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靖国参拝について
私は24歳。普通のOLです。 ず~っと気になっていていたんですが、世間では“知ってて当たり前!!”って感じなので、なかなか聞けない事がありました。 それが、政治家の靖国神社参拝問題。 ぼんやりだけど、歴史的問題が絡んでいるのはわかりますが、明白な答えがわかりません。どうして、政治家が靖国神社に参拝する事が、世間で騒がれるのか教えて下さい。
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この問題には、大きく分けて2つの問題があります。一つは政治的問題。もう一つは憲法上の問題です。 その前に、靖国神社の歴史についてご説明いたします。 靖国神社は、明治維新前後から国家のため、天皇のために忠勤を励み、戦闘行為によって戦死・戦病死・戦傷死した軍人・軍属の人の霊を祀る神社で、全国各地にあった招魂社(場)の一つです。靖国神社は、1879年にそれまでの招魂社から靖国神社と改称された別格官幣社(いわゆる国営の神社)で、他の全国各地の招魂社は1939年に護国神社と改称されました。 明治以来、国民的崇拝の対象として位置づけられていましたが、そもそもが天孫降臨思想、天皇を神とする思想と深く結びついていたため、第2次世界大戦後、アメリカの日本に対する占領政策の一環として政教分離が強力に推し進められ、占領軍総司令部から出された『神道命令』の後は、1宗教法人となりました。 しかし、その後、自由民主党を中心に、靖国神社を再び国営化しようとする動きが生じ、そのための法案が国会に何度か提出され、昭和49年には衆議院を通過するまでに至りましたが結局参議院の反対により廃案となりました。 1。政治的問題について 上記のことからお分かりの通り、靖国神社は、そもそもの成り立ちが天皇崇拝、天皇のために戦って死んだ人を神として祀るという思想の下に造られたものですから、靖国神社に政治家が公人の立場で参拝することを容認する国民的風潮が日本に醸成されると、それに結びついて天皇崇拝思想の復活と、軍国主義の復活がなされるのではないかと懸念する人たちが、国内にも、また、中国を始めとする旧連合国側の人々にも根強くあるために、国内国外の様々な所から反発が出てくるわけです。 2。憲法問題について 憲法20条3項において、国は宗教的活動をすることができないとして『政教分離』の原則が規定されております。 また、上記の『政教分離』原則を財政面から確認するものとして、憲法89条によって、宗教法人に対する公金の支出が禁止されております。 しかし、昭和60年8月15日、当時の中曽根内閣総理大臣が、公用車を用いて靖国神社に公式参拝をし、生花一対の代金として供花料として公費から3万円を支出して靖国神社の納めた事件がありました。 これは、上記の歴史的・思想的経緯、自由民主党のそれまでの基本的考え方などの背景があって行われたものですが、内外からの反発は大きく、その後、この件について裁判でも争われ、「内閣総理大臣のこの様な行為は憲法違反の疑いがある」との判決が出されました(大阪高裁平成4年7月30日)。 その後も、宗教法人に対する公金支出に関し、この憲法上の『政教分離原則』との絡みで様々な判例があります。 以上のようなところです。ご参考まで。
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- sinkun
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私も詳しいことは知らないのですが簡単にアドバイスをさせていただきます。靖国神社には太平洋戦争で戦死した方々が祀られています。その中には戦犯とされた人もいる訳で、閣僚や国会議員が靖国神社に参拝に行くと、当然のことながら、「戦犯を参拝しに行った」=「侵略戦争を美化している」という批判が出てくるのです。太平洋戦争が侵略戦争だったかどうかは別の問題ですが、少なくとも侵略戦争だと位置づけている中国や韓国などからはそのような批判をされるでしょう。 また、参拝の際に神社に奉納する「玉ぐし料」の問題もあります。玉ぐし料を国費で負担することに対する憲法裁判も多数ありますので、詳しくは憲法の政教分離の関連の文献を当たってみてください。基本は政治が特定の宗教の振興などを行ってはいけないというものです。厳密に言えば宗教行事ではあっても、社会通念上当然とされるような(例えば地鎮祭など)行事でお金を納めることに対しては、憲法違反ではないとする判決も出ています。 参考までにアドバイスさせていただきます。
- kohji
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同様の質問がありますのでこちらもご参照下さい。
- kensakuya
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歴史的背景はこれまでの人が回答したことを参考にしてください。 では、なぜ自民党議員は靖国神社参拝をするかというと、 自民党支持団体として戦争で死んだ人の遺族会や他の団体の存在があります。靖国神社に参拝することで、これらの人の「票」を手に入れる事が出来るからです。 戦争で死んだ人を弔うには、「恒久の平和」を努力して維持していくことが本当の「弔い」になるはずなのですが、こんな事を言うと「護憲派」になってしまいますね・・・
- ubon
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靖国神社は明治維新以降に日本という国のために、戦って命を落とした方々をまつってあります。ですから、そういう方々に対して敬意・弔意を表するという行為に自体に問題がある、と言うわけではありません。 ただ、靖国神社には極東国際軍事裁判(いわゆる東京裁判。第二次世界大戦における日本の戦争犯罪人を裁いた)で有罪とされて処刑されたA級戦犯(戦争を企画・開始・遂行した責任に問われた戦争犯罪人。戦時国際法を犯したとされるB・C級戦犯とは異なる)7人(東條英機陸軍大将(元首相・陸相・陸軍参謀総長)など)も合祀されています。 「東アジア全体を十余年にわたる戦争に引き摺り込み、その責任を問われ処刑された戦犯にも敬意を表するのか」という点で、国内はもちろん、諸外国からも批判されるのですね。さらに、いわゆる「公式参拝」ともなりますと、憲法にも明記されている政教分離の原則にもとるのではないか(靖国神社は神道の宗教施設ですから)、という点にも疑問が持たれています。 小泉首相は首相として靖国神社に公式参拝をなさりたいようですが、菅直人氏が言うように、戦没者を慰霊するということなら、他にももっと多くのコンセンサスを得られる方法はあるように思いますね。 東京裁判については参考URLが比較的まとまっているようです。
#1のURLがうまく入りませんでしたので゜、再度送信します。 http://www.nishinippon.co.jp/media/news/9708/0815s.html http://www.geocities.co.jp/WallStreet/9848/step17.htm
この問題は書き出すと、長くなりますから参考URLをお読みください。