>アナログ専用の液晶テレビだとブラウン管のように綺麗な映像になるのでしょうか?
残念ながらなりません。
これはアナログだから、デジタルだからは関係なく、液晶テレビの特性によるものです。
液晶テレビはドットの集合体です。色の粒がたくさん並んで絵になっています。
たとえば、フルHDと呼ばれる液晶テレビのパネル解像度は、RGB各色1920x1080のドットで構成されています。
このようなテレビに、VHSやDVDなど解像度の低い映像を映し出すと、荒い映像を拡大表示することになり、ぼやけた映像になります。
HD解像度のソースはブラウン管より正確に描ける半面、低解像度のソースは苦手です。
最近液晶テレビで超解像という言葉を聞いたことはありませんか? 従来苦手だった低解像度ソースを、なんとか高解像度のテレビで違和感なく表示できるようにする技術がそれです。
一方ブラウン管テレビにはドットという概念はありません。
真空管の中で電子ビームを放ち、それを高速に走査させて蛍光体(画面側)に当てています。簡単に言うと、ビームで高速に画面を上から下へ一筆書きしているようなイメージです。
ブラウン管にも解像度はありますが、液晶のようにドットで構成されているわけではなく、電子ビームの走査できる細かさが解像度です。
この電子ビームは、画素という概念がないために、いわば曖昧な表示となっていて、低解像度のソースもこの曖昧さもあって、違和感なく表示できるのです。
同じぼやけ方でも、ドットの概念がある液晶はどうしてもギザギザ感やボケボケ感が強調されますが、ブラウン管はもともとあいまいな表示なので、エッジが目立つことなくきれいにぼやけるのと、もともとお持ちのブラウン管テレビの水平解像度も低いことが返って粗を目立たせない要因にもなっています。
ブラウン管でも、ハイビジョンブラウン管テレビで低解像度の映像を再生させると、普通の従来解像度のブラウン管よりボケ感があります(前述の曖昧表示なので液晶テレビよりは目立たない)
液晶テレビでいうアナログ専用とかデジタル用とかは、内蔵チューナーがアナログ放送用かデジタル放送用かの違いであって、テレビ内部の表示方法自体に違いはありません。
液晶テレビも、高解像技術を積んだものは、低解像度映像も従来のものよりは違和感は少なくなってきています。
お礼
丁寧な説明ありがとうございました。よく理解できました、感謝します。