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ヴィンテージギターの組み直し方法と信頼できる職人さんについて
- ヴィンテージギターをバラして組み直すことで長持ちさせることができるのか疑問です。また、リフィニッシュも希望しています。
- 信頼できる職人さんに依頼したいが、レアなギターなため下手な職人には任せられないです。
- 関東地方で信頼できるリペアショップを教えてください。
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>ストラディバリウスでも バラして組み直すって聞いた事があるんですけど本当ですかね? ホントです。木製の楽器は、演奏するだけでもフィンガーボードが摩耗したり、放置しておいても乾燥・吸湿の伸縮によって接着剤が剥がれたりクラックが入ったりします。 その為、使えなくなった部位を交換したり、接着剤を一旦剥がして再接着などという修理が必要となります。 >あまりギターで組み直しって聞いた事無いし 特に共鳴胴を持つギター(アコースティックだけでなく、フルアコやセミアコなど、胴を持ったエレキギターも)では、部分的な解体→再接着というリペア作業が結構フツーに行われます。(ギター属/バイオリン属に限らず、まともな弦楽器ではアニマルグルー=いわゆるニカワで接着されており、蒸気をあてて温めると接着部が剥がせます。) >ヴィンテージギターもバラして組み直した方が長持ちしますか? 長持ち、と言いますか、新品状態に近くすることも可能です。が・・・解体修理には色々と問題もあって、相手がヴィンテージでは『可能な限りやらない方がよい』っという話になります。 その1; 木部がダメだと作り直しになります。 戦前のモデルなど極端に古いギターでは(御質問のギブソンも十分その範疇に入りますね)、木が乾燥し過ぎていて狂いが出ていたり自己崩壊が始まっているなど(木がヤセます)、一旦分解すると再度使えなくなる部品も出て来ます。 当然使えない部品は、いちいち『修復する』か『作り直し』となります。ヴィンテージのギターに最近作った部品が付いているというのは・・・どうでしょう?少なくともそのギターの魅力が増すことは無いでしょうねぇ。 その2; 驚くほど高価格 『接着剤を外す』と言ってもスルスル溶けるワケではなく、解体に伴い破損させてしまう部品がどうしても出ます。こういう部品も修復したり作り直したりしながら組み立てることになり、単に解体→再接着以上の費用がかかります。 これが300年前に作られたモノで殆ど現存していないなら思い切って解体リフレッシュもアリでしょうが、ギブソンなどの大手製品は製造初期からある程度の量産品で、試作品のフューチュラやモダーンでもない限り、『世界で唯一』ということは無いでしょう。 解体の為に莫大な費用をかけるなら、もっと程度のよい『オリジナル』を探すという手もある、ということです。 その3; トーンが変わる 実は、解体をお勧め出来ない最大の理由がこれです。 解体→再接着というのは、殆どギターを作り直すのと同様の作業であり、ギターが全く違うモノになってしまい、当然トーンが明確に変わります。そしてヴィンテージの場合、よい方向に変わることはまずありません。(オリジナルのトーンが消失し、ヴィンテージの魅力を失います。) もう演奏不能なほど壊れているなら解体修理する意義はありますが、単に『見た目をキレイにしたいから』『まだ弾けるが、更に長持ちさせたいから』という理由でヴィンテージを解体するヒトはいませんよ。(見た目の美しさ優先で『トーンの美しさ』をないがしろにするのでは、ヴィンテージギターを弾く意味がありません。) っというワケで。 ※演奏出来る状態なら、全バラシはやめておいた方がよろしいかと。 御質問の内容からトップ板は結構ヤバめな状態の様ですが、それならトップだけ外して修理すればよいことです。 ※同様の理由で、リフィニッシュもやめておいた方がよいでしょう。 と言っても、古いギブソンのラッカーは文字通り『風化』して木部を保護する機能が失せてしまうので、状態によってはそのまま捨置くワケにもいきません。 で、塗膜が劣化し切ったヴィンテージでは、よく『オーバーラッカー』という塗装を施します。これは、古い塗装はそのまま剥離せず、その上から薄くクリアラッカーを吹いて塗装面を保護する方法です。 実はこんな『小手先塗装』でもトーンは変わってしまい、ヴィンテージギターのことがよく判っているリペアマンはオーバーラッカーを異様にイヤがりますが、ワタシ自身は、多少トーンが変わるより塗膜が剥がれて下地が出てしまい、日に日に木部がヤセていく方がずっとヤバいのでオーバーラッカーぐらいはアリかな?と考えています。 ※その様に、(言葉は悪いですが)『だましだまし』使いつつ、そして演奏に支障を来たす様な致命的な故障が発生した時に、トーンを諦めて解体・再組立するのが賢明だと思います。 勿論、このリペアによりそのギターは『一旦死にます』。が、また長い年月弾き続けることにより、(アナタか、或いはそのギターを受け継いだアナタのお子様かも知れませんが)往年のヴィンテージ・トーンを手に入れる日がやってきます。 ヴィンテージギターとは、そうやって何世代もの間存在し続けることにより生まれる楽器のことです。 さて最後に。 >誰か信頼のおける職人さんのいるリペアショップを教えてください 関東ですか・・・東京だと青山の松下工房さんがすぐに思い浮かびましたが(ここでリペア出来ないギターは無い、と言っても過言ではありません)・・・ごめんなさい、自分のギターのリペアは、塗装以外ヒトに出さないので、この面での知識は乏しいです。 ただ、上述した様にアコースティックギターの解体自体は特に珍しいリペアというワケではないので、アコースティックギターのカスタム注文を受けてくれるショップなら技術的な問題は無いと思います。この年代のギブソンなら、特殊な構造というワケでもありませんし。 それよりも、腕利きのリペアマン/ルシアーに依頼するなら、まだ演奏出来る状態のヴィンテージを解体するという行為に難色を示されるでしょうねぇ。
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直接誰に頼めば良いか実名を挙げての発言は私からはしかねますので、とりあえず、茨城県にあるギター博物館などに行って、そこに併設されている工房で聞いてみるなどしてはいかがでしょう。ここにはもっといくらでも古いギターの修理や復元を行うために世界中から腕利きのギター職人達が出入りしているので、何らかの情報くらいなら掴めるかもしれません。
お礼
回答ありがとうございます ギター博物館なるものがあるんですね ぜひ行ってみたいと思います
お礼
詳しい説明ありがとうございます また言葉足らずの部分汲み取っていただいて上での回答 感謝です そうですか、全バラシはやめておいた方が良さそうですね まだ演奏出来ですし、組み直したらもっと良い音になるかなと 思ったんですけどそうでもなさそうですね リフィニッシュもそうですか?もしかしたら入手した時はすでに オーバーラッカーされていたかもしれません、 肘のあたる部分の艶が落ちてしまい 見た目が気になっていたんですが リペアをお願いするショップが決まったら相談してみようと思います