Linuxの知識に乏しい方のように見えるので説明しておきますが
CentOSはLinuxの中では、現在評価が下がりつつあるディストリビューションです。
古典的な代表的なLinuxには、Debian GNU/Linux,RedHat Linux,Slackwareがありました。
現在ではDebian系のUbuntuが手軽として注目を集め…
RedHatが市販版のみのRHELへと移行し、RHELのための実験の場として
FedoraがRedHat系の趣味人に強く支持されています。
反面Fedoraには信頼性を優先としませんし、長期間のサポート期間を提供しておらず
低コストで信頼性のあるサーバーを構築する人の間では、RHELのクローンである
CentOSを選ぶという傾向がありましたが、同様のクローンはいくつかあるのですが…
CentOSはプロジェクトチームのトラブルから継続性に疑問が生じ
代わって、Scientific Linuxに注目が集まっています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Scientific_Linux
RHELとこれらクローンは、元となるソースファイルはほぼ同等でありながら
パッケージ内容の違いやコンパイルオプションによる差異があります。
DebianやSlackwareとはソースの違いも比較的多く
また管理システムやインストーラーなどにも多くの違いがあります。
ですから、RHEL前提の情報がCentOSでは応用しやすく
DebianやSlackwareでは応用しづらいという事情があります。
それを踏まえて、趣味的なデスクトップOSとしてはUbuntuが手軽です。
実験的な最新ソフトに注目した利用はFedoraが有用です。
サーバー管理のためのproving groundとしては
CentOSやScientific Linuxでも良いでしょうが…
サーバー用途からかけはなれた分野によっては
よけいな手間がかかることが多いかもしれません。
PCへのインストールとしては、Windowsがいらないのであれば
HDDのすべてをLinuxとして利用するのが気軽です。
(ただし将来的に売却する可能性があればリカバリーディスクを用意しましょう)
現在のほとんどのOSは、BIOSの機能によって
起動対応の装置からOSを読み出します。
ATA,SATA,SCSIしかりM/B付属RAIDしかり
USBも光学ドライブも、ネットワークブートさえ同様の第一法則です。
その上で、OSの起動過程で、デバイスドライバーが組み込まれ
その装置を本来の性能で運用できるようになる仕組みです。
ですから、必須としてBIOSでの対応。その次にドライバーや
OS自体の対応によって、USBなどからの起動が実現します。
Linuxの場合は、かつて、ホットプラグ対応のシステムが
SCSIドライバーとの組み合わせで実現されました。
(ATAにはホットプラグハードウェアがなくUSBもなかった時代です)
そして、オープンソースの柔軟性と、再利用を是とする思想などから
SCSIエミュレーションを介することで、SATA機器やUSB機器が
ホットプラグ対応の機器として利用されるようになっています。
こういう事情があるので、基本的にはLinuxにおいては
USBメモリーとSATA機器とSCSI機器は等価なのです。
(性能差は当然ありますけどね)
ですから、Windowsよりも早くUSB起動が一般化しましたし
USBメモリーにパーティション分割を施すのも普通にできるし
swapとしてUSBメモリーを使うこともできます。
ただ、USBメモリーのフラッシュメモリーとしての特性を無視するため
swapとしての利用は、急激に寿命を縮めるでしょうし
USB2.0の遅さは、OSの稼働に大きな悪影響を与えます。
USB2.0の実効上限は、Gigabit Ethernet(1Gbps)に大きく劣り
USB2.0 480MbpsというスペックをSATA 1.5Gbps(1500Mbps)と比較すれば
当然の大きな差、そして実効的にはより大きな差となります。
Puppy Linuxのように、CD起動ベースで設計されたものであれば
USBメモリーで利用するにも好適と言えますが…
CentOSであれば、実際の手間や安定と無関係にオススメしません。
Windows温存を考える場合なら、むしろVMwareなど、仮想PCをオススメします。
手軽なデスクトップOSとしてであれば、Ubuntu10.04LTSが
Fedoraには無いサポート期間の長いバージョンとしてオススメします。
PentiumM程度のノートPCまではUbuntuを元に
Lubuntuベースにカスタマイズして軽量GUIを使うほうが快適です。
Ubuntuの最新は11.04ですが、これはFedora同様に半年更新で
それに見合う、短いサポート期間しかありません。
そういう半年更新のものは、年に1,2度のOSアップグレード作業を
面倒くさいと思わない人にならオススメします。
ただ、最新ゆえに、1つ前より不安定ということも起きます。
カスタマイズ手順がよくわからないような状況も起きるようです。