元々、女性の下腹部は身体のなかでも、特に冷えやすい部位であると言えます。
女性の身体は下腹部に脂肪がつきやすく(女性の脂肪は一度冷えるとあたたかくなりにくい性質があると言われています)、妊娠や出産のため横長になっている骨盤の形や、その中に入っているたくさんの臓器に圧迫され、血流が悪くなりがちです。
更に生理は下腹部の冷えを招きやすいんです。
出血による一時的な血液の減少や、生理時に分泌されるプロスタグランディンというホルモンによって、身体が冷えやすくなります。
(プロスタグランディンには血管を収縮し、経血を排出させる作用があります)
血行が悪くなり子宮がうっ血すると、よりいっそう冷えやすくなり、その冷えによって下腹の痛みや頭痛、腰痛などが起きるとも言われています。
(質問者様のお母様の言葉とは真逆ですね)
また、体が冷えると経血の色が黒っぽくなり体外に排出されにくくなるため、よりいっそう体が冷えて強い痛みを感じる事になります。
冷えのスパイラルですね。
これが進行すると、全身が冷えます。
全身の血流が悪くなると、栄養素や酵素、酸素が十分に行き届かないので細胞や内臓の働きが低下し、老廃物を排出できなくなったり血管が詰まりやすくなったり、免疫力も低下するので感染症やアレルギーを起こしやすくなるとも言われています。
肩こりや頭痛、不眠、肌荒れ、イライラなどなど、様々な症状も引き起こします。
特に腰の冷えは、腰痛・ヘルニア、便秘、下痢、痔、果ては婦人病や大腸ポリープや大腸ガンを併発する例も有るとか。
当然、代謝も悪くなります。
体温が1度違うと、体温維持に必要なエネルギーは約15%程度変動するそうです。
基礎代謝1500Kclの人が体温1℃下がると、単純計算で年間6Kg太ることになるとか……
そうでなくとも、セルライトは冷えている部位に溜まりやすいのだそうです。
下腹やお尻、太ももと言った部位に目立つのはそのせいなんですね。
冷えがホルモンバランスを崩すのか、ホルモンバランスが崩れるから冷えるのか、はドッチもドッチみたいなんですが、冷えと不妊も無関係では無い様です。
昔の人が言った
「秋茄子は嫁に食わすな」
も、秋茄子は体を冷やす為に子供が出来にくくなるから、という解釈が有る位です。
いずれにせよ、下腹部を冷やすのは、女性にとっては良い事では無いと思っております。
因みに下腹部だけを温めてもなかなか温まりません。
腰、お尻、太もも、足先、首も温めた方が効果が高いですよ。
私個人的には、カイロとおこたが無くては冬を越せません(笑)
男性機能についても触れていたので、余談ですが……
精子を形成している精巣(睾丸)は、その温度が1℃だけ上昇しても、正常に機能しなくなることがあると言われるほど、熱に弱い器官として知られていて、精巣がその機能を維持するためには、体温より2~3℃低い温度環境が最適であり、精巣を包んでいる陰嚢が体の外側にぶら下がるようについているのも、“精巣を体から遠ざけて涼しい環境を保つ”という重要な意味があるそうです。
ただ、短期間の発熱では、影響が出ることは殆ど無いとか。
思春期以降におたふく風邪にかかると、睾丸炎(精巣炎)を引き起す事が有り、そのうち、ごく少ない確率で両方の睾丸の萎縮が起こり、造精機能の低下を招くという説も有る様です。
ただし、おたふく風邪のウイルスによるものなのか、高熱が続くことが原因なのかは、諸説有る様で、まだハッキリとはしていないそうです。
長々と、失礼しました。