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ヴォイシングイコライザーDG-28の効果的な使い方

オークションでDG-28を入手しました。音場作りに効果的だと分りましたがどういう風に使えばいいのか暗中模索です。 DGー28,DG--38,DGー48をお持ちの方で実際の効率的なセッティング方法を教えて頂ければありがたいです。 よろしくお願い致します。

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回答No.2

いや、補足ではますます「効率的な」の意味が掴みかねるのですが(笑)・・・ >イコライザーを使いこなすことは大変である これは間違いありません。 40Hz を Boost して 1/2 Octave 上の 57Hz を Cut した場合、40Hz が Boost されて 57Hz が Cut されるわけではありません。 Equalizer は中心周波数の上下 (Graph 上では左右) に制御範囲が分散していることから 57Hz の Cut 域に 40Hz の Boost 域が被ってしまい、実際には Boost/Cut 数値とは異なる制御値になってしまいます。 分散状態を Q で表しますが、DG28 は 64 Band 時 8.65、32 Bnd 時 4.32 となっていますので 64 Band 時に 40Hz を 12dB Boost すると 3 Band 隣の 57Hz も 3dB ほど引っ張られて Boost され、1 Band 隣、2 Band 隣はもっと引っ張られてしまいます。 Analyzer Mode で得られた Curve の逆算値で補正 (-3dB に測定されたところを 3dB Boost するといった手法) した後に再び Analyzer を用いてみると、またもや乱れた図が現れることが判ると思います。 特に左右で異なる吸音特性を持つ部屋や、特定の周波数域に顕著な定在波を持つ部屋の Room Acoustic 補正は、何度挑戦しても上手く補正できるものではないほど難しいものです。 私は別 Maker の Ocave Step 10 Band と 1/3 Octave Step 31 Band の Equalizer を所有していましたが、31 Band Equalizer を使いこなすのは大変でした。 >その調整のプロセスと結果はオーディオへの興味が弥増すはずである。 これは何とも言えません。 1/2 Octave 以下 (20 Band 以上) の Graphics Tone Equalizer ともなると使いこなすのが非常に難しく、私が知っている限り、その困難さ故に Give Up してしまう人 (なだらかな Curve を基調にして重低音域と超高音域だけを Boost するだけで使っている気になってしまう人も含む) がかなりいます。 かく言う私も 31 Band Graphics Equalizer での Room Accoustics 補正は遂に諦めて、耳を頼りに吸音材や反射板で部屋の特性を Control するようになり、31 Band Equalizer は Tone Controller を持たない Philips DFA10000 (Marantz PM99SE の OEM Black 仕上げ仕様) の Processor Loop に入れて Source の周波数 Balance 補正に使用するようになりました。(10 Band Equalizr は早々に Video Tapecorder の周波数 Balance 補正機になっていましたが(笑)・・・) >音の実体を学ぶには最適のオーディオ行為であり、 これも確かなことです。 Graphics Tone Equalizer はあくまでも周波数帯域 Balance を補正するものであって音色を左右するものではありません。 同じ Equalizer でも Analog Tapecorder の Equalizer は Level に応じて音色が変わる Analog Tape の特性に負っていることから Equalizer (と正確には Bias) 調整で音色も変化しますので、Analog Tapecorder の Equalizer と同様の効果を期待して Graphics Tone Equalizer に取り組むと幻滅します(笑)。 しかし、Microphone で測定しながら Graphics Tone Equalizer を使うと「自分の好みとする周波数 Balance」を知ることができ、Room Acoustics 補正をする過程で定在波の実態を知ったり、どんなものがどの周波数帯域に対して吸音/反射効果を持つかといったことへの知識も得られますので、音色の良し悪しにかかわらず、安価な多 Band Graphics Tone Equalizer で遊んでみるのも大いに有意義なことだろうと思います。 「補正上の注意点」 DG28 を使う上での注意点ですが Analyzer Mode で測定した結果から「低域から高域まで Level 落ちが殆どない Flat な特性」に補正するとトンでもなくハイ上がりな音に悩まされる筈です。 録音 Studio では DG28 のような Equalizer で Monitor Speaker の特性を完全な Flat にしているわけではなく、Speaker から離れるに従って高域 Level が減衰する自然な周波数 Curve を描いた特性で Source 作りをしていますので、聴収位置で完全 Flat な特性にしてしまうとハイ上がりな音になってしまいます。 高域特性をどれほど減衰させるのが良いかは聴く人の高域感度特性にも依るのですが、一般的には聴収位置での特性が 3~6kHz ぐらいから減衰させ始めて 6~12kHz で 3~6dB ほど減衰させた Curve になるようにすると耳あたりの良い Balance になります。(Curve は 3dB/oct ではなく、始めは緩やかに、高域に向かって Curve の傾きが増える感じになります) 「どうやっても音色は変えられない」 Room Acoustics は吸音材や反射板といった Passive な手法で補正し、Active 補正は Tone Controller ではなく Speaker Unit や Enclosure に手を加えることで対処した方が良いと悟って以後の私は Philips DFA10000 の次の Amplifier に「Active Tone Control 能力に関してはこれ以上のものはない」と思った McIntosh C34V を選択したのですが、30Hz/150Hz/500Hz/1500Hz/10kHz という変則的な 5 Band Tone Controller に加えて Compandor に Continuous Loudness Controller まで持つ C34V でさえも音色の Control は不可能であり (むしろ、これら全てを駆使してもなお McIntosh Sound を失わない方に感心したのですが)、音色は Speaker を変えるか Amplifier の素子を変える (或いは Amplifier 自体を変える) しかないということを思い知らされました。・・・真空管 Amplifier は真空管という Active 素子を変えることによって音色を変えられますし、抵抗や Condenser といった Passive 素子でも音色変化を得られることから、単純な回路で音色を変え易い真空管 Amplifier は便利なものですが、昨今の Ope-Amp IC Chip を使った Amplifier も Chip そのものの交換のみならず電源電圧や付加する抵抗及び Condenser でも音色を変えられるようですね。 ここで言う「音色」とは温度感、重量感、速度感、音芯の太細感、余韻まで含めた厚み感といった感覚音のことで、これらは音楽信号 (電気信号) が通過する線材や素子を変えたり Tape の Bias/Equalizer を調整することで変化を付けられるのに Tone Controller は勿論のこと Compandor、Continuous Loudness Controller でさえも殆ど変えられない要素です・・・PC Software の Effector 類ならばイジレるだろうとは思うのですが・・・。 これらの経験からも「Graphics Tone Equalizer は、あくまでも周波数 Balance を補正するための機器であって音色を変えることはできないものであるが、その周波数 Balance を補正する行為は決して楽なものではなく、試行錯誤を繰り返す羽目になるものの、それを通して Audio に対する造詣が深まることは確かである」と言えるだろうと思います。

122610
質問者

お礼

ありがとうございました。

122610
質問者

補足

>いや、補足ではますます「効率的な」の意味が掴みかねるのですが(笑)・・・ HALTWOさんが十分苦しんだ(楽しんだ?)苦労を出来るだけ回避したいのです(笑) >分散状態を Q で表しますが、 Qの関係でいえばマイクを使った音場補正はご説明頂いたように急峻なものになる可能性が大きく過渡特性を考えるとほどほどにしたいです。 マイクの位置を10cm動かすだけで激変するようなものを信用できません。人間の耳は脳という高度な信号処理回路に繋がっているのでマイクと簡単な信号処理ソーチのような単純なものはほとんど役に立ちません。せいぜい低域で大まか特性を把握するのに参考になる程度だと思っています。 問題は中高域のコントロールだろうと思っています。自分の感性にいかにマッチさせていくか、この手法が一番知りたいところです。 ステサンで柳澤氏はDG-28、38で経験があってもDGー48で数カ月を要した、と書いています。アマチュアの私にはどれ位掛るか分りません。 >「どうやっても音色は変えられない」 当然のことだと思います。というか、もし変えられたらなんのためにJBLやウィルソンオーディオやソナスを選んできたのか分らなくなってしまいます。 DG-28の挿入は極僅かですがやはり解像力が落ちるし焦点が甘くなります。アキュフェーズに問い合わせると『挿入による[変化]は避けられないがそれを上回る音場改善による効果はあるはず』とのことでした。 私の場合アナログ入出力なのでホントは本格的なADC、DACを使わなければならないところを小さなカードで済ませているのですから無理もありません。 アキュフェーズの言葉を信じて、評論家諸氏の言葉を信じて取組もうと思っています。 HALTWOさんの貴重なご体験に基くご意見は大いに参考になりました。また詳細なご説明に感謝致します。

その他の回答 (1)

回答No.1

>音場作りに効果的だと分りましたが・・・ ・・・ということは「音場作り」というものがどういうものかも理解されたわけですね? ちなみに DG-28 は PA (パブリック・アドレス) 現場で観客の耳に届く PA 音のバランスを整えるために用いられるグラフィック (あるいはパラメトリック) イコライザを民生用にしたルーム・アコースティック・イコライザですので、付属する AM28 マイクロフォンをマイク入力に繋いで部屋の音響特性を測定しつつセッティングする必要があります。(AM28 以外のマイクロフォンでは特性を保証できません) デジタル・イコライザだから音質劣化がないと期待するようであればパソコンで処理した方が安価で確実ですし、マイク測定なしで使用するのであれば安価なグラフィック・イコライザと変わりありません。 >実際の効率的なセッティング方法を教えて・・・ どのような使い方を「効率的」と評すれば良いのでしょうか? パワー・アンプからスピーカー・システムに至る特性補正でサウンドを調整することにより、あらゆる入力ソースに対しても一様に補正した音場を得られるようにするのを効率的と呼ぶのか、極めて癖のある特性を持つ周辺機器のみの特性を補正して他のソースとの違和感を取り除くのは「効率が悪い」と評するのか・・・。 他にも特定の周波数域で吸音される部屋の特性に合わせて大きくブーストする代わりに他の周波数帯域に関しては (ブーストに補正領域を使いきっているので) 手を出さないのを非効率的と呼び、特定周波数域の補正は諦めて全域のバランス補正に徹するのを効率的と呼ぶのか・・・。 質問者さんの「効率的」が何を意図されていらっしゃるのか判らないことにはアドバイスのしようがないかも知れません。

122610
質問者

補足

回答ありがとうございました。質問の趣旨をもう少し説明する必要があるようです。 『イコライザーを使いこなすことは大変である。しかし、その効果は絶大であり、その調整のプロセスと結果はオーディオへの興味が弥増すはずである。音の実体を学ぶには最適のオーディオ行為であり、自室での音と音楽の世界の可能性が大きく広がることは約束されている』(菅野沖彦氏 ステレオサウンド168号から引用) 実際にこれを体験されておられる方のアドバイスを頂きたいのです。

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