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電力会社の発電量の内訳に「他社受電」「融通」が多いわけは?
東京電力の月別発電量の内訳をみてみますと、 「他社受電」「融通」という項目があり、月により10%から30%の間の数字になっています。 「融通」は電力会社(一般電気事業者)間の電力受給。「他社受電」は電力会社以外(卸電気事業者、IPP、公営、自家発など)から電力会社が受給するものらしいです。 これは電気を他から買っているわけですね。 なぜ買うのでしょうか? 8月の暑いときに買うのはわかりますが、電気が余っているときに買うのはへんです。 どういう理由があるのでしょうか?
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こんにちは。 融通と他社受電は若干違います。 まず、電力間融通ですが経済性が第一となります。 ベース電源しては、燃料費が安く出力調整が難しい 原子力、流れ込みの水力の電気を使い、その上に需要に 合わせて、高効率火力、調整用火力(効率は高く出来な いが出力調整幅の大きなもの)、揚水発電と言う具合に 積み上げていきます。 現在の最新火力ユニットは45%近い効率を誇りますが、 少し古いものですと38%位となり、1火力発電所で1日の 燃料費は何億円も変わってきます。 また、火力でも燃料費は石炭が一番安く、次いでLNG、 石油火力は燃料費が高く、ここでも1日あたり数億円の差に なってしまいます。 電力会社では、気温や過去の実績などから需要を予測して、 一番安く電気を準備できるよう計画を立て、当日も電力間で リアルタイムで調整する部署があります。 日本全体で見ると、東北など需要に対して原子力等を持って いる所では、電源に余裕があるので原子力の出力を絞るよりは 利益がでる範囲で買い手がいれば売った方が得になりますし、 需要に対してまだまだ古い火力等が残っているところでは、 自分のところで7円の電気を作るよりは、隣に安い電気があれ ば買った方が得になるので、互いの利潤が一致して電力間融通 と言うものが成り立ちます。 次に、他社受電ですがこれも基本的には経済性からですが 色々とあります。 まず、IPPは安く電力を調達するために競争入札によって、 15年程度の長期間の契約を行うものです。 他には、県や国などの発電所から購入する場合もありますが、 水力や最近は風力が多くなっていますが、まだまだ電力会社は 国の政策の一環も担っているので、多少高いからと言って、 購入しませんとは言えない状況なので、購入している部分があ ります。 たとえば、家庭用の太陽光発電からの電気は22円程度で買い 取っていますが、電力内では6円以下の安い電気が十分にあります。 しかし、ここで太陽光からは6円でしか買いませんと言ったら、 機器を購入しても元は取れないですし、将来的にも普及の芽を ついでしまうことになります。
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- ymmasayan
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発電所を動かす順番は (1)原子力発電所や風力、太陽光発電のように止めても動かしても運転コストのあまり変わらないもの。 (2)火力発電所。(時間の遅れが出る) (3)水力発電所。(時間遅れがない) 一般の業者からはできるだけ購入しておいて燃料(石油石炭など)や水力の節約を図ります。 夏:冬の電力需要の差も重要ですが昼:夜の電力の需要の差の方も大変です。これに対して、揚水式発電所というのもあります。夜に、余った電力でポンプで水を高い池に上げ、昼間にそれを使って発電するというものです。
お礼
ありがとうございます。 原子力発電は、止めても動かしても運転コストがあまり変わらないとは知りませんでした。
>したがって小規模の発電者が優先になります そうですね。 小規模発電者が融通した場合売電単価が数パーセントアップになると聞いています。 例えば原発の建設が進まない現状では他の発電者から融通電力を受けますね。 したがって夏季ピーク時の電力の不足分を補うのももちろんですが、年間を通じて融通電力で賄ってると判断いたします。 細かい点につきましては他の回答者にゆだねます。
- nitto3
- ベストアンサー率21% (2656/12205)
東電の発電所と一緒で何処の発電所も同じ状況です。 したがって小規模の発電者が優先になります。 夏冬の問題もありますが昼夜間の問題の方が大きいのかな。
補足
ありがとうございます。 >したがって小規模の発電者が優先になります 太陽光発電や風力などを優先的に買っているということですか? >夏冬の問題もありますが昼夜間の問題の方が大きいのかな。 ちょっと意味がわかりません。もう少し教えてください。
お礼
ありがとうございます。 非常によくわかりました。 やはり経済性というのが大きかったのですね。