「義援金」と「募金」は対立概念ではありません。
「お金を集める方法」と「集まったお金の使われ方」に区分すると,関係を理解しやすいと思います。
■お金を集める方法から
「募金」と「寄付(金)」の概念があります。
募金は,主として金額に関わらず無記名で集める行為と,集まったお金に使われます。
通常,金額は1円でも3572円でも100000円でも受け付けられ,募金者のリストなどは作りません。
寄付(金)は,一口の金額が決められ口数で集金することが多いです。
また,寄付者に記名してもらい,寄付者リストを寄付先に提供したり,公開したりすることがあります。
(寄付は,お金に限らず物品にも用いられる語彙です)
上記のの折衷的な手法でお金を集めることもあり,「募金」「寄付」の語彙の使い分けは必ずしも明瞭でない場合もあります。
■集まったお金の使われ方
「お見舞い金」「義援金」「緊急救援(資)金」「復興支援(資)金」などの概念があります。
「お見舞い金」は,被災者を慰めるために送られるお金です。
「義援金」は,被災者を応援・支援するために送られるお金です。
両者とも使途は限定されず,受け取ったお金は同じ使われ方になると思われます。
「緊急救援(資)金」は,被災者の命・健康,最低限の生活などが失われるのに,一時的な歯止めをかけるためのお金です。災害発生後の初期に使われるお金です(例:医薬品,給水車)。
「復興支援(資)金」は,被災者の元の健康や暮らし,被災地域の経済・社会機能の回復のためのお金です。緊急救援が終息するころから使われるお金です(例:病院再建,水道管修理)。
実際には明確に区分しにくい場合もありますが,両者の使途の概念は異なります。
お礼
詳しい説明を、ありがとうございました。 金額が少なくとも、何か役に立ててもらえばと思います。