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携帯の緊急地震速報の受信の有無は?
携帯の緊急地震速報の受信の有無は? 「9月末に福島県で発生した地震で、職場では同僚の携帯電話から一斉に気象庁からの『緊急地震速報』を伝える警報音が鳴りました。ただ、機種によっては速報を受信しないケースもあったようですが、理由を教えてください」=横浜市南区の会社員、北原高次さん(54)
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■ケータイの初期設定化進む 緊急地震速報は、初期微動(P波)と本格的な揺れ(S波)の到達する時間差を利用し、震度5弱以 上の強い揺れが予想される地域を事前に特定し、周辺部を含め通知するシステムだ。気象庁が平成19年10月に運用を開始した。 今月21日現在で16回の緊急速報が発信されたが、その存在が大きく注目を集めたのは、先月29日夕に発生した福島県が震央の地震。緊急速報の提供対象が首都圏を含む14都県と広範囲に及ぶ中、役所や百貨店などの施設だけでなく、多くの携帯電話からも「ウー、ウー、ウー」という特徴のある警報音が流れたためだ。 関東地方のある裁判所では殺人事件の裁判員裁判が開廷中で、消音モードになっているはずの傍聴人の携帯電話から発せられたけたたましい電子音が反響。緊急速報を受けて全9路線が一時停車した東京メトロの地下鉄車内でも、異音による動揺が広がった。NTTドコモの窓口には、受信設定方法や対応機種についての問い合わせが地震発生から約3時間で400件ほど寄せられたという。 東京都内でも過去に2度緊急速報が流れているが、今回ほどの注目を浴びることはなかった。ドコモの広報担当者は「受信対応機種の普及が進んだためではないか」と分析する。 ドコモは19年12月、auは20年3月までに対応端末の販売を開始。以降、メール機能のない一部機種などを除き、ほとんどの携帯電話に機能を導入した。「販売奨励金を活用した販売方式の転換で、端末価格が上昇し、2年余りにまで延びている」(同担当者)という同一端末の平均使用期間が経過し、多くの利用者に対応機種が行き渡ったとする見方だ。ソフトバンクも今年8月、1機種でサービスを開始させた。 さらに、ドコモ・au両社は緊急速報の認知度が一定程度高まったとして、当初は初期設定でオフに していた受信機能を、20年秋ごろから順次オンに変更。速報の存在を知らないまま新規端末を契約した利用者が増えたことも、混乱を招く一因となった。 ■誤差大きく「オオカミ少年」懸念 一方、今回の緊急速報では情報の確度という課題も改めて浮き彫りになった。最終的に震度5弱以上を記録した地域はなく、震度4程度と予測された東京は震度1にとどまった。地震の検知は時間を追うごとに観測点が増えて正確性が高まるが、緊急速報が出された約1秒後の予測では、震源の深さが120キロから10キロに、マグニチュード(M)は6・6から5・6にそれぞれ下方修正された。 過去16回のうち、6回で実際の最大震度が警報基準を下回った緊急地震速報。「大震災発生!公的支援がくるまでの200時間を生き延びる知識と知恵」(小学館)などの著書がある防災・危機管理アドバイザーの山村武彦氏は「受信機能の利用者が急速に増加する中、情報への信頼が得られない状況が続けば〝オオカミ少年〟扱いされ、設定をオフにしてしまう人が出てくる」と懸念する。 マグニチュード8級の東海地震を想定した東京大生産技術研究所の目黒公郎教授らの研究によると、事前に適切な準備がなされ、理想的な条件下で緊急速報が活用されると、死者の8割以上を重傷以下の状態に移行できる可能性があるという。山村氏は「被害軽減のため、緊急地震速報の活用は間違いなく重要。誤報でも『訓練の一環』として認知されるよう、行政や報道機関が定期的に啓発する必要がある」と強調する。 また、速報受信の有無に伴う〝情報格差〟の解消に向け、普及率のさらなる向上も今後の課題として挙がる。未対応の携帯電話を使用する利用者は依然として相当数に上るとみられるほか、「iPhone(アイフォーン)」「ブラックベリー」に代表される高機能携帯電話「スマートフォン」の大半は「グローバル仕様で製造されているため、現段階では日本独自の機能搭載に至っていない」(携帯電話会 社広報)。「情報に偏りがあればパニックを生み、逆に被害を増幅させる」(山村氏)事態を防ぐため 、速報技術の向上に合わせて一層の対策強化が求められている。(時吉達也) ◇ 「社会部オンデマンド」の窓口は、MSN相談箱(http://questionbox.jp.msn.com/)内に設けられた「産経新聞『社会部オンデマンド』」▽社会部Eメール news@sankei.co.jp▽社会部FAX 03・3275・8750。
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- takashi_h
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以下の条件をクリアしていない場合は受信しません。 1.携帯電話(端末)自体が緊急地震速報の受信に対応しているかどうか。 2.緊急地震速報サービスを行なっているエリアかどうか。 3.対応している端末で、受信設定をしているかどうか。 (初期設定で受信するようになっているもの、設定をしないと受信しないものがある。)