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アニメーターのデッサン取りのタイミングはいつなのか
- アニメーターさんは、いつデッサンを取るのか気になります。教本ではラフなアタリや骨格人形を使用してキャラクターを描いていることが分かりますが、実際の現場ではいつ行われているのでしょうか。アニメの原画ではクリンナップされた完成図ばかりなので、デッサンを取る場面が想像できません。
- アニメーターさんがデッサンを取るタイミングについて知りたいです。教本ではラフなアタリや骨格人形を使い、キャラクターの描写を行っています。しかし、アニメの原画ではクリンナップされた完成図ばかりで、デッサンの取り方が分かりません。いつの段階でデッサンを取っているのか、知りたいです。
- アニメーターさんはいつデッサンを取っているのか知りたいです。教本ではラフなアタリや骨格人形を使い、キャラクターを描いていることが分かりますが、アニメの原画ではクリンナップされた完成図ばかりです。デッサンの取り方が分からず、いつ行われているのか疑問です。
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No.2です。 まず原画からです。 原画は割り当てられたカットを絵コンテのレイアウト(構図)を元に作画します。キーとなる部分だけの作画です。 この時点では動きはありません。 第一原画、第二原画の役割は前回の回答で説明したので省略します。 動画はこの原画と原画の間を埋める作業となります。 原画はこの動画の枚数まで指定する場合もあります。 >アニメーターさんが「いつもデッサンを頑張っています」 元々絵を描くのが好きな連中ですので、ヒマさえあれば何らかの落書きはしている者は多いですが、全てがそうだとも言えません。 傍目からはお遊びのように見えても、絵の上達は量をこなす以外にはありませんので、落書きでも構いません。 アニメーターにもマンガ家にも美術のデッサンのような詳細さや精密さは必要ありません。 基本的な骨格と筋肉の着き方を最低限習得すれば良いのです。 元々デフォルメされた絵が中心ですし、下手に美術的なデッサンをしても絵が堅くなる傾向があります(不要なわけではありませんが、ある程度プロになる前の済ませておくものです)。 もちろん見たものを脳の中で処理して2次元に置き換えるとの能力は必要ですが、これらの能力が備わっていない者がなれるような職ではありませんし、現場では落書きをする程度のヒマはあってもデッサンからと言うヒマはありません。 改めて勉強、練習する余裕が無い状況なので、プロになる前の基本的な部分は済ませておく必要があります。 せいぜい担当するキャラに慣れるための練習をする程度です。 もちろん個人差はあります。 そんなアニメーターでも苦手な構図や、描きにくい体勢のカットが割り当てられるともちろん苦労します。 なので同僚にポーズを取ってもらってクロッキーしたり、デッサン人形でそのポーズを取らせたりもします。 デフォルメしたキャラクターを描かねばならないので、見たまま描く必要はありませんが、骨格の狂いは許されませんので、見たものとキャラクターを脳の中で合成して描いて行くこととなります。 また原画はキャラクターを描くだけではありません。 日常品はもちろんメカから破片、岩や炎や水までも原画で描くことがあります。 日常品はモノさえあれば何とかなりますが、それこそ破片や爆発などは日常にはほとんどありません。 資料すらないものを描かねばならない場合もあります。 どこから引き出すかと言えば、それまでに観た作品群、映画やドラマ、ノンフィクション、書籍などの記憶している部分から引き出し、アレンジして自身の脳の中で合成して2次元に表現します。 なので日頃から観察して、記憶する、頭の中で描くことが「日常」となっています。 「日常」なので筋トレとはまた違います。 ほぼ生活の一部です。
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- tama80ji
- ベストアンサー率71% (2188/3068)
はじめまして。 アニメーターもピンきりですので、迷いのない一発線で描ける人はほんの一握りです。 と言っても線が氾濫、乱雑過ぎる人も少ないでしょう。 それだけ(絵を描くと言う基本)量をこなしているので、この構図、この角度ならこんな感じと言うのは身についています。 いちいちデッサンなんか取りません。 絵コンテを元にして、丸チョン(あたり)のレイアウトを入れたらそのまま描き出します。 (マンガ家も経験を積めばこのレベルには簡単になれます) ベテランや腕達者になると、絵コンテを見ただけで頭の中で構図が完成されるので、そのまま描き出す猛者もいますが、ここまで来るのはほんの一握りです。 (マンガ家でもこのレベルはやはりほんの一握りです) もっとも頻繁に別紙に落書きはして担当するアニメのキャラクターに慣れるような努力もしているでしょう。マンガ家のように自分の絵柄を主張できる分野ではないので慣れは必要ですから。 ただし最近は劇場版の増加からTVシリーズでは原画マンが不足しているので、ちょっと上手い動画マンをすぐに原画に引き上げる傾向があり(稀に動画経験不要の化物もいる)、また製作本数が過多なので慢性的なスタッフ不足もあり、スケジュールも圧迫しているために第二原画と言う部署ができました。 ここでは第一原画のクリーンナップや修正が行われます。 第一原画そのままでは動画に流せないようなものをここで修正します。 昔はこのような部署が無かったので、スケジュール的に作画監督の修正ができない場合は直接動画が修正していましたが、中には線が氾濫・乱雑な動画泣かせの原画もあり、原画も担当できるがあえて動画にいるようなベテランがそれらを直接修正していました。 第一原画の中には丸チョン原画、キャラの顔は丸だけで、ほとんどレイアウトしかない状態のものもあるようです。 そんなものを動画には流せないので、そのレイアウトを元にして第二原画で描き起こす場合もあります。 なので第二原画にベテランや腕達者の連中が参加している場合もあります。中には作画監督自ら第二原画に参加している場合もあります。おそらく修正リテイクを出す位なら自分が描いた方が早い、と言う状況なのでしょう。
- もこ猫ミクにゃん(@miku-chi)
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そんな時間はほぼありません。 原画屋さんは、ほぼ1発で描けます。 基礎もしっかりできて、人体構造などしっかり頭と手で覚えているのでしょうね。 あまりひどいのは作画監督さんが直したり、そこで見落としされちゃうと動画さんやデジタル着色さんがコッソリ直しちゃうことも。。。 アニメーターになりたかったらデッサンもたくさんして人体構造をしっかり叩きこまないといけませんね。 作画に入る前にそのキャラクターデザインをたくさん練習するとも聞いたことがあります。 あえてラフを描く場面といえば絵コンテとレイアウトの段階(原画の前の会議)でしょうか。。。
補足
丁寧で具体的な回答ありがとうございます。 とても参考になりました。原画という言葉がイマイチよくわからなくて勘違いしていたようです。 作画の現場では、プロはデッサンをほぼ 省略しているということですね。 補足の疑問になるのですが、そうなると ブログやインタビュー、著書等で アニメーターさんが「いつもデッサンを頑張っています」等の コメントは、作画現場ではなく、(仕事外の)普段のトレーニングとして デッサンを積んでいる・・・という表現なんでしょうか。 スポーツにたとえると、 作画現場がプロ同士の試合・・・、日常のデッサンが筋トレみたいな位置づけで、 実は全く別の作業という感じなのでしょうか。