西洋はなぜ写実画が発達しているのか
もとより芸術とは方向性の問題であって、優劣のあるものではないですが、そのうえで写実画という事に関して
東洋と西洋を比較すると西洋のほうがその方面への志向性が強いように思います。
もちろん東洋にも写実画はありますが、精密さにおいてかなり差があるように感じられます。
人物の肖像など見ると数百年も前の西洋の絵画はすでに写真のようにリアルですが、同時代のたとえば日本の人物画は
そこまでリアルには書かれていません。
(繰り返しますがだからといって西洋のほうが優れた芸術だと言いたいのではありません)
織田信長の肖像の例
西洋http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/52/Oda_nobunaga-sanpouji.jpg
日本
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/36/Odanobunaga.jpg
また西洋の場合単にそういう作品が多いというだけでなく、画材の発明にせよ透視図法のような技法の開発にせよ、
事物をいかにリアルに表現するかの手段を追求してきた歴史があります。
一方東洋の場合個人の感性において写実に優れた画家はいるにせよ、こういう理論化や体系的な研究という方向にはいってないように思います。
ただ絵画に比べて彫刻の分野だと西洋と東洋で写実性に顕著な差はないとも感じるのですが。
絵画における写実という方向への西洋と東洋のスタンスの違いは何に由来するのでしょうか?