まず、管理者が必要。
専業の管理者がいないと無理があると言われています。
そして、管理ルールが必要。
管理ルールの基本としてはユーザーアカウントとパスワードの管理徹底。
業務の種類にもよりますし、個人情報保護法の兼ね合いとか
簡単に網羅できないほど多様なルールが必要な可能性があります。
実は、クラッキングでの非常に重要な手法に
従業員に接触してシステムについての情報を得るというものがあります。
世の中には、自分のパスワードや銀行の暗証番号を、人前で喋る人もいますしね。
その上で、LAN,WANで実現する機能の選択ですね。
利用する機能と規模からネットワークの帯域が割り出され
必要な機器の性能が定まるわけです。
また、前提となるトラブル要素に詳しくなければ、簡単にはできません。
業務用のLAN構築の入門本が見あたらないとしたら
前提となる知識が広すぎて、一冊にまとまるものでも無いということでしょう。
管理ルールさえ徹底すれば、部署単位のファイル共有や
メッセージツールなどは導入しやすいと思います。
このレベルだと、メッセージを参照する習慣とか
ファイル名の命名ルールとか、そういうとこも難しいとこでしょう。
バックアップの体制も考える必要があると思います。
バックアップには二つの意味があって、データの複製によるバックアップ。
それに機器が壊れたときに…あるいは故障が疑われるときに
すぐ代わりの機器に入れ替えて、ネットワークを回復させるための予備機です。
購入段階で、長期間の故障保証などよく考える必要もあるでしょう。
WAN(事業所ごとのLAN間を接続した専用回線によるネットワーク)や
VPN(インターネット上に特殊な技術を用いる仮想ネットワーク)は
技術的にも規模的にも敷居の高い面がありますから、すぐには無理です。
1000人に対して、パソコンが何台あるかわかりませんが
100台だとしても一人二人では初期設定も追いつきません。
使い方の周知まで含めれば、半年や一年かかると思います。
よほど詳しい人が何人もいるのでなければ
外注で導入すべきだと思います。
導入効果を証明しなければ予算がつきにくいとしたら
一事業所をモデル事業所として試すしか無いと思います。
それでも、LAN入門書の類を一冊おおむね理解すべきでしょう。
また、世の中には最初に導入したシステムのスケーラビリティが無くて
つぎはぎみたいな大規模化になっちゃうこともあるんですよね。
うちなんか、本社サーバーへのインターネットごしアクセスが重すぎて
業者が提案した高速化案がVPN上のリモートデスクトップ…
導入数週間後に起動画面を見て絶句しました。
たぶんデータベース設計が悪いか
実現しているデータベースソフトの選択を誤ったんだと思いますけどね。
作り直す費用が惜しいのか、作り直しによるトラブルが怖いのか…