> 水は立ち上がってるようでバクテリアが十分に繁殖しているのでしょうが、そういうやり方で問題ない場合もあるということでしょうか。
・微量元素と雑菌の問題がクリアできれば無換水飼育が可能です。
・微量元素・
無換水飼育は、水槽内に一つの生態系を成立させることです。
バクテリア~コケ(水草)~魚まで様々な生物を水槽内で生かすこと。
そして、これらの生物の成長には微量元素やビタミン、ミネラル(鉄や鉛、アミノ酸、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄など)が必要です。
微量元素の多くは、生物に消費され水槽内では欠乏し、やがて、生態系は崩壊します。
これまでの水道水は、河川や地下水を取水し各家庭に送水していました。
通常、微量元素は雨水や水道水の中に含まれています。
無換水飼育と言いながらも、自然蒸発分の水は補給しているハズです。
微量元素は自然蒸発分の補水の際に使用する、水道水から水槽内に補給されます。
・雑菌・
自然界と比べて、水槽内は魚一匹の占有する水量が圧倒的に少なくなります。
水槽内は、どうしても有機物が多く、飼育水は、富栄養化しがちになります。
水槽水が富栄養化すると、濾過バクテリアのような有益菌(グラム陽性菌)以外にも、病原菌(グラム陰性菌)や、日和見菌など、様々な菌類が大繁殖します。
このため、無換水飼育を行う場合、殺菌設備(紫外線殺菌灯やヨウ素殺菌塔)が必須になります。
もし、殺菌設備ナシで無換水飼育を行う場合、3cmのメダカ一匹に付き10リットル程度の水量が必要になります。
通常の飼育数で、しかも、殺菌設備ナシで無換水飼育を行っている場合の多くは、たまたま運が良いだけの話で、いつ崩壊してもおかしくない環境だといえます。
蛇足ながら、
水草の成長と菌類に密接な関係があります。
病原菌の多くは低床で大繁殖する事が分かっています。
水草の根は7種類の菌根菌(きんこんきん)との共生により成長します。
水草が水槽水底の広範囲で勢いよく生長している水槽は病原菌の総量が相対的に少なくなります。
お礼
いつもながらの説得力のあるご回答に感謝です。