同情と「思いやり」の違い
同情は卑しいものだと言われます。相手の自尊心を傷つける行為だと言われます。しかし「思いやり」は推奨されます。しかしその違いは何なのでしょう。
もちろん、辞書はある程度は調べてみました。しかし大辞泉では区別がつきません。また外国語でもいろいろと調べてみましたが、sympathieやcompassionの定義にせよ、思いやりと同情に区別がつかないようだという印象があります。
しかし日本語において二つには歴然とした差が、何かあるのです。たとえば、誰かが「~~さんはかわいそう」などというのなら、喧嘩になってしまうでしょう。ところが、泣いている相手にさっとハンカチを差し出すのなら、「思いやり」とみなされるといえます。
そこで同情と「思いやり」の違いはとても大切なのです。しかし、その違いは何かというと、案外、曖昧ではないでしょうか。少なくても私には一緒くたになっているようです。というのも、同情がなければ、思いやりは成立しないと思うからです。たとえばハンカチを差し出す行為にしても、相手がかわいそうだと認識しなければ、何も始まらないでしょう。
辞書でわからない以上、これは伝統的に定義されてきた問題ではなく、ここ二十年程度の日本特有の風俗様式だという気もしていました。こうなると感覚的な問題でしょうから、OKWaveで聞いてみるのがよいように思ったのです。ご教示ください。
なお私がこうした問いを投稿するのは、東京のテレビで流されている、公共広告機構の思いやりを呼び掛けるCMがきっかけです。今現在、公共広告機構のCMが多いのは、おそらく災害の影響なのでしょう。なかなかよいCMだと思います。しかし「思いやり」は重要だとしても、「思いやり」とは何かが具体的に焦点を結ばないのでした。