香港ドルの行方について
香港ドルと人民元との関連性が強いとの思惑から、今後も人民元同様に上昇すると考え、香港ドルのロングポジションを持っています。米ドルのロングよりも香港ドルのロングのほうが上昇期待が高いとの計算です。
ところが、最近の人民元高にもかかわらず、香港ドルは、上昇していません。それどころか、新聞では、年内にも米ドルの関係で人民元が香港ドルを上回るのではないかとの報道がなされています。香港ドルはドルペッグ制の関係から人民元ほどには上昇しないであろうことは覚悟していましたが、現在のところ、まったくの「置いてけぼり」状態です。
今年の1月に香港に旅行に行きました。香港ドルは、中国本土の深センでは1香港ドルが1人民元と同様に流通しています。これは、人民元と比較して、香港ドルの方がレートが高い関係で実現している現象です。しかし、人民元と香港ドルのレートが逆転すると1香港ドルは、1人民元と同様に流通することが困難になると思います。反対に、1人民元が1香港ドルと同様に香港において流通するかという問題については、人民元の外国での流通を制限している中国政府にとっては、あってはならないことでしょうから、人民元と香港ドルとの関係は現在よりも希薄になるのでしょうか。