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画質(bps)とHDに関して
画質(bps)とHDに関してですが、よく画質?でkbpsという表記をされますが、 ハイビジョンをbpsに直すとどの程度なのでしょうか? トンチンカンな事だったらすいません・・・。 一般的にHD=綺麗な画質。というイメージなのでbps表記にした場合 どうなのかと思って・・・。
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bpsはbit Per Second(1秒間に何ビットの情報量であるか/これはビットレートといいb/sと書くこともあります)の略です。 全く同じ映像圧縮技術を使っていれば、この数値が高くなるほど画質は良くなりますが、異なる映像圧縮技術を利用している場合は、この数値は参考にもなりません。また、ビットレートの大きさでHDであるかそうでないかが決まるわけではありません。それだけの割り振りが必要かどうかは別として1GbpsでもSD映像を記録することはできるのですよ。 本題です。 圧縮の全く掛かっていないフルカラー(1677万7216色表示)動画の場合は、次の計算式で1秒間のデータ量が決まります。 フルカラーはRGB(赤・緑・青)が各色8階調(8bit)で作られており、24bitカラーと呼ばれます。 ディスプレイの解像度は横が1920ドット×縦が1080ドットとなります。 さて、これを計算式で表すと1920×1080×24bit=49766400bit(約5.9MB)という値になります。 これは、1枚のフルHD写真を圧縮せず保存した場合の情報量です。 一般的なハイビジョン映像は、1秒間におよそ30フレーム(29.97fps)で作られていますから、これに30を掛けた値がフルHD動画のビットレートです。 即ち1492992000bit/sです。Kbpsで示すとそれを1024で割ることになります。1458000Kbps、Mbpsならさらに1024で割り、1423.8Mbpsとなり、Gbpsで示せば1.39Gbpsになります。 これが、フルHDの情報量です。しかも動画のみとなります。音声はCD同じ品質で圧縮なしなら、44.1×16bit×2ch(ステレオ)=1411.2Kbpsとなります。 すなわち、何も加工していない生状態のフルハイビジョン映像は、KbpsやMbpsで示すレベルのものではないほどの情報量なのです。フルHDの映像は全て何らかの方式で圧縮がされています。しかも、ものすごい高圧縮が掛けられ、撮影した直後に圧縮されていますので、実際には何らかのノイズ成分が存在します。地デジでさえも、浜に打ち寄せる波のシーンなどであれば、波間をしっかりと凝視すればブロックノイズが見えるはずです。Blu-ray Discでさえも映像によっては意図しないノイズが生じることがあるかもしれません。 さて、ここからが本題です。日本のデジタル放送では、どれだけの情報量になっているのかを書きましょう。 国内では地上デジタル放送でISDB-Tと呼ばれる規格に基づいてMPEG2-TSと呼ばれる圧縮を用い1920(元映像は1440)×1080ドットの映像とAAC(Advanced Audio Coding)と呼ばれる音声圧縮技術を用いた最大5,1chの音声を収録しています。データレートは音声と映像を合わせて15Mbps~17Mbpsとなります。 そして、BSデジタル放送では、ISDB-Sに基づきMPEG2-TS圧縮とAAC音声で18Mbps~28,2MbpsのビットレートでフルHD(1920×1080ドット)の番組を放送しています。ちなみに、ビットレートが高い分、BS特にNHKハイビジョン放送は、地デジとは1段違いの高画質となります。 スカパー!HDでお馴染みのCSハイビジョン放送は、DVB-S.2と呼ばれるデジタル放送技術を基礎として、映像はH.264/AVC(MPEG4/AVC)にて圧縮されています。5~9Mbpsという少ないビットレートでハイビジョン映像を地デジ並み~BSデジタル並の高画質で配信できます。 ちなみに、インターネットで配信されるハイビジョン動画はWMV、H.264/AVCなどを用いることで、3Mbps~6Mbps前後でフルHDの映像を配信しているケースもあります。 世界で最も高画質な映像コンテンツはブルーレイディスク(BD)であり、規格上は40Mbps(3Dは60Mbps)を上限としてH.264/AVCとMPEG2-TS、VC-1(WMV)などの映像圧縮技術が使えます。 最後に、参考としてDVD-Videoは音声と映像の合計が10.5Mbps以下、映像は9.8Mbps以下のMPEG2-PSとなります。 これらがいずれも質問者様が望む綺麗さになるかどうかは分かりませんが、異なる圧縮技術同士であれば、ビットレートが当てにはならないということです。 尚、映像圧縮技術毎での綺麗さを順番にすると H.264/AVC>その他MPEG4≧VC-1>MPEG2となります。いずれの圧縮方式でも1Mbps以下のビットレートでHD動画を作成することも荒技ですが可能です。ただ、大画面で見ると見るに堪えないほどノイジーになるでしょう。