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アンプの立ち上がりは時間がかかりますか?
デノンの PMA-2000SE を使っているのですが、友人の話では電源を入れてから本当の性能を発揮するのに24時間程度かかるとか聞きました。 かなりの通になるとアンプの電源を切る事がないとか。 これって本当ですか? それと、電源を入れてすぐに鳴らすとアンプに負担は大きいのでしょうか (これは関係ないと思うですが ・・・)? あるいは、出る音に差はあるのでしょうか? 皆さんは鳴らす何時間くらい前に電源を入れるようにしていますか?
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技術的なことはNo.4の回答で書かれていますが、結論的に、10分程度放置すれば十分でしょう。 電源を入れてから数時間後のほうが音が良くなるという人もいますが、信じるに足りる証拠がありません。人間の記憶は、2時間も正確に保持できないからです(有名な話だと思いますが、人間の脳は「テキトーに忘れる」ことで正常に機能すると言われています)。 確かに違うことを証明するためには、「2時間前に電源を入れたアンプ」と「今電源を入れたばかりのアンプ」を横に並べて、ダブルブラインド方式でテストする必要があります。しかも、当該被験者には違いが分かったとしても、「万人が必ず分かる」という保証もありません。機種が異なれば、尚更です。 現実問題として、そのようなテストをした結果は(おそらく)示されておらず、仮にあったとしても、あなたにとって再現性のある結果とも限りません。従って、「気にしない」のが最も現実的な答えだと言えます。 (あくまで「証明がない」、従って科学的ではない、すなわち再現性がない、という話であって、「俺は違いが分かるのだ」と言っている人が嘘をついているという趣旨ではありません。本当に違いが分かっているのかも知れないが、客観性がないので話半分でしかない、ということです。) まあ、今か、今かと待つことで気分を盛り上げたり、雰囲気を演出したりすることで、リスナーの精神状態が変化し、(科学的には何も変わっていないのに)変わったように感じることは、十分にあり得ます。お金の掛からない音質改善方法だと言えます(それはそれで大事なことです。暗い気持ちで聞いていても楽しくありませんからね)。 ちなみに、電線の温度が変わると抵抗値が変わります(一般に、低温のほうが低抵抗になる。いわゆる超伝導は、これによる)。スピーカーのボイスコイルも電線なので、長時間鳴らし続けるとスピーカーの音質が変わり得ます(測定すれば有意差が生じ得ます)。 なお、電子部品は高温になるほど寿命が縮みます。コンデンサは、温度が10度上がると寿命が半分になるとされ、通常品では室温(20度程度)で10年~15年程度で寿命を迎えます。電源を入れっぱなし(スタンバイ状態含む)にすることは、大切なアンプの寿命を意図的に縮めているのと同じです。 結論。 (1) 実際に聞いてみて「確かに違う」と感じないのであれば、その話を気にする必要はありません。「自分にとって意味のない話題」だからです。 (2) それでも気になるなら、精神衛生の面で、10分程度ウォーミングアップすれば良いでしょう。 (3) 無闇矢鱈に電源を入れ続けるのは、かえって製品の寿命を縮めます。
お礼
有難うございました。 詳細な解説に感謝します。 たしかに「音の違い」を確認するのは至難の業でしょうね。 全く同じ環境、同じ機種を用いて「聞き比べ」するしか方法は無いのでしょうが、それも現実的ではないですし。 でも、分かる人には敏感に感じるのではとも思います。 オーディオ雑誌などで新製品をテストする解説者がいるのですが、凄い耳をしているように思います。 逆に私の家内などは、安物のミニコンンポと私の本格的(?)コンポの音の違いなんて、まるで分かりませんので、耳の能力の違いは大きいように思います。やっぱり訓練というか経験が必要なのでしょうね。 でも詳しい人から「ほら、全然違うだろう」と言われて、その時初めて「そう言われればそうかも ・・・」という面も多いですので、これを考えるとオーディオには精神的な要素が多分にあるように感じました。 結論としては、電源をオンにしてせいぜい10分程度待てば充分、また電源を付けっ放しにするのは寿命を縮めるので逆効果という事なのですね。 とても勉強になりました。