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テンペラについて
私はルーベンス、ベラスケス、ドラクロワ、ライト、辺りの絵が大好きです(主に人物画)。ところでこの画家逹の絵って人物の肌,筋肉のうねりなど本物みたいなタッチで描かれてますが現代人でこんな描き方をされる画家っているのでしょうか?確かに現代にも素晴らしい画家は沢山いますが自分が求める描写の方に出会いません。以前、本で見たのですが昔は「テンペラ」とかいう技法?素材?で今は違うトカ…仮にテンペラが昔だけの物だとして、現代ではもっと凄い画材を生み出す事も出来るはずですよね、なのにドラクロワみたいな本物みたいなタッチの絵を見ないのは単にそこまで上手い画家がいないだけでしょうか?それとも単に私が知らないだけで実は既に存在してるのでしょうか?ご存知の方,教えて下さい。画家の名前もできれば教えて貰えると有り難いです。
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詳しくはないのですが… 現代作家でテンペラの使い手というとアンドリュー・ワイエスが 思い浮かびます。昨年92歳でお亡くなりになってますが。。。 私はなぜか彼の作品に惹かれます。 近年テンペラが使われないのは布のカンバスに絵を描くように なったからです。テンペラの時代は木の板に石膏を塗ったものが カンバスでした。布カンバスでは油彩の絵の具が合うようです。 また、実物に限りなく近いタッチの絵が流行らないのは単に 流行の問題かと。 美術的価値観として、まずはいかに本物の質感を表現できるかが 基準になりますが、そのうちに絵画ならではの表現が重要視され、 印象派だとかモダン派だとかが生まれます。 現代はさらにややこしいことになってます。現在の作家さんは 本物そっくりに写実できることは最低限のスキルであり、そこから いかに自分だけの個性を出せるかが勝負なのでしょう。 これは写真やビデオの登場、発達が大きく影響していると思います。 本物に近いものがいいのなら写真でいいじゃん、ってことです。 で、私もそう思ってたクチです。 しかし前述のワイエスのヘルガシリーズという一連の作品を 見たときの衝撃は忘れられません。 テンペラという技法で描かれてたことは後で知りました。
お礼
詳しく回答して頂いて有り難うございます。 成る程、確かに近年の写真技術って凄いですよね、しかもデジタルに関しては気軽に撮ることも出来るのも事実です。でも私はやはりテンペラ独特の描写、人肌の明るみやねじれ、装飾品、建物の陰影の温度すら感じるあの描写がたまらないです。まるで自分がその場にいるかのように伝わってくるよう…かの有名なナポレオンも 妃の戴冠式の絵を見て これは絵ではない と言ったとか…本当に素晴らしい描写なのに残念です。アンドリュー・ワイエスの名は初めて聞きました。今度調べてみようと思います!!有り難うございました!