ブロードバンド<Broad Band>の本来の意味は、一度に多くの情報が扱える通信を指し、ダイヤルアップ接続などの低速な通信(ナローバンド<Narrow Band>=狭帯域)に対して、生まれた言葉です。条件としては曖昧で、昔はダイヤルアップやそれより低速なアナログ携帯電話などの通信をナローと、ISDN以上をブロードとしていました。
それが、ダイヤルアップ(56Kbps以下)やISDN(64Kbps)に対して、CATVやADSLとなり、最近では512Kbps以下の通信に対してそれより高速な通信といったり、1Mbps以下に対して、それ以上といったりと変化しています。
そのため、何に対してという定義はなく、時代やコンテンツ、利用者の数に対してブロードバンドの基準は変化します。よって、それなりにコンテンツが扱え速ければ広帯域、そうでなければ狭帯域です。基本的にそれ以上の意味はありません。
ちなみに、高速=広帯域となる理由は、シークタイム<実際にアクセスに掛かる時間>の向上より通信帯域の向上<一度に扱うデータ量の増加>を大きくする技術が使われて高速化する場合が多いためで、それ故使われます。
携帯電話の広帯域では、通信用の電波帯域を広げたり、通信に使う圧縮や符号化技術を改良することで速度を向上させ一度に扱う情報の量(パケット)を増やしているのです。
光通信(FTTH)はデータの転送に光の点滅を用います。外的な干渉はほとんどないため、幻滅もファイバ精度と光信号の転送に伴う抵抗による幻滅のみであり、一つの光に載せられる情報は一秒当たり最大で2Gbps程度(250MB/s)にでき、同軸より短いサイクルで一度に大量のデータを転送できるのが特徴です。
これによって、光はナローバンドに対して圧倒的な速度を出すことができ、ブロードバンドの頂点(最終形)として普及が進められています。ちなみに、2Gbpsは一つの波長の光に載せられるデータ量の最大値で、複数の波長の光を1つの光ケーブルに載せるWDMという技術を使えば、もっと高速で大容量の通信が可能です。
ちなみに、横レスで訂正を一つ。
「光信号・電気信号にしても、そのもの自体の伝達速度は、ほぼ光の速さで同じです。」
と
「だから単位時間当たりの通信量を増やすには帯域を広くする「しか」ない」
は間違ってはいないが、完全ではない。
まず、前者は同じ光であれば伝達速度は同じですが、回線の種類によって到達距離が変化する場合があります。同じ長さの光ケーブルと同軸のケーブル、そして空気中を通る光は、目的地に必ずしもまっすぐに到達するわけではありません。ケーブルの中をまっすぐに進めば同じ距離を同じ速度で進めますが、ケーブルの中を反射したり抵抗を受けながら進むこともあるため、実質の時間はそれぞれのケーブルによって変化します。どれが速いとは言えませんが・・・まあ、大きく差が生じることはないですけど、誤差程度の差は出ることがあります。
まあ、これだけでなく、回線が結ぶ機器と機器での変換に掛かる時間も通信速度になるため、上よりこちらでの速度差が大きいかもしれませんが・・・下とも関係しますけどね。
後者については、帯域を増やさなくとも一秒間に送る回数を増やせば速度は上がります。使う信号帯域が同じで一度に10KBを100回/秒と1万回/秒では速度が変わります。(光はこの原理の効果を併用、USB2,0と1,1の違いもこの原理と広帯域を併用しています)
これを同期といいますが、同期の回数が多いほど扱えるデータ量は増えることになりますので、帯域が大きいことだけで速度が上がるわけではないです。
お礼
>、「ブロードバンド」という言葉はあくまで象徴的なもの 結局これが正解なんでしょね。今のところ。 私のまわりには「液晶テレビのブラウン管」などと 訳のわかんない言い方をするやからが多数いまして そんな彼らに「ブロードバンド」の意味を問われた ときフッと疑問に思ったものですから・・・ なんとなく答えが出揃ったようですので締め切らせて いただきます。このような愚問にお付き合いいただき ありがとうございましたm(_ _)m