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薬害エイズ:非加熱製剤
都内の大学の農学部の学生です。 薬害エイズのことについて、お聞きしたいんですが、 なぜ非加熱製剤が加熱製剤より先に認可されたんでしょうか? 非加熱製剤が加熱製剤よりも何か優れていたんでしょうか? 単に非加熱製剤のほうが先に実用化されたからなんでしょうか・・・。 レポートを書くにあたってちょっと知っておきたいものでして・・・、お願いします。
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たぶん非加熱製剤が先に実用化されたからだと思います。日本においての血液製剤の順番は次の様だと思います。 ’67年クリオ製剤日本で販売。(血友病A用) ’76年厚生省、血漿(売血)輸入許可。 ’77年血友病B用製剤の販売。 ’79年輸入濃縮製剤(非加熱製剤のこと)の製造・輸入販売開始。 ’85年7月1日加熱製剤(血友病A用)承認。加熱製剤(血友病B用)の認可は12月。 世界的に見ても、当初エイズが血液や血液製剤で感染するウイルス性疾患であることが分かりませんでした(同性愛者の間で発症する奇病と思われた)。しかし血友病患者の発症が発見され、その後原因が分かってから欧米では加熱製剤の開発が急ピッチで進んで、非加熱製剤から加熱製剤へ転換しました。 これは私の見解ですが、おそらく血液製剤に使用する血液のエイズ以外の感染症(肝炎等)について検査はしていたので(今の献血のように)、特に加熱することなくそのまま製造していたのではないかと思います。 日本国内で血友病患者のエイズが広がったのは、血液製剤を海外からの売血に頼ったこと(この時点で米国人のエイズウイルスが混入していた)、医師が儲けのある非加熱製剤の積極使用を勧めたこと、’83年CDC(米国防疫センター)がアトランタ会議で製薬会社等を集めて非加熱の危険性を訴え事態は緊迫していたのに、日本では、血友病の自己注射を認可、保険適用としたため、非加熱製剤の大量使用の後押しとなったのです。加熱製剤の認可が遅れたのは、非加熱製剤を売っていたミドリ十字と厚生省のつながりが強かったから何も対策を講じなかったのです。非加熱製剤より先に販売されていたクリオに戻さなかったのもこの為です。 私の分かる範囲ではこれくらいです。参考になりますでしょうか。
お礼
ありがとうございます。参考になりました。 輸血感染についてのレポートを作成している所でして、その中で最近の肝炎ウイルスの輸血感染と薬害エイズの比較をしようと思っていたのです。 それにしても、薬害エイズ事件は本当に人災なんだなと強く感じます。