですが、現状と読者さんの大きな乖離に、何をどう説明したらいいか分からなくなってきました。以下、適当に世間話だと思って読んで下さい。 (また、私は編み物の本に関わったことがないので、編み物本の現場のことは分からないので、大体似たような本の製作現場の状況と思って聞いてください。) 本を出しているのは出版社です。出版社の社員(とか派遣とかバイト)は編集者です。 彼らはどんな本を出すか企画します。 そして編集プロダクションに編集を外注します。 編集プロダクションの社員(とか派遣とかバイト)も編集者です。 編プロはライターに文章の執筆を外注します。 ライターが原稿をあげてくると、編プロはその内容チェックを校正者に外注します。 印刷したあとも何度か校正がかかります。 (というのは一つの例で、出版社社員が全部兼ねてやっているところもあります。出版社がライターに直接外注することもあります。逆に編プロが2~3個挟まっている場合もあります。) 出版社社員と編プロ社員とライター、これらのうち全員が編み物好きなのが理想ですが、そうでない人が挟まっている場合もあります。 場合によっては誰も編み物好きではない場合もあります。 出版社が編み物の本だけではなく園芸の本だの競馬の本だのなんだの、いろいろ出しているなら、「内容は編プロにお任せ」で、誰も編み物好きではない可能性が高いです。丸投げというやつですね。 編プロは、私の知っている限りでは「どんな本でも作ります!仕事ください」という姿勢のところが多いです。編み物本を発注されようと、釣り本を発注されようと「お請けします!どんな本でもお作りします、プロですから」という姿勢のところ。 ライターも同様で「何でも書きます、プロですから。」という人がけっこう多いです。(私に言わせれば「プロ」の定義が間違っているんです、彼らは。) もちろん、そればかりではなく「○○専門の編プロです」「○○専門のライターです」という人も多いです。そういう場合は○○に対する情熱を保持している人もけっこういます。 もしあなたの本の著者が編み物の先生になっているなら、その先生が執筆をしているのでしょう。あるいは、名前だけ貸していて書いているのはライターということもありますが。 それでその先生かライターは、今日びはパソコンで原稿を打つことがほとんどです。 だから写し間違いということはまずなくて、多分書いたときから間違っていたのではないかと思います。(もちろん編集者が間違うことや、印刷会社で間違いが出ることもありますが。) で、それを編集者がチェックするには、実際その編み物を編んでみる必要がありますね。編んでみなくても1段、2段と頭の中で考えて分かるものなのかどうか、編み物をしない私には分からないのですが。 いずれにせよ彼らは、編んだり想像したりして内容をチェックする必要があるのに、その時間がないのだと思います。 ライターは編プロに対して立場が弱いです。お金を貰う側なので。編プロは出版社に立場が弱いです。お金を貰う側なので。すると、編プロは出版社にけちをつけにくい、ライターは編プロにけちをつけにくいという構図ができあがります。 そして編プロの人というのは中抜きの立場にいるからなのか、非常に忙しく、毎日0時まで仕事をしているなどという場合も珍しくなく、「1ページ1ページに心なんて込めていられるか!」という状況になっていることが多いです。1ページを1時間で処理しなければならないとしたら、実際に編んで確かめるというのは不可能ですね。 そしてそういう編プロさんは、対象に情熱をもっているライターが時間をかけて本をつくりたがるのを、け む た が り ま す。「時間がないのに、そこまでできないよ!プロとして割り切れ」とこう来るわけです。 校正者がたくさん赤字を入れると「こんなにたくさん赤字を入れられたって、うちがそれを全部読んで判定する時間があるわけないじゃない。空気読んで、赤字の量を考えろよ」とこう来るわけです。 まあ実際割り切らないと仕事としては回らないわけですが。私に言わせれば「割り切りに割り切った結果、クソなページを作って、読者に迷惑をかけるんじゃないか!そんなもの誰が買うか」「だから本が売れなくなるんだ、出版不況が聞いてあきれるわ」といったところです。 編集者の仕事は、企画書をつくる、どんな作品を何本載せるか決める、台割(何ページに何の作品を入れるかの一覧表みたいなもの)をつくる、進行管理、出版社と打ち合わせ、ライターへ・カメラマン・デザイナー・校正者などへの発注と打ち合わせ(デザイナーというのは版面のデザインをする人です。いなくて編集がやってる場合もあります)、原稿整理、校正、リライト、写真撮影への立会い、印刷所に回す、請求書づくりなどいろいろです。これらの仕事のどこまで出版社でやるのか編プロでやるのかも場合によるので一概にいえませんが。 私が言いたいのは「そういう現場なんだから、間違いぐらいが出るのは仕方ない、読者さん、我慢して」というのではなく、逆に「忙しさを理由に、対象に対する情熱を忘れ去り、クソな本を出して、読者にしわ寄せを食わせる出版者や編プロの姿勢を変えられるのは、読者様だけだ。」ということです。 間違いの指摘はできるだけ手紙かメールがいいと思います。 指摘が来ると、出版社はその間違いを出した編プロを叱ります。叱られれば編プロは仕事が欲しいので、内容をもう少しチェックします。これまでは「仕事が欲しいばっかりに、内容面がおざなりになっていた」かもしれないところを。あるいは出版社は、割り切るのが得意な編プロから、対象に情熱をもっている編プロに仕事を発注するように変わるかもしれません。編プロも、対象に情熱をもって書いているライターに仕事を発注するように変わるかもしれません。(ていうかあなたのような読者さんがせっせと間違い指摘をしてあげた結果、ちゃんと時間をかけて書きたがる私のようなライターに発注される仕事が増えないかなあ。かつ、こまごました赤字を入れる校正者である私をけむたがらないで、仕事を発注してくれる編集者さんが増えないかなあ、という訳です。) 指摘するときは「他人の間違いを指摘して喜ぶ輩」の自己満足だ、無視しとけばいいや、と片付けられないように、「素敵な本をありがとうございます」とか「いつも愛読してます」なんとか、褒め言葉から入った方がいいです。 あるいはあなたが、「編み物専門の校訂者」として、出版社に自分を売り込んでもいいかもしれません。校訂というのは、単なる文字校正にプラスして、内容に間違いがないかもチェックする作業です。 編み物本が校訂者にいくらぐらい出すものなのか分かりませんが。 校正なら1ページ100~600円ぐらいなんですよね。校訂だとしてもそれに色がついたくらいかと思いますが、もし1つの作品が4ページで紹介されているとしたら、1作品1500円ぐらい請求してもいいかも。
その他の回答 (4)
非常に興味深い質問でしたで、回答させていただきます。(長文ですのお暇な時に) 他の方の回答にある「御願いした作家の方が間違った場合でも編集部から間違いでは?と言えない立場の人もいますからね。これで良いのですと言われたらそのままで。編集部はあるいみ中間管理職のようなものかな。」 この言葉は私自身も痛感したことがあります。(私、校正経験者です。編み物の本ではありませんが) 校正中、間違い(漢字のミス)を発見しました。その間違いは、「」で括られている引用文中にありました。そのため、出典元を確認し、そのうえで執筆者には確認をとりました。(こちらで勝手には直せません!)しかし、お返事は「これで合っています」(=修正の必要なしという意味)でした。ここで「本当に合っていますか?」などとはいえないのです。 >作者の図を実際編んで、本にしているんだと思っていました。そうじゃないと校正もできないですよね? → 他にも多くの本を製作しているのですよ。そんなことをしていたら、過労死します。 それに良く考えてみて下ださい。仮に、作者の図の通り実際編んだとします。そこで、上手く編めない…ということになって、それを指摘してしまったらどうなるでしょう?作者にはよりますが「私はこのやり方で編んでいるのに、それに口を出す気か。作者は私ではないのか。越権行為だ」ということになりかねません。そして、長く編み物をやっている人ほど、その人独自の編み方があります。私の祖母がそうです。祖母のとおりに私が編むと…おかしなことになります。ですから、編み物教室の先生の「本が間違っている」発言は鵜呑みにはできません。その本の作者は、そのとおりに問題なく編めているのかもしれないのですから。 質問者様も、校正をやられてみるとよいですよ。校正はアルバイトもありますから。 世の中には、「これが正しい」と断言できることはないのかもしれません…
お礼
回答ありがとうございます。 難しさの問題ではなく、万人が編めないような独自の編み方を本にしてしまうなんて、本にする意味ないですよね。 それなら金取らないで配布でもしとけ、って感じです。 過労死するなら10倍の値段出すから一冊ずつ丁寧に作れ、って感じです。 それに独自のとかの問題ではなく、間違ってるんです。 例えば鎖編みの編み方が違う、とかなら各々のやり方があるのも解るのですが、 目数とか、段数とか、「ミス」なんです。 「右が100目」「左が50目」と書いてあるのに、右を100目にしたら左が48目にしかならない!とか。 という事は明らかに「100」か「50」のどちらかが間違っているという事です。 「正しい」と断言しないと完成しないので、非常に困ります。
- kurikuricyan
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とても勉強になる質問 ありがとうございました。 私自身は編み物はあまりしませんが、それでも、数冊は本棚に眠っています。 「そうなんだ~。そんなに間違いがあるんだ~」と、勉強になりました。 今は、昔と違っていわゆる「プロ意識」の人が、いなくなったのでしょうねぇ~。 それだけ、忙しい? 金儲け優先、、、の世の中になったのでしょうか? (編み物の本に)書いてあるものは 正しい、、、と思い込んでました。 新聞の記者も(全部が全部ではないでしょうが) 記者になりたての「ペーペーの若造」が書くのだそうです。 まぁ、話はそれますが、 なんでも、習得の時期が必要です。 お医者さんの「神の手」と言われる人も「一年生」のときは あったのでしょうから。 ですから編集者も「一年生」」はいるのでしょうね。 世の中 そんなもん、、、なのでしょうね、きっと。
お礼
回答ありがとうございます。 私も本は正しいと思い込んでいました。なので疑ってかからず、余計解らなくなるという事が多かったです。 出版社に問い合わせたところ、今回の本は、著者と、著者とコンビを組んでいる編み図を書く方(この方は編みながら編み図を書いているそうです)が居て、出版社はそれを写しているだけのようでした。 この編み図を書いた方が間違えたのでしょうが、つまりは校正する人間は誰も居ないという事で、驚きました。 編み物楽しいですよ、眠っているのでしたらせっかくなので、本を鵜呑みにしないながらも、是非活かして欲しいです。
- kyo-mogu
- ベストアンサー率22% (3398/15358)
精通していないから出せるという感じも有ります。編集の方達は基本的に文章のレイアウトとか全体の構成などを担当していると思って下さい。大手出版社などでは人事異動で全く知らない素人の方も来ます。 だもんで間違いに気がつきにくいとか勘違いという事もあり得ます。 分かりすぎると、編集に時間がかかりすぎたり、こだわりが強くなったりします。その為に偏った紙面になることもあります。 編集部は企画を考え、それに合わせた作家の方達に発注。完成品の写真をとったり作家の手がメモなどを元にイラストライターに発注しレイアウトなどデザイナーに発注。いろいろな方の協力で紙面が完成。その間に何度も会議を行ったりする。そういったプロ達の間に入り調整するような所です。 雑誌などでは編集部独自で行う事で外部発注の経費が削減できるのですが、本に関しては一度きりですし、他の部署の人が掛け持ちでしている事もある。 編集のプロではあるが、その分野のプロではないのです。 なぜ精通していないのに出すのか。これは上からの命令で出しているのです。こういった本が売れそうだ。早速作れと。 科学関係は扱う内容が内容だけに詳しい人が多いですがね。でも間違うこともあるよ。日本の宇宙関係のものでも、金星探査機あかつきの投入失敗の時のエピソードがおもしろすぎてね。簡単な今後の軌道についての絵を求められて暫定的にですがと出したものが理解出来ずに、そのまま映像やイラストにされてしまった。どうもはやぶさの時に鍛えられた記者達が少なかったらしい。 それと書籍に関しては人気が出る本なら訂正して出す事もあるけど、そうでない場合はそのままだよ。訂正だけでもお金がかかるからね。 それと御願いした作家の方が間違った場合でも編集部から間違いでは?と言えない立場の人もいますからね。これで良いのですと言われたらそのままで。編集部はあるいみ中間管理職のようなものかな。
お礼
回答ありがとうございました。 参考になりました。 精通していないから出せる…悲しいですね。 料金上がっても良いからこだわって作られた完璧で分かりやすいものが欲しいです。 編集のプロであってもその分野のプロではない…下の方がご回答下さった通り、間違いに気付かないなら編集のプロとも呼べないと私は思います。 レイアウトして、来たものをそのまま載せるなら私でも出来ますから…。
- TakMat
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あくまで偏見と先入観ですが。 文章を読む限り、クレーマー…というか、ヒステリック…というか、そんな印象を持ちました。 お金を出して買うんだから・・・ というのは分からなくもないですが。 本に限らず、どんなものであっても、完全な情報なんてありませんよ。 ものによりますが、専門書って中の中くらいの人が書いてたりするんで、間違っていることもあるでしょうし、手技手法はいろんなパターンがあるでしょうから、自分に合わないこともあるでしょう。 だからこそ、いろんな情報を精査して、経験を積み重ね、上達していくもんだと思いますが。 それをたかが数百円、数千円の本に腹を立てるとか、まして、編集社の仕事とか… 心が狭いと気がしますけどね。 > 世の中そんなもんですか? そんなもんでしょう。
お礼
そうですね、確かに私は神経質かも知れません。 しかしtakmatさんは編み物をした事がないのでは?と思いました。 初心者なので調べながら一生懸命、1ヶ月ほど毎日がんばって編んだものが、急に「間違いだった」と知る時の衝撃は大きいです。 合わないのではなく、間違っているのです(分かりやすく言えば、『最初100目で編む。そのまま上に100目で編んで行く』と書いてあるのに、上の模様は105目じゃないと模様にならない。とか)。 それなら一桁違った金額でも、丁寧で完璧な本を買いたいです。 読者をするので、校正が間違っているものをよく発見したりしますが、そんなものはいちいち指摘しません。 編み物は編み進めないと確かめられない事が多いので、それで気付くとそこまでの努力と手間が無駄になるのです。 数百円であったとしても、その情報を売っているのですから、その情報が間違っていたら価格が付かないと思います。 レストランで塩と砂糖を間違え、お客様が「見た目は同じだけど食べたかったものと違う」と言われたら、その分の料金は頂かないか、せいぜい正しい味付けのものを出し直します。それが数百円であっても。
お礼
回答ありがとうございます。 とても参考になりました。 編んでみなくても上級者なら見ただけで分かると思いますが、普通の人はむしろ編んだ方が早いと思います。なので普通は編む前に本をすべてチェックしたり頭で考える前に、編みながら見て行きます。 ライターさんなのですね! がんばって下さい、心から応援しています。 私は校訂できるほど編み物が上級ではないので売り込むことはできませんが、でもきちんとして欲しいですね…。 指摘をした方が良いと分かり、これからは間違いがあったら指摘しようと思います。指摘の仕方までアドバイス頂いてありがとうございます。